どのように対処すべきか
ポジショナルプレーもリレーショナルプレーも攻撃の為の戦術論の部分が強いが一応守備部分も内包される
ポジショナルプレーでの守備は5レーン制圧とカウンタープレス
リレーショナルプレーでの守備はティルティング(ボールサイドへのオーバーロード)とディフェンシブダイアゴナル(逆サイドSBの偽SB化=逆サイドの中締め)
ポジショナルプレーではフィールドを5レーン(または7レーン)に区切り、各レーンに配置、
同じレーンでは1列飛ばしで入ること、隣同士は1列ずれること
このルールが基本になるので必然的にダイヤモンド形とボックス形が生み出される
ポジショナルプレーは5レーンを使ったワイドな幅のある攻撃を基本形にしながら崩す
リレーショナルプレーではダイアゴナルパスが軸になるので斜めの並びになりやすく、これもまたダイヤモンド形を作り出す
リレーショナルプレーではボールサイドにオーバーロードさせながら縦(斜め)を基本に攻撃する
N-BOXもボックスの中央に1人置くことで斜めのパスが生み出される
ポジショナルプレーでは静的な位置関係から足元のパスが基本
リレーショナルプレーではパス&ゴー、ワンツー、パススクリーンなど動的な位置関係から機動を含めたパス&ランが基本
どちらもパスは基軸になっているがそのパスをどう守備していくかという点
ダイヤモンド形(ダイアゴナルパス)とその延長のパス(パススクリーン)がどちらも基本になるので2レーンから3レーンにかけてのパスを防ぐ形が必要になる
これに対しては「3人並び」のライン守備が有効になる
フラット3を中盤に作ることで空いたレーンを縦に通すか飛び越えるようにロングボールを入れるかしかできなくなる
中盤のフラット3、3センターの配置をすると両サイドが空く
中盤を2段構えにして両サイドに1枚づつ置くとその両サイドのスペースに蓋をすることができ5レーン制圧することができる
3-4-2-1の中盤のように4-2のボックス+両サイドの形だと最長4枚になりスライドが必要になってしまう
3センターに2ワイドを配置することで5レーンが埋まりショートパスを通すスペースは無くなる
ただし5人フラットはボールが飛び越えると無効化されてしまうので3バックのオフサイドトラップと連動することでロングボール対策を付け加える必要がある
中央は3センターの前に1枚置いてダイヤモンドにすることで攻撃時に機能する
ダイヤモンド形は守備時も4枚の包囲で奪うことができるので攻守に使える
オープンな展開ではダイヤモンド形+2ワイドを使い、中盤で封鎖したい場合はダイヤモンドの後ろ3枚を3センターのフラットにして2ワイドを下げて5枚のフラットを作る
対ポジショナルプレーでは5レーン制圧=5レーンに1枚づつ配置してスペースを消しパスコースを塞ぐことで対策は可能
対リレーショナルプレーではパス&ゴーなどランを絡めてくる突破があるので単純に5レーンを埋めただけでは防ぎきれない
対リレーショナルプレーの場合多段化が必要でストッパー&スイーパーと同じ原理で守備が必要になる
リレーショナルプレーは縦の行動原理があるので5レーン制圧のようなフラットな守備はパスは防ぐことができるがランを防ぐことが出来ない、よって守備の前後関係が必要になり対人のストッパーがランを防ぎ、スイーパーがボールをカット、クリアするという2つの守備をミックスする必要がある
ここで重要なのがボランチなど3列目とDFの4列目の関係
3列目のボランチがストッパーにならないと4列目のDFがスイーパーになれないorストッパーとスイーパーの両方をやらなければならない=不可能ということになる
ジュビロの守備の未整備部分がボランチやCBが引き出されて中央に空いた穴を突かれるという部分
縦の前後関係がなく釣り出されてしまうとその背後の守備が無力化されてしまう
Wボランチは2枚の横並びなので中央の幅すらカバーできない
ましてサイドへの守備でスライドしていくと中央はがら空きになる
動かないボランチを中央に置いてもストッパー役ができない紙フィジカルなので突破される
これは名波監督時代にボランチの守備=スペースを埋める、という流れで宮崎を配置したが簡単に突破され全く機能しなかった
ここ数十年に渡るジュビロの弱点はこのボランチ問題であって弱い時のボランチのほぼすべてにパサーが絡んでいる
パサータイプはやはり2列目当たりに置くべきで3列目には置けない
ゲームメイカーがトップ下時代からボランチの強度が増してゲームメイカーがトップ下から下がってボランチに入った時代が過渡期としてあったわけだが、現在は更に下がってSBに配置されたりCBが配球する形になっている
その流れから言っても全体の強度が上がってしまった今のサッカーの潮流においてフィジカル問題は結構重要
フィジカルで負けるならフィジカルで競ることをしないという選択肢もある、しかしそれは攻撃時に置いては有効でも守備時においては難しくなる
ジュビロの攻撃陣は軽量で機動や技術をメインにしたタイプが多いので単騎での戦いには向いていない、集団戦になるような配置や運用が必要になる
1対1でストッパーになりにくいのであれば集団による包囲という戦術を使わなければならない
N-BOXは服部福西のフィジカルもあったが同時に集団による包囲という守備戦術でもあるので人数を局所的に集中するティルティングやハイプレスと言っても良い
N-BOX形の利点は3枚幅が取れるので2枚幅のWボランチよりサイドに対しての対応が早い、リレーショナルプレーのパススクリーンがやりやすい
ボックスとダイヤモンドの融合はパスコースが多くなる+ポジショナルプレー・リレーショナルプレーのどちらにも使いやすい
相手の攻撃が中央の場合、ボックスとダイヤモンドの内側に向けたプレスで追い込みボール奪取、サイドの場合、中盤ダイヤモンドのティルティングでボールサイドをオーバーロードして制圧
左右ワイドへ向けて後方でサイドチェンジを繰り返すなら5レーン制圧
ジュビロの選手は中のタイプが多くサイドタイプが少ないので2列目ワイドにサイドタイプを置き、中盤ダイヤモンドは大量にいるボランチタイプを配置する、ダイヤモンドの左右は場合によってSBタイプの攻撃的選手を置いてインナーラップで縦にパス&ゴー、ワンツーで突破するなどしても良い
3-6-1で作った場合
______FW______
_MF________MF_
______MF______
__MF______MF__
______MF______
__DF__DF__DF__
中盤のN-BOX
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_MF________MF_
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__MF______MF__
______MF______
__DF__DF__DF__
中央守備のN-BOX
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_MF________MF_
______MF______
__MF______MF__
______MF______
__DF__DF__DF__
ボールサイド局所守備のN-BOX
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_MF________MF_
__MF__MF__MF__
____MF______
__DF__DF__DF__
中盤のダイヤモンド
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_MF________MF_
______MF______
__MF______MF__
______MF______
__DF__DF__DF__
前線のダイヤモンド
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_MF________MF_
______MF______
__MF______MF__
______MF______
__DF__DF__DF__
中盤ダイヤモンドティルティング+フィンガーフォー形成
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MF__MF___MF___
_MF____MF_____
____MF________
__DF__DF__DF__
ワイドのカットイン+中盤ダイヤモンドワイド化
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___MF____MF___
MF____MF____MF
______MF______
__DF__DF__DF__
中盤ダイヤモンドインナーラップ攻撃
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___MF____MF___
MF____MF____MF
______MF______
__DF__DF__DF__
2トップ化(3-5-2)
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MF_MF____MF_MF
______MF______
__DF__DF__DF__
ティルティング+密集ブロック
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MF_____MF_____
MF_MF_MF______
DF_MF_DF_DF___
中盤フラット化=5レーン制圧
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______MF______
MF_MF_MF_MF_MF
___DF_DF_DF___
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