2023年2月6日月曜日

ダブルボランチからトリプルボランチへ

ダブルボランチは機能するのか?

ダブルボランチは2人で守備ライン前のスペースを埋めることで守備ラインの飛び出しによる穴が空くことを事前に防いだりミドルシュートを打たせないなど「事前の守備」が仕事になる

しかしダブルボランチは機能するのかが問題

ピッチの幅に対して2人は少なすぎる、少なくともPAの幅に対して3人、センター、ハーフの3つのレーンに各1人ずつ配置できるくらいの方が良い

ダブルボランチだとセンターとハーフの3レーンのうち、中央を締めるならセンターレーンの端に立つことになる、これがハーフレーに立つとセンターレーンが空いてしまい中央を縦に通されてしまう
センターレーンの端に立つとハーフレーンが空きハーフレーンからインサイドレーンにかけての縦のパスに対して届かない

このように中央の3レーンダブルボランチで守れるかというと無理ということになる

トリプルボランチ、3センターだと各レーンに1人が配置されるので中央3レーンを埋めることができるのでまず初期配置で中央を堅く守れる利点がある

3センターの利点は初期配置だけではない、左右のボランチがハーフレーンに配置されるのでその外側のサイドレーンへの移行がスムーズになる

この左右のボランチのサイドレーンスライドは攻守に置いて利用可能

3バックに3センターを加えた3-3ブロックの場合、サイドからの攻撃に対して左右ボランチがサイドレーンスライドでファーストディフェンダーとして止めに行きつつ残りの2人のボランチが中央を守ることができる、3バックのスライドが必要ないので中央3枚を維持できるのでサイドからのクロスに対して壁の幅を維持できるのは大きい

もし左右ボランチのスライドが間に合わない場合はCBのスライドになるが3センターから1枚が降りることで4バック化し、左右CBがサイドにスライドしたサイド守備、残り2枚が中央+3センターから降りてきた1枚の3枚で中央守備の4バックの組み合わせに可変できる
ここで大事なのはダブルボランチのうち1枚が降りて4バックを作った場合、中央を1枚で守ることになり点の守備になってしまう、点の守備は効率が悪くトップ下に1対1マークで付くくらいしかできない上にスペースがあるのでそれも外される可能性が高い

ボランチ2枚が残っていれば人とスペースの両方を同時に潰せる可能性が高いのでダブルボランチよりトリプルボランチの方がより汎用性が高い

初期配置で4バックダブルボランチの4-2ブロックと3バック3センターの3-3ブロックではどちらの方が良いか

4-2ブロックだとサイド守備がSB選任になる+ダブルボランチが中央の幅を守り切れないという部分で不備を突かれやすい

3-3ブロックだとサイドにスペースがあるが左右ボランチと左右CBのどちらかが出る、もしくは両方が出ることでサイドに2対1対応も可能
3-3ブロックの場合は選手の初期配置が平均化されているのでどの状況にも対応しやすい、重要なのはハメられない場合の次善の策の対応が出来るかどうか
4-2ブロックだと次善の策を用意しずらいが3-3ブロックだと次善の策も対応しやすい

3-3ブロックは初期配置で中央3レーンを埋めて中央を堅く守りながら左右ボランチや左右CBにサイド適正のある選手を置くことでサイド対応しやすくし、サイドでの攻防にも対応できるようする

N-BOXの守備思想はいくつかの要素がある
「前から連続的にチャレンジ&カバー」+「ワンサイドカット」=縦列陣の守備
「囲んで奪う」=N-BOXの守備

サッカーの基本的な守備の基盤は横列陣によるライン守備だが、攻撃的なサッカーを基本とするジュビロでは攻撃に向いた縦列陣を組みつつ、相手の戦力を削ぎながら自軍が有利になるワンサイドカット、インサイドディフェンスで逆サイドの相手選手を孤立させて遊兵にし無力化する、ボールをサイドに寄せるほどボールサイドは孤立し逆サイドは無力化される

N-BOXの利点は名波のポジション、前にも後ろにも動くことができる良い位置でトップ下とボランチの両方の役割をこなせる、しかし逆に両方の能力を持たないとN-BOXとしては維持できなかった

N-BOXも半分は3センターのトリプルボランチであり初期配置が2.5ボランチだったということ

名波が怪我をして藤田が中央に入ったが機能しなかったのは藤田はトップ下の能力はあってもボランチとしてのカバー能力などが名波ほどなかった、結果N-BOXは伝説で終わってしまった

3センター、トリプルボランチは守備の安定化には非常に良い構成なので不安定で守れないダブルボランチよりキチンと人数の揃ったトリプルボランチを採用してもらいたい

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