金沢戦の後半のフォーメーション
3421だが、2列目がワイドに開いて3列目の中央がやや前に出た形。
通常の3421は2列目と3列目中央で中央にボックスを作って中央守備を固めてWBがサイド攻撃をする形になる。
ジュビロの新3421はここでも提案してきた361ワイドボックスと同じフォーメーション。
______FW______
_SH________SH_
____CH__CH____
_SB________SB_
__CB__CB__CB__
FWに小川、右SHにルキアン、右CHに山田
CHの攻撃は山田が出て、上原が残る代わりにサイドCBになる伊藤、藤田の攻撃参加があった。
このフォーメーションの戦略は中盤6枚による強固なプレスディフェンスからのショートカウンターを基本に、守備時は541への可変、攻撃時は343への可変によって攻守に高い汎用性を持つ。
基本のショートカウンターではSHSBが中盤全体を囲み、CH2枚が中央で刈り取りそのまま攻撃に移行する。CHが通常の3421のDHより前に位置しているので1トップの左右のスペースを使って走り込むことが出来る。SHも同じようにサイドから中央のスペースを使って走り込むことが出来る。
NBOXの弱点のサイド対応をCH2枚にして横幅を出すことで解決できている。同時にNBOXの長所であるボックスで囲む守備とスペースを使った人とボールの連動した動きが可能。
守備面は3バックと2CHによる強固な中央守備+SHSBのサイド2枚による守備と攻撃の分業化、中盤全体がゾーンプレスエリアとなっている。中盤の厚みを回避する為にロングボールを使う相手には3バックのオフサイドトラップで対応する。ロングボール対策にSHの上がりによる3トップ化によるハイプレスも可能。
攻撃面ではSHの上がりによる3トップ化とCHCBの上がり+SHの中央スペースへのカットインによる中央攻撃が可能。ショートパスを繋ぐ場合、縦の繋ぎはCBSBCHSHFWとジグザグに配置されているので中央とサイドでパス交換しながら前へと進めることが出来る。1トップに対して2CH3CBで1トップの脇のスペースをCHCBが走り込んでくる縦の攻撃。1トップのサイドのスペースにSHが上がる横の攻撃とスペースを使った多彩な攻撃が可能。
金沢の失点を分析してみると
3点目
ビルドアップで左SBに出すがSHがマークしているのでボランチに戻すがそれをCHが詰めて中央のコースを消す、ボランチはもう1枚のボランチに出すが既にこちらももう1枚のCHとSHがプレスに行っている。ボランチはCBに戻そうとするがそれをSHが奪ってカウンターに。山田が右から左まで走ってシュートを決める。
4点目
SB/WB櫻内がワイドからクロス。中央でSHルリーニャが落としてFW小川とCH山田でプレスして奪いに中央に残っていたルリーニャがシュート。
5点目
松本が右ワイドで後ろから藤田がオーバーラップしてクロスを中央にニアでFWが潰れてSHルリーニャがファーで決める。
6点目
CHがボールを改修してSHがカットインして入れ替わりPA前でハーフスペースに隠れたFW中野にパス、PAラインに沿ってカットインしてシュート。
どれもショートカウンターなのだが、中央でもサイドでもボールを改修できている。
SHが左右の高い位置にいることで相手SBは上がることが出来ない。
中盤は4対4なので1対1の個の勝負が可能。回収しやすい。
一番の利点は1トップの周囲のスペースがあり、入れ替わり可能という部分。スペースがあることで走り込みやデコイランなど戦術的な幅が広がる。
スペースが広いのでボールを拾った選手の選択肢が多く、味方もそれを利用しやすい。
何よりジュビロの選手全体が足元へのパスだけではなくドリブルしたりと動きが多くなった。動きの選択肢自体も多くこのチームに合った戦術になったと思う。
なにより6-0という結果がそれを表している。
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