2017年12月16日土曜日

3322戦術

3322(2ワイド3ボランチ)の戦術はショートカウンター。

3322(ワイド)は基本形でここからボールの位置に応じて変形して対応する。


ゴールキック、CB、SBからのビルドアップには3322(ワイド)を使用。
キックオフ、リスタート、自陣に引く場合は2FWを下げた344を使用。
ボランチのビルドアップには3322(ボックス)を使用。
サイドのビルドアップには3421を使用。


3322(ワイド)は後方からのビルドアップに対して前方のFWWBのハイプレスによってオウンゴール、パスミス、インターセプトからのシュートを狙う。

キックオフ、リスタート、引く場合は2FWを下げてWBと並べて4人ラインを前線に置く334に変化。
4人ラインでパスコースを限定し、そのパスを3ボランチで奪う。

ボールがボランチに入った時には3322(ボックス)に変化する。
両ワイドのWBが内側に閉じてボランチを閉じ込めて奪う。

ボールがサイドに展開された場合はボールサイドのWBFWが下がり、逆サイドWBFWが内側にスライドして3421に変化してサイドで奪う。



3322ワイドはトップ下を置かずに、両サイドワイドにWBを置く。
カウンターメインなので前線には人数を余り置かないこと、特に中央を空けてFW、WB、ボランチがそれぞ使えるように空けておく。
その分3ボランチによって中央とサイドにかけてのスペースを十分にケアできるようにしている。
トップ下を置かないので最短はFWへの直接ロングボールを入れるかスルーパスを通すか。
中央の守備は22ボックスになることが多いのでそれをサイド攻撃で避けるか、ロングボールを裏に入れての攻撃になる。
最終ラインを押し込んで下げることで、こちらの3ボランチがマークされずに正面のスペースへと入ってミドルシュートを撃つことができる。
サイド攻撃は逆サイドの影の攻撃、フィニッシュを可能にする。正面からの攻撃だと2次攻撃が難しいが、サイドの攻撃は逆サイドが背面になり死角からの攻撃が可能となるのでフィニッシュに繋がりやすい。
サイド攻撃は中央攻撃より最終ラインを下げ、全体の守備を下げさせるので3ボランチの攻撃参加が容易になる。
出来ればラインを深く下げずにWBから2トップへの配球でフィニッシュとシンプルな攻撃が優先される。
最終ラインが下がればそれだけゴール前の守備は固くなる。
よって相手のラインが下がる前に裏のスペースを突いて得点まで行くことがショートカウンターにとって重要な点である。
ロングカウンターであれば自陣に引いているので相手は前がかりになって守備がてうすになるが、ショートカウンターでは相手の守備は薄くなっていない。
ショートカウンターでは手間をかけずに裏を突けるスピードのある攻撃が重要となる。
相手のボールをポジショニングでコントロールし、空きスペースへと誘導しつつ奪う。
そこから速攻のカウンターへとつなげる。

トップ下を置かず、中央を空けつつ、最短の中央は3ボランチ3バックの2段構えで守り、サイドは狭い一本道のみ空けておく。

ショートカウンターのエリアを3つに分ける。
アタッキングサード、ミドルサードセンター、ミドルサードサイド

アタッキングサード = 相手の最終ライン付近のボールに対して、3322(ワイド)の前線4人でロングボールのキッカーへとハイプレスをかける。

ミドルサードセンター = 相手ボランチを囲む3322(ボックス)でボールを奪う。

ミドルサードサイド = WBFWのスライドで3421に変化、サイドでボールを奪う。

ミドルサードへボールを入れられずに最終ラインへと戻せばハイプレスに変化する。
ハイプレスを避けてロングボールを入れれば3ボランチ3バックで制圧するか、狭いサイドに押しこまれる。



3421では
ミドルサードセンター = 中央ボックスで囲んで奪う。
ミドルサードサイド = 狭いサイドで奪う。
と中盤で奪うことをメインとしていたので、最終ラインからのロングボールへの対抗策が余りなかった。
3421では人数を後方に集めていたので前からの守備はスペースがあり過ぎて捉えられなかった。
また人数も中央に集中していたのでポジション的に無理があった。
相手のボランチを押さえてゲームメイクさせないというプランが優先されたが、後方からのフィードでプランを崩されることが多い。
ロングカウンタータイプのチームにショートカウンターが効きにくいという相性の問題でもある。

3322(ワイド)では、中央は3ボランチ3バックの2ボックスを基本として、2WB3ボランチの5人ラインで中盤のパスコースを潰す。
ラインとボックスの位置を3421とは入れ替えて、前方にラインを、後方にボックスを置いた形になる。
その分、中央のボックスがないので制圧されやすくなるので、ボールの位置によってWBを絞って中央ボックスを作る。
もしくはFWを下げてWBFW4人ラインを作る。

相手が引いた場面では、WBFWが両サイドへと起点を作り、相手のブロックを左右に分離させる。
中央を開かせて、3ボランチが空いた中央へと攻め込む。

中盤での制圧ではライン、ボックスの変化を意識して抜かれないように気を付ける。
サイドではラインを形成し、中央ではボックスを形成する。

3322(ワイド)は広げた網。どこかで網を閉じる。網の中に入らない=バックラインへ下げた場合は追い立てる猟犬になる。WBFW4人がスピードスタミナに優れた選手を揃えることが条件。

後方からのビルドアップにはハイプレスカウンター、ショートパスには囲んでカウンター、引いた相手には両サイドアタックからの中央攻撃。



より深い位置での守備

3ボランチ3バックの2ボックスで中央を堅く守る。
サイドに展開された場合は左右ボランチ、左右CBが対処し、中央はボックスを維持する。
まずは左右ボランチ、WBが連携してサイドで2対1を作り、その背後を左右CBがケアする形をとる。
最終ラインからのサイド深くへのロングボールは左右CBがケアする。そのスペースは左右ボランチが下がって埋める。
もしくはCBがスライドし、逆サイドのボランチが下がって、逆サイド側を埋める。
3バックは維持し、新たなWBを作り、逆サイド側から補充する形をとる。
ボールサイドの人の位置を変えると穴が開きやすいので、逆サイド側から補充した方がより安全に維持できる。

2CB、2SB、Wボランチの42ラインと、3ボランチ3バックの33ラインでは中盤でのスペースの大きさが異なる。
Wボランチでは左右に大きなスペースがあり、SH、WB、SBが自由に動くことができる。ただしSBがいるので前のスペースはない。
3ボランチ3バックでは前後のスペースの大きさの差はない。ラインが下がっても中央に6人なので跳ね返す確率は4人に比べ1.5倍になる。
前後に3人なので左右のスペースに対して中盤からチェックにいける。4バックではSBの前、ボランチの脇が穴となっている。
33ラインは大きな穴を空けない守備陣形。対応も早く反応できる。速いショートパスで崩す攻め方に対しても守備が有効になる。42ラインではサイドに穴があり、ボールを保持できる時間が長くなり、それだけ正確なキックでクロスを上げられてしまうことになる。
出来る限り均等に守備を配置することでボールへのアクセス時間を早くし、決定的なパスを出させない。
キッカーに対して精度のあるパスを出させないことがシュートや得点につなげない為の策になる。


3322(ワイド)ではサイド攻撃がFW、WB、ボランチと縦関係に3人で三角形を作りサイドで密集した状態を作ることができる。サイドで数的優位を保ち、かつ近い距離でプレーできるので連携が容易になる。

攻撃時にボールサイドはクロスを、逆サイドをゴール前でフィニッシュを狙う。両サイドを攻撃的に使うことで得点力が上がる。
引いた相手にはボランチを経由して両サイドへの攻撃を仕掛け、フィニッシュは中央の3ボランチが行う。
両サイドは2対1を作って中央の守備を左右に分けるようにする。
守備がスライドして中央を守りつつボールサイドもケアし、逆サイドを空けるなら、逆サイドに素早くサイドチェンジするか、攻める位置をやや下げて守備を引き出し、逆サイドへのクロスを上げて裏を狙う。


3322(ワイド)のはポジションの変化があるのでボールの位置によって動き、奪い方が変化する。選手がやるべきことは複数あるので変化に強い選手が必要になる。
3ボランチ3バックは4人ラインのスライドを3人ライン+1人のスライドで行う。常に中央には不動の3バックがいて、左右の1人を3ボランチの左右がサイドにスライドして守備のWB役になる。
3人ラインは統率しやすくオフサイドトラップもかけやすい。
中央3人ライン+サイド1人というパターンを中盤でも最終ラインでも作ることができるのでサイドチェンジにも強い。
同じ6人でも42だと中盤サイドでフリーを作ってしまいチャンスメイクさせてしまう。また制圧された中盤から左右へのサイドチェンジをされると4人ラインのスライドが間に合わなくなる。
33ラインでは中央に強く、サイドへの展開も1人のみのスライドで中央3人の形を維持してサイドチェンジに対しても対応できる。
42ラインでは穴となるボランチ脇のエリアに33ラインでは左右ボランチがスライドしてすぐにチェックに行くことができる。サイド攻撃に対しての守備が早くなる。
もちろんWBと2対1の数的優位を作り出せる。
WBと左右ボランチがそれぞれサイドの攻撃と守備を担当できるし、近い関係で2対1を作りやすい。中央3人来なので中央が堅く、サイドに1人割れても2人が残るので中央のボックスは維持される。

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