2021年3月21日日曜日

ジュビロがチームとして強くなれない理由

1.個人の経験に依存し過ぎ

2.自由と規律の使い分けが出来ていない



現代では個人の経験は集合知としてチームの戦術、練習パターンに還元されチームの骨格になっている。

ジュビロは未だに1対1の個人経験の伝達に終始している。

個人間の意思疎通と連携に固執して選手全体で共有しない為にスタメン固定に繋がり若手の実戦経験が積めない。

多くの経験は既に統計学的に解析され局面によって最適なポジションがある。

中山コーチがニアに入れというのも同じ。

シュートやクロスの角度からGKが弾いた時にボールが落ちる場所の確率はわかるので確率の高い場所にポジションを取っていればボールを得ることが出来る。

経験は確率的に大数の法則に収束する。

つまりすべてはパターンになる。

チームがやるべきなのは経験の伝達ではなく、経験知の集約とパターンの形成、パターン練習。

パターン化することで若手とベテランの差が無くなり誰が出ても同じ質を保つことが出来る。

ジュビロの自由度の高さを有効に使うと考えると自由な発想による攻撃はパターンを知り尽くした上にある。

パターンによる守備に対してパターン以外で攻めるというのは既知の守備では対処できないという事。

しかしこれは高度なパターンをこなしてきたチームが出来る事。

今のジュビロは基本パターンをやっている段階。

自由度の高さを活かせるようなチームにまで育っていない。

またパターンの理解は統計だけではなく戦術的理解が大きい。

スペースと人数、そのエリアの危険度などが前提にあり、その上にパターンがある。

パターンを学ぶのは簡単だが、理解するのは難しい。

理解できた者は新しい戦術やパターンを作ることが出来る。

パターンは大数的な最適解ではあるが、絶対ではない。

自由な発想の攻撃が付け入る隙はそこにある。

ジュビロが本来やりたいことはパターンの上にある高い戦術理解度が必要とされること。しかし選手にその素養がない上にチーム自体がまず土台となるパターンをやっていない。これはチーム自信が根本的理解が出来ていないから。パターンか自由かの二者択一ではなく、パターンを学んだ上に自由がある。そこをまず理解していない。パターンという最適解を学び、戦術理解した上で相手の守備パターンを破る自由な動きで攻撃を作る。

ジュビロがやりたいのはそういうこと。しかし理想と現実が離れすぎている。


「上手いけど弱い」理由も同じ。

技術面に終始し過ぎていて、戦術理解度やフィジカルの重要度などトータルとしてのチームデザイン力がなさ過ぎる。

ボールコントロール至上主義では1対1に強いとしても組織での崩し連携に問題が出る。1対1でもフィジカル的に弱ければ怪我も多くなりスプリントが遅くなり持久力もない。これでは長いリーグ戦を戦い抜けない。

ボールコントロールの上手さより、チームとして勝つことを優先するべき。そしてその為に必要な素材を集めるべき。

プレイヤーが楽しむサッカーは良いが、それはいってみれば労働組合至上主義。顧客のサポーターは楽しめない。株主や経営者も利益を得られない。という最悪の結果を生む。


自由と規律を使えていないのは自由を勘違いしている。

全てを自由にするのではなく、サッカーを学ぶ部分においては高い自由度を保つべきだが、そうでない部分ではやはり規律は守るべき。

ジュビロの自由はサッカーに関しない部分においても自由度が高すぎる。よってサッカー以外の部分での問題がサッカーに及んでしまう。

サッカーに愚直で真面目過ぎるくらいの選手を取った方が良い。

高校生から取る場合は規律が重要。高卒でも大卒でも年上の選手に影響されやすい。だからこそ経験のある中堅、ベテラン選手にこそサッカーに真面目過ぎるくらいの選手をそろえた方が良い。

遊びまわって後輩にそれを教えるようなタイプはいらない。


ジュビロはチームとしては既にこうなってはいけないアンチパターンの代表の一つ。

J1からJ3降格圏までこれほど簡単に落ちるとは。

ジュビロ的なチームにはなってはいけない。

そう思われている時点でかなり終わっている。


新人選手が来ないのも同じ事。

ジュビロは厳しさが足りない。

甘すぎる。



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