2018年2月20日火曜日

ショートカウンター

ショートカウンターは広い中盤で守備から攻撃へのポジティブトランジッションを起こす。4321でのショートカウンターが優秀なのは、広い中盤を上手にコントロールしているからだ。まず中央に4人のボックスを置き、中盤中央を人数で制圧する。これによりセンターとハーフゾーンの中央3レーンを制圧できる。空いたスペースは左右のサイドのみ。ここにはWBが置かれている。つまり3421は中盤を人数で完全に制圧した隙の無いフォーメーションだといえる。

3421は中盤制圧の為にFWとDFが最低限に置かれている。相手がロングボールを使って中盤を無力化した場合はほとんどの戦力を無駄に使うことになる。DFは3CBもしくはCB+2SBの3人のみ。広いスペースを守備するには人数が足りない場合もある。またFWが一人の為にマークされやすく孤立してしまう。

3421の中盤制圧のシステムを簡略化しつつ、同時にFWの数とDFの数を増やしたシステムを考えてみる。

442ボックス

442ボックスは4バックでスペースを空けずに守備が可能。2トップも攻撃力がある。中盤を中央ボックスのみに簡略化し、サイドの守備はSBが上がることでケア。残った2CB+逆SBが中央にスライドして3CBを形成する。SB+DH+OHの3人で囲んで奪取してカウンター。2トップへとクロスを上げる、もしくは逆OHを加えた3人で攻撃を加える。


中盤で奪ってカウンターをするショートカウンターでは最低限、3バック、中央ボックス+サイド、2トップの組み合わせ、つまり352の形を持つ必要がある。3322ボックスや3232ボックスなど、中央に5人置いた形も考えられるし、442ボックスのようにSBを上げる形もある。442ボックスの場合はサイド守備の穴を塞ぎつつの守備的な布陣。3322ボックスもそれに近い。3232ボックスは攻撃的なスタイル。

442ボックスはショートカウンターの弱点の中盤飛ばしのロングボール対策に4バックを採用した形になる。3バックではトラップを使ったハイリスクな形を取ることになるが、4バックではより安定した守備が可能になる。ただし守備的になるのでSBのドリブルによるサイド攻撃は逆に弱点をさらしてしまうことになる。SBの攻撃参加は中盤までにして、それより前の場合は2OHがワイドを使った方が良い。SBからのボールをワイドに開いてSHになったOHが受けてサイド攻撃が出来る。

ショートカウンターではFWの決定力の高さとDFのリスク管理が重要になる。3421では両方手薄になるのでより重要度が高くなる。442ボックスでは人数が増えるので負担が減る。その分中盤サイドでの囲い込みの連携が大事になるのでSBの動きが重要になる。

352の形としては
・3412
・3322
・3232
が候補になる

基本として、中央ボックスの維持、ラインから中央ボックスへの変形が考えられる。ラインを採用する場合、ロングボール対策を優先。しかしボックスを形成していないので前のスペースをショートパスで使われることが考えられる。442ボックスでは中央ボックスがあるのでロングボール、その対策に4バックとメタ対応は出来ている。

352で中央に集めてしまうとサイドが空き過ぎる。ラインにすると前のスペースを使われる。少し微妙になる。サイドにいないとサイドの縦に速いパス、SBからSH、WGへのパスが通ると厳しい。
3バックだと両サイドに置かないと厳しい。そうなると5バック化してしまう。こうなると人数的には4バックより悪くなる。3バックのハイリスクを管理するには高い戦術理解度がないと機能しない。
3バックのリスクを低く抑えつつカウンターできるできる方法は何か。

3421から1枚落として451。4バックにしてSBの上がりによってサイドをケア。3OH+2DHで中央を支配。1トップの攻撃力不足は3OH、OH+2SHがサポート。ロングボールにいも強い。

3421から1枚上げて3412。もしくは3232。WBがDHの前に上がってボックスを作りながら、サイドへも展開。WBのサイドへの下がりでサイドをケア。。OHが下がってボックスを維持。前からサイドのケアをする。ショートパスに対応しやすいがロングボールには後手になる。WBが下がって5バックになるのを防ぐために3バックを3CBからCB+2SBにして2DHが下りる形で中央をケアする。

4バックの方が守備的に進められる。3バックはリスクが高いが前からサイドをケアできる。どちらでいくかは戦術次第。ロングボール対策は3バックでは前からのプレスによるキッカーへのプレス。4バックではスペースの排除と受け手へのプレス。4バックはショートカウンターとロングカウンターの両方とも使い分けができる。3バックはショートカウンター、フォアプレスが出来る。

3421ではロングボール、フォアプレスの両方が出来ない状態。引きこもり5バックロングカウンターチームに勝ちにくい。3421はショートパスには強いが、ロングカウンターには弱い。もう少し汎用性のあるフォーメーションになった方がより勝率は高くなる。3421で負けないが勝ちきれないことが多かった。これをどうにかしたい。

3421システムの肝は中央ボックス+サイド。ボールサイドだけにサイドを置けば中盤は5人で済む。442ボックスのように最終ラインから上げれば4人ボックスのみでもいい。中盤は最低4人ボックスが維持出来れば問題ない。サイド問題が残るので、4バックでSBを上げて対応するのが単純で対応しやすい。3バックだと連動しなければならない。

442ボックスが単純で理解しやすく運用しやすい。次に3322ボックスでDH+2WBの横スライドでサイドに対応する。3322ボックスでもOH+2WBの横スライド。縦スライドや横スライドは最小限の移動にすることでマルチタスクによる体力低下を防ぐ。複雑なスライドを避けることでミスを防ぐ。マルチタスクは体力技術の両面で求められることが多い。分担することで一般的な能力の選手でも効果のあるフォーメーション、トランジッションが可能になる。


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