2018年2月25日日曜日

川崎戦 2018

川崎はSHを上げて磐田のWBを下げて5バックを強要。WBが下がったことでSBが自由にクロスを上げられるように。それと同じで中村憲剛がWBのいなくなったサイドに展開して外から裏に配球。

磐田は3421でWBが下げられて523か、532に押しこまれた。これで空いたサイドを起点にされていた。誰もキッカーにチェックに行かないのでフリーでクロスを上げられての負け。

3421の欠点を突かれたので後半4231にしてSHを使ってSBの上がりをけん制。それもあって前半の3点だけで後半は止めることが出来た。

磐田の戦術は3421でサイドでWB+DH+OHの3人で囲んで奪って中央速攻。この辺りは徹底されていなかった。相手のSHをケアするためにWBが下がって5バックになりサイドで奪うことが出来なかった。

中村がポジション放棄して攻守に全く機能しなかった。

山田は後半2列目で機能した。

田口はボランチで機能した。

ギレルメは悪くはないが、アダイウトンとプレーエリアが重なる。

上原はボランチとして出たが、サイドでの囲みからのボール奪取にタイミングよく参加するなど戦術がよくわかっている。

松本も悪くない。

初戦で昨年の王者と0-3。こちらは6位。5位以内目標だったが、これでは定位置の10位程度の中位、酷ければ下位の残留争いに巻き込まれるか逃げ切れるかの12~13位くらいまで下がりそうだ。

名波と中村のセットが足を引っ張っている。流行りに弱い客から巻き上げるにはもってこいだが、このままではチーム崩壊。去年の守備を維持しつつ2トップが狙いだったが、完全に期待外れになった。

中村のポジション放棄は去年を思い出す。あれをやられると守備ブロックが全く機能しなくなる。攻守に穴になるのが中村。磐田の10番を背負わせるのに値しない。山田が10番の方が良い。


3421のサイド深くの守備に関してどうするか。1トップが下りてきて343を形成してOHがSBへのチェックをする。

他のフォーメーションに変更できるかどうか。今の所4231だが、サイド重視の相手にはこれでいいが、中央を基本に戦う場合、SHを絞る必要がある。

今回の問題点は守備エリアが狭くなり過ぎている。中央に集まり過ぎ。中央は重要だが、サイドに最低1人は置いておきたい。サイドのキッカーをフリーにするのはかなり危険。ここは重要な部分。


3232にしてWBを前に置いてDHに裏をケアしてもらうか、3322-3DHでおなじくWBを前に出しつつDHが裏をケア。3232だと2トップで中央ボックスを維持しつつ、サイドケアに2列目のWBがサイドに張り出してSBに対応。DHがSHをケア。3322-3DHも同じくWBが前でSBをチェックしてDHがSHに対応。

3421のままでSBのケアにいくにはOHのサイド対応。アダイウトンと中村がキッカーにつく。

2018年2月20日火曜日

ショートカウンター

ショートカウンターは広い中盤で守備から攻撃へのポジティブトランジッションを起こす。4321でのショートカウンターが優秀なのは、広い中盤を上手にコントロールしているからだ。まず中央に4人のボックスを置き、中盤中央を人数で制圧する。これによりセンターとハーフゾーンの中央3レーンを制圧できる。空いたスペースは左右のサイドのみ。ここにはWBが置かれている。つまり3421は中盤を人数で完全に制圧した隙の無いフォーメーションだといえる。

3421は中盤制圧の為にFWとDFが最低限に置かれている。相手がロングボールを使って中盤を無力化した場合はほとんどの戦力を無駄に使うことになる。DFは3CBもしくはCB+2SBの3人のみ。広いスペースを守備するには人数が足りない場合もある。またFWが一人の為にマークされやすく孤立してしまう。

3421の中盤制圧のシステムを簡略化しつつ、同時にFWの数とDFの数を増やしたシステムを考えてみる。

442ボックス

442ボックスは4バックでスペースを空けずに守備が可能。2トップも攻撃力がある。中盤を中央ボックスのみに簡略化し、サイドの守備はSBが上がることでケア。残った2CB+逆SBが中央にスライドして3CBを形成する。SB+DH+OHの3人で囲んで奪取してカウンター。2トップへとクロスを上げる、もしくは逆OHを加えた3人で攻撃を加える。


中盤で奪ってカウンターをするショートカウンターでは最低限、3バック、中央ボックス+サイド、2トップの組み合わせ、つまり352の形を持つ必要がある。3322ボックスや3232ボックスなど、中央に5人置いた形も考えられるし、442ボックスのようにSBを上げる形もある。442ボックスの場合はサイド守備の穴を塞ぎつつの守備的な布陣。3322ボックスもそれに近い。3232ボックスは攻撃的なスタイル。

442ボックスはショートカウンターの弱点の中盤飛ばしのロングボール対策に4バックを採用した形になる。3バックではトラップを使ったハイリスクな形を取ることになるが、4バックではより安定した守備が可能になる。ただし守備的になるのでSBのドリブルによるサイド攻撃は逆に弱点をさらしてしまうことになる。SBの攻撃参加は中盤までにして、それより前の場合は2OHがワイドを使った方が良い。SBからのボールをワイドに開いてSHになったOHが受けてサイド攻撃が出来る。

ショートカウンターではFWの決定力の高さとDFのリスク管理が重要になる。3421では両方手薄になるのでより重要度が高くなる。442ボックスでは人数が増えるので負担が減る。その分中盤サイドでの囲い込みの連携が大事になるのでSBの動きが重要になる。

352の形としては
・3412
・3322
・3232
が候補になる

基本として、中央ボックスの維持、ラインから中央ボックスへの変形が考えられる。ラインを採用する場合、ロングボール対策を優先。しかしボックスを形成していないので前のスペースをショートパスで使われることが考えられる。442ボックスでは中央ボックスがあるのでロングボール、その対策に4バックとメタ対応は出来ている。

352で中央に集めてしまうとサイドが空き過ぎる。ラインにすると前のスペースを使われる。少し微妙になる。サイドにいないとサイドの縦に速いパス、SBからSH、WGへのパスが通ると厳しい。
3バックだと両サイドに置かないと厳しい。そうなると5バック化してしまう。こうなると人数的には4バックより悪くなる。3バックのハイリスクを管理するには高い戦術理解度がないと機能しない。
3バックのリスクを低く抑えつつカウンターできるできる方法は何か。

3421から1枚落として451。4バックにしてSBの上がりによってサイドをケア。3OH+2DHで中央を支配。1トップの攻撃力不足は3OH、OH+2SHがサポート。ロングボールにいも強い。

3421から1枚上げて3412。もしくは3232。WBがDHの前に上がってボックスを作りながら、サイドへも展開。WBのサイドへの下がりでサイドをケア。。OHが下がってボックスを維持。前からサイドのケアをする。ショートパスに対応しやすいがロングボールには後手になる。WBが下がって5バックになるのを防ぐために3バックを3CBからCB+2SBにして2DHが下りる形で中央をケアする。

4バックの方が守備的に進められる。3バックはリスクが高いが前からサイドをケアできる。どちらでいくかは戦術次第。ロングボール対策は3バックでは前からのプレスによるキッカーへのプレス。4バックではスペースの排除と受け手へのプレス。4バックはショートカウンターとロングカウンターの両方とも使い分けができる。3バックはショートカウンター、フォアプレスが出来る。

3421ではロングボール、フォアプレスの両方が出来ない状態。引きこもり5バックロングカウンターチームに勝ちにくい。3421はショートパスには強いが、ロングカウンターには弱い。もう少し汎用性のあるフォーメーションになった方がより勝率は高くなる。3421で負けないが勝ちきれないことが多かった。これをどうにかしたい。

3421システムの肝は中央ボックス+サイド。ボールサイドだけにサイドを置けば中盤は5人で済む。442ボックスのように最終ラインから上げれば4人ボックスのみでもいい。中盤は最低4人ボックスが維持出来れば問題ない。サイド問題が残るので、4バックでSBを上げて対応するのが単純で対応しやすい。3バックだと連動しなければならない。

442ボックスが単純で理解しやすく運用しやすい。次に3322ボックスでDH+2WBの横スライドでサイドに対応する。3322ボックスでもOH+2WBの横スライド。縦スライドや横スライドは最小限の移動にすることでマルチタスクによる体力低下を防ぐ。複雑なスライドを避けることでミスを防ぐ。マルチタスクは体力技術の両面で求められることが多い。分担することで一般的な能力の選手でも効果のあるフォーメーション、トランジッションが可能になる。


2018年2月14日水曜日

なぜ磐田の4バックは機能しないのか

磐田の4バック、具体的には4231が機能しない理由はいくつもある

まず4231というフォーメーションの特徴は何か

・変幻自在のフォーメーション変化に対応

これは何を意味しているのか
相手のフォーメーションと戦術に応じて変化することができる
これには条件がある
相手のフォーメーションと戦術を即座に理解することだ
つまり高い戦術眼を持つメンバーが必要になる
サッカー脳、理解度の高い選手を起用する必要がある

そして、それに応じるフォーメーションに変化するということ
これは相手のフォーメーション、戦術の意図や弱点を知っている必要がある
意図を知っていればその起点を潰すか、狙い目を防ぐどちらかに変化できる
弱点を知っていれば、そこを攻めて得点につなげることができる

戦略的にはフォーメーションチェンジに適応できる高い戦術眼をもった選手が必要となるということ
これをさらに深く読み解くと4231でどこをどのように守るのか
ということになる
その文脈から、フォーメーションチェンジする時に誰が動くのか
これによってそのポジションの選手の戦術眼とマルチタレントの高さが重要になる

4231の初期ポジションを研究してみると
2CB、2SB、2DH、2SH、OH、CFの構成となっている

___CF___
SH__OH__SH
__DH_DH__
SB_CB_CB_SB

初期ポジションの弱点はSH、DH、SBに囲まれた広いスペース
ボランチ脇のスペースだ
ここからCBの裏にパスを出されるのが決定的なコース

初期ポジションは守備的に機能しているのか
これは「機能していない」というのが答え
4バックの対戦で機能しない場合が多いのは同じ4バック
相手のパサーのWボランチからこちらのボランチ脇のスペースのSHにパスを簡単に出されてしまう
これはWボランチに対してOH1人のみの守備では対応できないから
1対2でパス交換されてかわされる
その後ボランチ脇のスペースに配球されてしまう
4231の初期ポジションでは弱点をカバーできる状態ではない
中央の守備は2DH+OHの狭いトライアングルのみ
サイドは孤立したSHのみと中盤での守備がどっちつかず
中央もサイドも守備面ではほぼ機能してない
中央を固めたいならSHを内側に絞ってOH+2SHが3OHになり3OH+2DHのボックス、ペンタゴンを作ることで中央のスペースを制圧できる
サイドを固めたいなら2SHは下がってボランチ脇のスペースを消す、4411の形にすることでサイドのスペースを埋めて弱点を無くすことができる
相手のサイド攻撃を止めたい場合、SHが上がってCF+2SHがCF+WGの3トップ、433になることで相手SBを押し込んでサイドの連携を止めることができる
これはそれぞれに目的があって変化している
目的とあったフォーメーションにすることで高い効果を発揮するが、それがマッチしない場合にどのフォーメーションを取るべきかが定まらない

つまり、目的のある変化は効果があるが、中間形態である初期ポジションでは基本的な守備すらできないということである
トランジッションしてこそ力を発揮するが、目的が定まらない状態での運用は危険ということ
また、トランジッションで動くのはSHなので、SHに能力の高い選手を置くことが出来なければ機能しない

運用上の注意点として、初期ポジションでの守備はしないことが重要になる
またボールの位置によってSHが落ちるか、絞るか、上がるかを的確に判断して位置取りが必要になる
場合によってはSBが上がってケアする場合もあるので、その連動も含めてサイドの選手には適格な状況判断能力が必要となる。
ボールが定まらない時や相手が素早く動かしている時など、不確定の時にどのフォーメーションで守備をするかという規則が必要になる
安全策を取るならSHを下げた4411にするか、442にする
ボールを回させたくないならSHを絞って中央にボックスかペンタゴンを作って中央を制圧する
ゲームメイクするWボランチやトップ下を機能させない

4231は柔軟過ぎるがゆえにルールがないと初期ポジションに依存して弱点をあらわにする
指揮官だけでなくフィールドプレイヤーの高い戦術眼とマルチタレント性がなければ機能しない
むしろフォーメーション自体に攻撃や守備などの目的が込められている方が戦術がぶれないので機能しやすい

4231の守備面では42ラインの守備の脆弱性が現われる。
4バック+Wボランチは中央ボックス+サイドのスペースを消すことによって機能するが、SBの前、ボランチの脇の大きなスペースを使われるというデメリットがある
ここでフリーでCBの裏にクロスを上げられると失点というパターンがある
サイドに流れた時こそ、SBの上がり、SHのプレスバック、DHの寄せと3人で囲んで潰してカウンターにつなげる必要がある
SHがサイドに張り過ぎて孤立しているとスペースが大き過ぎる
SHが絞って中央を固めつつ、空いたサイドをわざと突かせて罠に嵌める必要がある
SHはハーフゾーンにいるのでDHやSBとの連携でボール奪取が可能になる

4231の運用には状態に応じてどう変化させるのかという約束をしっかりと覚えさせないと機能しない
柔軟過ぎるフォーメーションなので統一された動きでフォーメーションを決めないと弱点を晒してしまう
約束事がないと運用が難しくなる
多くのフォーメーションに変化させず、特定のフォーメーションにするだけでも機能は高まる
どの状態ならトランジットする、という明確なルールが必要
初期ポジションで高い機能を発揮するフォーメーションではない

2018年2月13日火曜日

守備

サッカーのフィールドを3分割すると

1.アタッキングサード
2.ミドルサード
3.ディフェンディングサード

に分かれる
これを戦闘に例えると

1.攻城戦
2.野戦
3.籠城戦

となる

守備の構築は城を気づくことと同じ
敵陣に入って攻城戦をするのも守備戦術の一つ
中盤に打って出る野戦築城の考え方もあるし、
自陣に籠って籠城するというのも守備戦術である

まず最小単位での守備は1対1
ここで行われることは

1.ゴールへのコースを切る
2.スペースを埋める
3.コースを切った状態でプレスにいく

最低限、ゴールへのコースを切る
スペースを埋めることで相手を孤立させたり、パスの受けどころを無くしたり、正確なクロスを上げさせないようにする
その上でプレスに行きボールを奪う

2人による守備の場合、
2人ラインを作るか、前後2人でパサーとポストにつくかとなる
2人ラインの場合、WボランチやSBとCBのような横関係での守備となる
2人ラインの間隔を狭く保ち、中央を抜かれないようにする
これは基本のゴールへのコースを消す動き
中央を消すことでサイドに寄るので、この時にコースを消しながら奪いにいく
基本はライン中央を締めてゴールへのコースを消す
縦関係の場合、フォアチェックによりパスの出し手へのプレスを行う
もちろんここでもパスの受け手へのコースを消しつつ近づく
後ろの守備はポストへのパスコースを切ることと出されたパスを奪う事
フォアチェックによりパサーとポストの距離を空けることでパスが長くなり、その分後方の守備が奪うタイミングが長くなる

3人以上による守備
2人による守備の発展形

基本は
1.ライン守備
2.ポリゴン守備

ライン守備は横関係のラインを維持すること
利点はピッチの横幅68mを複数の人数で守備することによって1人の守備範囲が狭くなりより強固な守備が可能
距離感が近くなるのでスルーパス、ショートパスが通りにくくなる
ショートパス型のポゼッションに対して有効
基本はスペースを消しつつ狭い感覚でパスコースを消す
多人数で構築した場合、サイドまでケアすることができる
築城としては塀や堀に相当する
少ない人数でも広範囲を守備できるのが特徴

ポリゴン守備=多角形守備は範囲制圧と囲んで奪うことが目的
トライアングルが基本でボックスやペンタゴン、ヘックス:ヘキサゴンなどがある
多人数で多角形を作ることでその中に入れさせない制圧効果と、内部に入って来た時に囲んで奪う効果がある
広い範囲は守備できないが、狭い範囲で高い守備力を発揮することができる
中央を制圧できるのでゴール正面の危険なエリアを安全にできる
中央制圧によって相手ゴール正面をキープできるので中央攻撃に高い効果がある
サイドをケアできないのでサイド攻撃に対して弱い


プレスバック
ライン守備でも必要になる
ライン守備でパスコースを消し、スペースを消す。ボールホルダーへのチェックができないので、前にいる味方がプレスバックすることでポリゴン守備に移行
プレスバックすることでライン守備を崩さずに後方からの不意打ちでボール奪取を狙うことができる



ライン守備とポリゴン守備の両方を上手く使っているのは442ボックス
最終ラインの4人はライン守備でスペースを作らず、中盤4人はボックスを作って中央を制圧、ゴール正面を使わせない
相手はサイド攻撃のみを選択させられる
サイドはSBがスぺースを消しているのでボールの出しどころがない
SBの前、DHの脇のスペースから速いクロスを上げさせないように早めに潰しに行くことでサイド守備からカウンターに移行できる


4231は複合型
最終ラインが4バックのライン守備、中盤5人が5角形を作れば中央制圧することができるし、
SHが下がってDHと4人ラインを作ればサイドも含めたライン守備も可能になる
相手に応じてSHの位置をワイド低めに置くか、中央に絞って中央制圧するかを選択できる
相手がサイド攻撃タイプなら4人ラインx2列の4411にし、中央攻撃タイプなら中央制圧にすればよい

3421は両立型
WBとSHの4人がライン守備をしつつ、OHとSHでボックスも形成
ライン守備は低い位置にして3バックとの連携も取りやすくしている
中盤でラインとボックスを形成して相手を自陣に戻してロングボールを出させたら、トラップにかけるかダイレクトでロングボールをトップに入れてロングカウンターを狙う

4231と3421は1トップでカウンターのターゲットにマークがつきやすくカウンターの決定力が下がってしまうのが難点

2トップの場合

442
定番の442は4人ラインx2列でもあり、4人ボックスx3でもある
非常に安定した守備を構築できる
ただし運用時にボックス守備ではなく、ライン守備のみで考える場合、サイドが引き出されてその裏のスペースを使われることがある
ボックス守備の基本はボックスを崩さないこと
引き出されてボックスが変形するとボックス中央のスペースを使われてしまう

3232
通常の3232はWBがワイドに置かれるが、3シャドーとした場合
3バックを3人ライン、中央5人ボックス、ペンタゴンを作ることで中央制圧できる
3人ラインは最低限なので非常に難しい
1CB+2SBのように3にラインが広くスペースをケアしつつ
中央に関しては2DHは下がって1CB+2DHの3CBを作るようにする
2DHが下がってもその前の1OH+2WBがいるので最悪532の形まで守備をキープできる
WBがサイドに下がれば2DHと4人ラインを構築できる
こちらも4231と同じでWBの位置の変化でサイド守備対策と中央制圧守備の両方に対応できる
ライン守備の場合はWBが下がって3412を形成してサイド守備を行う
ボックス守備の場合はWBが内側に絞って3232ボックス、ペンタゴンにして中央を固める
どちらもWBの変化だけで可能
ボールサイドだけWBが下がって逆サイドはボックスを維持する形も可能
5人で3421の中盤6人のライン守備とボックス守備の両方を両立できる
3421の場合は人数が多いので初期ポジションでサイドも中央も出せる場所がない
3232の場合初期ポジションでは中央をボックスで固めておき、ワンサイドにボールが出たらサイド対応に切り替える
この時に逆サイドのWBはボックスを維持するので中央ボックスが崩れることはない
少ない人数でライン守備とボックス守備を両立させるには中央に5人が密集し、サイドに出た場合にサイドにWBを出して守備のデリバリーを行う。
攻守の切り替えはネガティブトランジッションとしてフォーメーションを変化させるが、さらに中央守備からサイド守備、サイド守備から中央守備への守備同士のトランジッションが行われる
これに加えて敵陣へのボールに対するフォアチェック守備のトランジッションも行われる
3つの守備形態とスムーズなトランジッションによって素早いカウンターを狙うことができる


守備エリアに応じて複数の守備形態を切り替える
それぞれの目的は異なる

1.攻城戦での守備
2.野戦での守備
3.籠城戦での守備

攻城戦での守備は敵陣でのポゼッション、ロングボールに対する守備
1トップでは防ぐことが非常に難しい
2トップ、3トップ、4トップなど複数人数が好ましい
CB、SBにボールが回って少ない人数でチェックに行っても必ずDHやSH、WBへとつながれてしまう
複数人数で広く守備する必要がある

野戦での守備は中盤での守備
中央を制圧してゴール最短コースを使わせない、逆にこちらが中央攻撃の為に使う
もしくはサイドで奪ってサイド攻撃をかける
中央とサイドの2つの守備を使い分ける必要がある

籠城戦での守備はこちらがポゼッション、ロングボールでのカウンターを狙う場合
4バック5バックの多人数でスペースを消し、3DHにして中央を固める

最低限、上記4つの守備形態を持つ必要がある
3421の場合、4人ラインと中央ボックスの両方を初期ポジションでケアしているので中盤での野戦に対する守備は問題ない
籠城の場合もWBが下がって5バックになればよい
問題はフォアチェックの必要な場合
引き籠りのロングボールカウンターに対しての守備をどうするかになる
WBを上げて3トップ気味にして両SBにプレスをかけるなどの対策が必要になる

3232では
攻城戦ではWBが上がって4トップ化してSB、CBの両方にプレスをかけるOHは2DHを見る
野戦ではOH+2WB+2DHで中央ボックス、もしくはOH+WB+2DHのボックス+WBのサイドケアの2つの変形
籠城戦ではWBを下げて5バック、OHを下げてOH+2DHを3DHに変更
532を形成する

攻撃から守備へのネガティブトランジッションでは、3バックは攻撃時にCB+2SBになっているので、中央を守るのに2DHが下がってCB+2DHが3CBになる
攻撃時にWBはワイドに開いているので、OHとWBが中央を固めて3CHもしくは3DHに変化する

どちらもWBが広範囲を移動するのでWBの質の高さが重要になる
3バックの生命線はWB
WBの負担の下げるトランジッションを用意する必要がある
もしくは初期ポジション自体が優秀であれば、少ないトランジッションによって移動距離を少なくしたり、ケアするスペースを少なくすることができる

初期ポジションのフォーメーションは守備トランジッションの面も含めて重要である


守備するべき項目
1.危険な場所
2.危険な相手
3.危険な時間、タイミング


危険な場所はゴール正面、PA内、守備範囲外の広いスペース、守備時の逆サイド正面や裏、スローイン時の前方の広いスペース

危険な相手は、ゲームメイカー、潰し屋、決定的なストライカーやポスト、死角から入ってくるシャドー

危険な時間やタイミングは、立ち上がり、終了間際、FKのクイックリスタート、スペースでゲームメーカーがフリーでボールを受けた時、



守り方
1.局所制圧
2.パスコース制圧
3.パサー・ポスト制圧

局所制圧は特定の範囲を多人数で囲む
中央ボックス守備など
狭い範囲しか守れないが効果は高い
ゲームメーカーとポスト、ストライカーとの距離を稼ぐことができる
範囲内で奪ってカウンターを狙う
範囲内をパスコースとさせないのでボールを他のスペースに誘導できる

パスコース制圧はライン守備
複数人数で広い範囲を守備する
広い範囲を守備できるが効果が薄くなることがある
インターセプトによるカウンターを狙う
スペースを消しているので浮いたボールでないと回避できない
ショートパス、スルーパス、ドリブルに対して効果がある
ロングボールを誘発できる
引き出されると効果が薄くなる

パサー・ポスト制圧はゲームメーカーとポストの決定的なラインを作らせない
より対象を限定した守備方法
1対1や2対1を作って少ない人数で効果的に守備を行う
パサーに対してはプレスからロスト、パスミスを狙い、ポストに対してはインターセプトを狙う


2018年2月10日土曜日

ペンタゴンディフェンス

ペンタゴンディフェンス

中盤5角形にした5人によるボックス+ラインディフェンス
基本はボックスディフェンス+ラインディフェンス

__ST
WB__WB
_DH_DH


3421のディフェンスの省略進化系

3421のディフェンスは

__ST_ST
WBDH_DHWB

ボックスディフェンス:Wボランチ+2シャドー
ラインディフェンス:Wボランチ+WB

この組み合わせで出来ている

ボックスディフェンスは中盤中央に4人が方形に位置してボックス内に入って来た相手の侵入を防ぎ、プレスバックによって奪う戦術

ラインディフェンスは中盤4人がラインを形成してパスコースを切る戦術
3センター+1サイドが基本
5バックは3センター+2サイドで横スライドの必要がない
4人の場合は横スライドが必要になる

ペンタゴンディフェンスでは5人でボックスディフェンスとラインディフェンスを形成する
5角形をトップ下、WB、Wボランチで形成
WBはインサイドでワイドにならないようにする
中央に5角形を作る

トップ下とWBの3人が前方中央のぱすコースを消す
中央にパスが入った場合はWボランチがコースを消してWBがプレスバックして奪い取る

___ST
_WB●WB
_DH_DH

ボールが5角形を迂回してサイドに回った場合
WBがサイドに出てサイド前方のパスコースを消す
トップ下が下がり、逆WBと2シャドーになって中央のボックスを作る

●__ST_WB
WB_DH_DH

_WB_ST_●
_DH_DH_WB

ボールサイドのWB+Wボランチの3人がラインディフェンス
トップ下+逆WB+Wボランチの4人がボックスディフェンス

トップ下+WBで相手のWボランチに対して3対2を作りパスを出させない
スルーパスはWボランチが対応する

3421の中盤6人で構成される守備を5人で行う
重要なのは中央ボックスを形成してサイドチェンジさせないこと
サイドは前を切ってボックスを押し付けてサイドラインを割らせるなどして奪う事
中央制圧によるゴール最短コースを守ること
リスクの低いサイドで奪う事
中央を無理矢理割に来る相手にはWB+Wボランチで囲んで奪う事



逆ペンタゴンディフェンス

相手がこちらのプレスを引き出してカウンターを狙っている場合
相手は自陣深くでボールを回し、こちらの守備が広がるように釣りを行う
この場合、相手の最終ラインへのプレスが重要になる
敵陣内での前からのプレスを行う場合は逆5角形でディフェンスする

__CF__CF
WB____WB
___ST

WBの位置を上げて、相手SBへのプレスを行う
CFは相手CBへプレスする
STはボランチへのプレス
4バックの相手は2CBを残して両SBを上げるパターンが多い
SBとCBに同時にプレスを行うことでボールロストやバックパスのパスミスを引き出すことができる
STだけでなくWボランチが上がって相手Wボランチトップ下+Wボランチの3人で当たるとさらに効果が高い
相手は出しどころがない
GKからのロングボールという選択肢にになるのでバックパスを誘うことができる
この時CFがGKにきちんとプレスに行くことと、連動して最終ライン全員にプレスがかかること
苦し紛れに蹴ったボールは正確には飛ばない
WBはすぐに戻って中央で5角形を作りセカンドボールを取ること


352ペンタゴンの初期位置ではペンタゴンディフェンス、WBを上げて逆ペンタゴンディフェンスになる
相手の守備陣形と戦型に応じて使い分ける


3トップでフォアチェックにくる攻撃型の守備相手には3CBとWBが開いてボールを回す
空いた中央を使ってボランチからトップ下へとショートパスをつなぐ
もしくはCBからWB、WBからCFへと縦にパスをつなぐ

中盤ショートカウンター型ならWBがワイドに上がって逆ペンタゴンを形成
中盤をカットしてCBからWBへとロングボールを入れる
サイド深くのWBからトップ、トップ下へとクロスをあげる

敵陣にこもってロングカウンター狙いの引きこもり守備には2トップ+トップ下をPA内に入れて、WBとWボランチでPAを包囲してミドルシュートを撃つ
PA内の2トップとトップ下がこぼれ球を押し込む

WBの位置の違いで守備的にも攻撃的にもなる
352ペンタゴンは変幻自在に攻守を行う

352ペンタゴン

352ペンタゴン

__CF  CF
     ST
  WB   WB
   DH  DH
 CB  CB  CB



3バック、Wボランチ、WB、トップ下、2トップで構成

3232の亜種

特徴は中盤5人の5角形
WBはサイドに張らずにインサイドをキープ
5角形を中央に作って中盤を制圧する

2トップとトップ下が協力してボールをサイドに寄せる
ボールサイドのWBがサイドで対応
トップ下はWBの抜けた位置へ入り、逆サイドWBが中に絞って2シャドーを作る
ボールがサイドに出た時には1WB+中央ボックス(2シャドー+Wボランチ)を形成する

現在の361の守備陣形を引き継ぎ、中盤のボックスを維持する
WBが高い位置でサイドに対応できる
361では中盤が中央ボックス+2WBで逆サイドのWBが浮いてしまう
その余った戦力を攻撃に生かすべき
361では守備の堅さは十分だが、カウンターの決定力が落ちている
361の守備を落とさずに決定力を上げたい
2トップにすれば中盤が1枚少なくなる
5人の中盤で361と同じ守備を作らなければならない
サイド1枚+中央ボックスのスタイルを作ることが前提
両サイドに1枚ずつ置くと中央のボックスが作れない
また、サイドに離れすぎてお互いのフォローができない
そこでワイドではなくインサイドに置く
インサイドならサイドと中央の両方のスペースに対応できる
中央守備はWBとWボランチのボックスでWBが中に絞って囲んで奪う
サイド守備はWBが下がってサイドを塞ぎ、トップ下と逆サイドWB、Wボランチで中央にボックスを形成する
そのままサイドに押し付けて奪い取る

3322の五角形もあるが、こちらは1ボランチ+WBの形になる
中央ボックスを作る際にボランチが移動するのでバイタルに隙が出来る
3232だとWボランチは固定しているので中央の守りが崩れることはない
またWBが高い位置から下がってくるのでWボランチがサイドに引き出されることはない
トップ下が下がってボックス形成とプレスバックによって奪ったら底を起点として攻撃に転じることができる

攻撃時は2トップ+トップ下の3人がPA内、WB+WボランチがPA外で包囲、ミドルシュート、クロスで支援する
中盤5人の守備からのショートカウンターを狙う

相手が前から守備をしてくるタイプであれば、3CBからサイドに開いたWBへとロングボールを出し、サイドのWBから2トップへとクロスを入れる
もしくは開いたCBとWBで外にボールを回しつつ、空いた中央をボランチ、トップ下とショートパスをつなぐ

相手もショートカウンターなら中盤での戦いになる
中央の人数では負けないので中央で戦う
サイドで戦うならWB+Wボランチでコースを塞ぎつつ、トップ下と逆WBのプレスバックで奪い取る

相手がロングカウンターならWB、Wボランチのミドルシュートを狙い、こぼれ球を2トップ+トップ下が押しこむ
もしくはクロスボールをファーサイド裏に入り込んで決める


NBOXでは中央がボックスでCHが3ボランチ気味に下がるスタイル
ペンタゴンではボックス+トップ下で1サイド+中央ボックスを維持
トップ下とWBとで中央3人を形成できるのでWボランチに対しても強い
またWBがインサイドにいるので相手のWボランチ脇への攻撃が容易
両WBにWボランチが対応すればトップ下が空いて中央攻撃が容易になる
インサイドのWBは2トップとの連携がしやすく4バックの弱点のSBとCBの中間を攻めやすい
左右を攻めれば中央のトップ下がフリーになりやすくなる。
NBOXは3ボランチ+2シャドーだがペンタゴンはWボランチ+2IH+1シャドーでボックスの位置が低い
トップ下に出すことでWBをやや下がり目にしつつWボランチとの連携を重視してサイド、中央の両方の守備に効果がある
3412にも近いが、WBの位置が中央寄りで高いので3232の方が近い
しかし守備的な視点では3412と言えなくもない
3412のWBをW斜め内側に入れた形でもあり3232の両ワイドを斜め内側に入れた形でもある
両者の中間で3412よりは攻撃的で3232よりは守備的
3232はハイリスク過ぎるし3412では後ろが重すぎる
3322だと2トップ2シャドーで中央攻撃が強いが1ボランチでボランチ脇が弱いので中央攻撃に弱い
その分を3CBで守っている

352ペンタゴンはWBの位置を中間的にして攻守にバランスの良い位置に置いている
中央5人は中央のコレクティブな攻撃が出来る
CBからWB、WBから2トップへと縦につなぎやすい
中央のショートパスも使える

2列目のトップ下+WBの構成で攻撃の形は多彩になる
WBがアダイウトンかギレルメか山田か、
トップ下が中村か山田か田口か
WBがインサイドなので山田も生かせる
サイドのスペースを使うならアダイウトンやギレルメ
相手の守備に応じて有利な構成に変更して戦えばいい