2021年3月31日水曜日

541ベース361

岡山戦を見てやはりジュビロはWB1枚というのが問題点だと思う。

WBは攻守両方で前後の位置を移動しないといけないのでポジショニングが非常に難しい。

正反対のタスクを一人でこなさないといけない。

しかも対戦相手が442でサイド2枚ということが多い。


ジュビロの守備メカニズムの穴はWBの位置とも関係する。

まず相手のSBに誰が付くか。

この時にWBが前に出るとSHに対応するのが3バックとなる。

すると中央は2CBの2枚となって相手2トップに1対1の同数になってしまう。

ここでボランチが1枚下がるなり逆WBが下がるなりして3CBを維持出来ればいいのだが、

ジュビロのボランチはキッカー2枚という0守備なので機能しない。

WBも下がることを躊躇するので結果的にタイミングがズレて守備できない。


SB対策を考えるとサイド2枚が順当。

やはり2シャドーを1トップの後ろに置くよりサイドに近い位置に出してSH化やWG化して相手のSBへプッシュしてボールをフリーで蹴らせないことが非常に重要になる。

ジュビロの失点の1/3がクロスから。

SBを抑えない限りずっとこの穴は無くならない。



ジュビロがカウンターで使っているのが523で、SB対策はできるのだが、今度は中盤のボランチ脇を突かれてしまう。

どのフォーメーションにも穴はあるので仕方ないわけだが、運用の仕方が間違わなければきちんと機能するはず。


3バックを維持しながらSB対策を考えると541ベースが良いと思う。

SBにはSHが付けばよい。

SHにはSBが対応する。

2シャドーとWBを中央攻撃、サイド攻撃としていたものを変更する。

2シャドーはSHになるが、システム的には中央、サイドの攻撃担当。

WBはシステム的に中央、サイドの守備担当に変更。


これは541が横列の陣形から縦列の陣形にシフトした場合に変化がある為。

541は横幅をカバーする為の陣形でゾーン2、中盤やゾーン1の自陣で守備をしている時。

基本形はこれで待つ。

ボールがサイドに向かうように中央でプレスをかけてどちらかに寄せる。

この時に両サイドは3ライン間に入ってくる。

この動きがジュビロはできない。

横列から縦列の陣形シフトが出来ないと相手をボールサイドに抑え込むことが出来ない。

横列の541から縦列の361にシフトできるとサイドで縦列を使えるので中央の攻撃が機能する。


守備陣形1「待ち」状態の横列541フラット

守備陣形2「ボール奪取」状態の縦列361

の二つの動きが出来るようになること。

ポジティブトランジションに近い状態。


サイドに寄った状態でゴールキック待ちの場合は最初から361でサイドに密集しておいて、逆サイド展開時に横列541フラットに移行する。

これは縦列の状態の方が前後に配置されているのでセカンドボールが取りやすい為。

半面として幅がないのでサイドにスペースがあるのでボールを奪取した状態からサイドを使いたいので迅速に541フラットに可変する必要がある。


SHは541フラットではサイドに位置しているが、361の場合には2シャドーとして中に入る。

SBは541フラットでは5バックとしてサイドに位置。361では3バックの前に入ってWボランチを作る。


他の現代型442チームはほぼこの形。

SBがボランチ役を兼任してSHは中盤でも高い位置をキープ。

SHは中央にも入るがワイドで攻撃する場合はCH1枚がトップ下に入ってきてこぼれ球を押し込んだり、マイナスのクロスに飛び込んだりしてくる。

442はバリエーションが多いが、今は常に同じフォーメーションではなく、ゾーンや中央サイドで適切なものを選択する形が多い。

単純に攻撃、ネガティブトランジション、守備、ポジティブトランジションという流れにはなっていない。

ジュビロはまだこの4つの流れ自体にも追いついていないような感じ。

現代型のシステムは常にポジションが適切な位置に移動することになるのでまず走力スタミナが重要になる。

走らない、反応遅い選手がいるだけでそこは穴になる。

高齢選手を維持するだけでチームは適切なポジションを取れない状態が続くので相手はいくらでも好きな場所を使うことが出来る。


ジュビロは高齢選手を使い過ぎ。

いくら経験があっても少ない体力をマネジメントして使っている時点で後手。

若い選手を使う理由は走力、スタミナ。

そもそもサッカーは走るスポーツ。

良いポジションを取るためにはいち早くそこに居なければならない。


N-BOXは最初からサイドが折りたたまれた状態の縦列陣形でサイドに押し付けて守備する形だったわけだが、理論的にはそれほど間違っていないと思う。

逆に20年前に考えられた形としては非常に現代的だと思う。

ただ、今のようにポジションがある程度流動的=規則のある流動性=システム変化、と、無差別な流動性=アイデアによる変化との違いなどがある。

横列から縦列への変化を意識する必要があって、ジュビロは選手の動きがレーンベース。

特にWBはそうなってしまう。

ポジショナルプレーの考えからすると、選手はやはりレーンベースで位置するがパスは縦横斜めに出せる。

斜めの動きがあるとないとで大きな違いがある。

特に視界の外にある斜めの動きは捉えられない。

攻撃時にこれを使うと非常に突破力がある。


去年の金沢戦6-0の形をブラッシュアップすれば必ず勝てる。

遠藤はCHとして前目に置き、SBにボランチ役の出来る選手を入れる。

SB=ボランチなので遠藤は純粋にCHとして中央にいる。

下がる必要はない。

しかしもう一枚のCHに山本は使えない。

CHには中央の攻守のタスクがあるので守備力の無い遠藤の分も強い守備の出来る選手を置く必要がある。

SBの1枚は攻守万能型を入れてもいい。

本来ならCHには攻守万能型を入れたい。

そうすれば攻撃は中盤+1トップの5人でいいのだが、

CHに遠藤がいるともう1枚のCHは守備型にならざるを得なくなり、攻撃の枚数が足りなくなってしまう。

そうなるとSBの1枚は攻守万能型を入れて攻撃参加させなければならない。


ジュビロはフォーメーションの有利不利や攻め方の相性など全く無視し続けて自滅するチームなのでまともな監督が来ないと普通に勝てない。

で、普通のスタイルをやるとジュビロらしくないという謎の理由で排除される。

そして自滅して降格し続ける。

ちょっとジュビロ内部の頭はおかしい。

わざと負けているようにしか思えない。

普通にやればいいだけなのになぜ普通にできないのか。

そこが問題点。


0 件のコメント:

コメントを投稿