2018年3月10日土曜日

東京戦 2018

FC東京戦

3421 対 442ダイヤモンド

マッチアップの少ないお互いにスペースに相手が入り込む布陣。
FC東京は中央ラインの大森、東のラインを使えるか。磐田はボランチ+シャドーのラインを使えるか。FC東京は4バックでサイドはSBがケアするので磐田のWBが上がりやすい。WBからのクロスにシャドーが絡めるかどうか。中村が上がらないので田口上原の攻撃参加が必須になる。その分中央が薄くなるので守備の運用が厳しくなる。


名波はカウンターじゃなく3421でポゼッションを選択。全く怖くない。むしろ自分達で攻撃を遅らせてチャンスを潰している。中村が右SBの裏まで下がり過ぎ。自分が前で抑えるべきところを櫻内にやらせて中村は下がる。組み立てでも中村が下がって2列目にはいない。3.5列目まで下がる始末。

田口、高橋の攻撃参加でPA内4人。こういう動きをトップ下がやるべき。

中村の動きが素人並みに酷い。攻撃時には無駄に出てきて遅らせる。守備時はSBまで下がって消える。10対11だ。これがシャドーにいる意味が分からない。FK、PK以外に戦力にならない。

中村の介護で櫻内だけじゃなく川又まで下がっている。中村一人の為に回りが犠牲になり過ぎている。

東京は中村が穴だとみて左サイドを徹底的に攻めてきている。ギレルメが攻め上がる時はその後ろ。

中村は動くボールの予測が出来ていないな。振り回されてる。とまったボールしか蹴ることが出来ないんだな。

中村が守備で下がり過ぎ。

アダイウトンが前線から戻って守備。それは良かったが、ギレルメも新里も上がってサイドが空いて大井が対応したが抜かれるところだった。ちょっと前がかり過ぎだな。

その前のプレーで中村が中央で欲しがってたのを無視して右にサイドチェンジしてるんだよ。それで新里まで上がって裏に穴。

中村が攻撃時にシャドーにいるが、ボールをこねるので結局守備がもどってチャンスが潰れる。各駅停車でカウンターにならない。

中村が後ろからファールまがいのスライディング。流されたけどFK献上するつもりかよ。判断も酷い。

中村はポジション放棄し過ぎるな。いつものことだが。その割に効果的なボールも出ないし守備もできない。

中村は3列目、3.5列目の選手。周りも見えてないし、守備も出来ないし、攻撃も各駅停車だし、武器は止まったボールを蹴ることだけ。90分間で数回のチャンスのためだけに使うにはコストが合わない。

他の選手のスピード、連動性に中村のギアが合っていない。遅いポゼッションベースの攻撃しかできない。低速な攻撃しかできない。スピードと破壊力のあるカウンター攻撃サッカーには向いていない。
中村がいるだけで守備のリスクが上がり、攻撃のチャンスが潰れる。今のサッカーのスピードに全くあっていない。全く戦力になっていない。

相変わらずPA内に入る選手が少なすぎる。下がる中村の介護で周りが下がって前への推進力を殺している。中村=ブレーキ。積極的な守備も速度のある攻撃も全くできない。中村を変えるだけで全く違う結果になる。

中村は徘徊ボケ老人。すぐに切った方が良い。

中村がポジションにいないのでそこからカウンターの起点作られてる。

やはり田口がPAに入ってくるといい流れ。田口2列目が正解。

中村は徘徊し過ぎて後半に息切れ。足が止まって穴をさらに大きくする。2列目に多いプレスバックしない癖もある。

川又とアダイウトンの2トップ、PAに2人が入ることでチャンスになっている。

ギレルメまでポジション放棄して中村の介護に右に移動。手がかかり過ぎる。

田口こそ10番をつけるべき。

中村はスタミナ切れて消えてんだからさっさと後退させるべき。

やっと中村が山田に交代。名波は判断遅すぎる。

ムサエフ決めた!中村のいない方がボールがよく回る。



3バック、Wボランチ、WBも問題なく機能していた。ギレルメの上りの後ろもケアしていた。問題点はシャドーとトップ。中村が全体に影響し過ぎ。アシストがあったからまだよかったが、なかったら全く仕事をしてないのと一緒。攻撃はアダイウトン、川又の孤立をさせないように距離感と連携、3人目の田口がシャドーに上がった方がより攻撃に決定力が出てくる。

守備で問題になるのは中央で囲んで取れなかった時。自陣では囲いを解いてボランチは最終ラインに入ってスペースを消す。サイドに逃げている相手をWB、ボランチ、シャドーで囲みたいが、ここでも中村がいないので囲めない。

中村の無駄な徘徊で囲むべきタイミングで囲めない、ズルズルと下がる、攻守に穴になっている。

3戦1勝2敗勝ち点3。あと2戦で1勝を確実に取らないといけない。
FC東京も磐田も2戦勝ち無し同士だったから今日の勝ちが本物かどうかはまだわからない。今季を占うには3戦はまだ少ない。ただ、今日の勝ちは攻撃より守備の修正が出来ている点で評価できる。攻撃面では田口のPA侵入があったので以前よりは機能してきている。

MOMは1得点1アシストのアダイウトンだな。

2018年3月4日日曜日

名古屋戦 2018

4231
____川又____
アダ__山田__中村
__ムサ__田口__
ギレ_高橋大井_櫻内


442(守備時)
__川又__山田__
アダ_ムサ田口_中村
ギレ_高橋大井_櫻内


守備時は川又が下がって山田とツートップの442を作って守備固め。

名古屋は433、3トップ、アンカー+2IH、4バック。3トップで4バックを押し込んでSBが上がってくる。中央はアンカー+2IHで1トップの川又を封鎖。SBがスペースを与えないのでアダイウトンとギレルメが深くまではいけない。SBもCBもアダイウトンとギレルメ対策についていける体力を持っている若手を起用。

磐田が3421でも4231でも3トップと4バックでサイドを機能させない仕組み。中央は3人だがCBを含めて5人ボックスとすることで強固にしている。2IHがフォアチェックしつつ、アンカーの小林が最終的に詰めて防いでいる。

結果は0-1で名古屋の勝ち。磐田はチャンスはあったが決めきれなかった。失点はムサエフのクリアが3トップのウイングをマークしていた高橋に当たってこぼれたところを決められた。
良かった部分はGKの三浦が5点近くセーブしていたことか。それだけ決定的なチャンスが多かった名古屋と、シュートできなかった磐田。アダイウトンはサイドのスペースを使っての上がりがメインでフィニッシュに絡む時はカウンターでの上がりから。スペースメインの選手。川又はラインと駆け引きして隠れながら狙うシャドーの動きの選手。1トップなのでマークがきつい上に5人ボックスの中央で密集された守備でマークを外しきれなかった。

トップ下は山田。守備時はコースを防いでフォアチェックもしていたが、プレスバックしないので、前に出たその後ろのスペースを突かれてムサエフが孤立で対処しなければならない部分もあった。
中村は動きが守備的で穴を空けないように後ろに動いてSBの櫻内が出て対処する時はその後ろに移動していた。反撃時に後ろから長いボールを蹴ることが出来るのは良い。

ギレルメはかなり攻撃的で左の攻撃はより活性化されていた。アダイウトンとの連携も多少あった。名古屋は中盤の両サイドが空いていたので有効に使えたわけだが、1トップの弊害で両サイドの攻撃を活かせなかった。クロスを上げさせても中央の5人ボックスで防ぎきるスタイルなのだろう。

試合全体としてはボールも動いていてチャンスも多数あったが決めきれなかった。磐田はシュート寸前の部分で、名古屋はシュートまで行ったがGKに防がれた。この差は大きい。チャンスの質が違った。3バックにして1人後ろに移してしまったわけだが、必要なのはむしろ前。2トップや3トップを考えないといけない。

4231にしただけではなく、中盤で封鎖せずリトリートして自陣で守るスタイルに変わってきている。ギレルメが前に出るので左CBを高橋にしてギレルメのスペースのケアを高橋がしていた。これは連携で上手くできていた。

田口はパスの出し手としてとボランチとしてのチェックと無難にこなしていた。ムサエフは攻守にわたってよく動けていた。失点はしたが、3トップとの相性の悪さもあった。攻撃では中盤のドリブルでボールを運べていたし、ゴール前でシュート出来たタイミングもあった。攻撃の厚みを作れたのでよかった。

ゲームの流れとしては早いタイミングでの失点。前半は上手くいかない部分も多かったが、後半40分までは良い動きだった。しかし時間切れ。5分のロスタイムも含めて後半最後はスタミナ切れ、大井がリベロで前に出てきたが得点できず。名古屋に逃げ切られた。名古屋は守りを固めて1点を守りに来ていた。

2戦目までの結果としては、2戦2敗勝ち点0と酷いものだが、4231、442のトランジッションと勝負内容としては40~50点くらいで及第点まではいかないかも。名古屋のようにシュートできた形で1-1の引き分け、勝ち点1なら及第点まで行っただろう。

チャンスの質の悪さを高める必要がある。シュートで終わることのできる状況を作ることが重要。川又が孤立せずにシャドーの動きが取れるような形を作れるか。山田とのペアだとむしろ山田がシャドー。川又1トップでポストをやらせるのは無理だし適性じゃない。

1トップはジェイ仕様であって、今はもう違う。去年のように川又、アダイウトン、川辺と攻撃はコレクティブにいかないと川又の良さが消えてしまう。山田とのペアより、山田、田口を2列目に置いた方がまだよいかもしれない。4231だとトップ孤立、トップ下はシャドーでトップを囮にスペース出てくるタイプ。両サイドも孤立で連携せずにワイドからのクロスや押しこみでラインを下げるのが仕事になる。はたしてこのスタイルがあっているのか。チームが1トップ、2列目3~4人の人数構成になっているという部分が難しさを出している。

1トップの川又をポストで使わないことと、2シャドーで2人が川又の近くでプレーすること。中央のこの3人に対して両サイド、SHかSBがクロスを入れること。この辺りが重要になる。

アダイウトンと川又をツートップにしたショートカウンターが良いと思う。ロングカウンターでは体力を使い過ぎる。ただ、ショートカウンターだとスペースも狭いので中盤で守備を散らして最終ラインを崩した上で裏にFW2人を走らせられるようにするのがいい。その為にはこちらのスペースに相手を引き込んでからしっかり囲んで奪ってカウンターがよい。

問題はどのような布陣で相手を引き出してカウンターするか。3421では中央を制圧して左右のどちらかに分断して人数差を作り、サイドで奪ってから中央に供給カウンターするスタイルだが、4231では中央はFW+OHの二人で破壊力が少ない。しかもOHにパサーを置いてしまうとFWが孤立する。OH、SHはFWと同じく前への推進力のある選手でないといけない。

山田、中村のどちらも前への推進力があるわけではない。2列目で足を止める選手はそもそも2列目向きではない。1列目、2列目には攻撃的な選手=走れる選手を置くべきであって、走れない選手は置くことが出来ない。また、サイドも同じ。守備力もなく、足の遅いタイプはどこにもポジションはない。たとえテクニックがあっても最終的には居場所がなくなる。

極端に攻撃と守備に分けるなら、攻撃とは機動力。足が遅くスタミナもないタイプは攻撃的とは言えない。守備は対人とスペース。テクニックタイプはどちらにも属さない。つまり最終的には使われなくなる。いざという時に必要となるのは機動力と守備力であってテクニックではない。

去年の3421、3バックの守備力と前線の走力が活きた。今年の4231は2016後半と同じ。2017の3421は名波のやりたいサッカーではない。しかし結果が出てしまった。名波としては2016年のスタイルでやりたい。しかし、フィットしないし、そもそも名波のスタイルでは全く勝てない。だから今年は全く期待できない。ポゼッションとパスを前提としたスタイルは日本代表でもまったく機能しないスタイル。そもそもポゼッションは守備スタイルで攻撃的ではない。パス重視は全員が素早いパスを回せるテクニックと判断力が必要でチーム全体でそれをやろうとすることは非常に難しい。それをやりたい場合、練習メニューが大変になる。名波にそれを構築できる能力はない。やりたいサッカーとやれるサッカーはまったくことなる。この時点で名波の監督適性は失格。攻撃の構築も守備の構築もできない監督に何が出来るのか。

今年の磐田は2016の焼き直しで失速、残留争いに巻き込まれることになる。

2018年3月1日木曜日

戦史から見る陣形

主力の重装歩兵、側面の騎兵、前線の軽装歩兵の組み合わせになる。

(前方側方警戒)
__FW__FW__
MF_MFMFMF_MF
__DFDFDF__

(前方側方後方警戒)
__FW__FW__
__MFMFMF__
DF_DFDFDF_DF

(側方後方警戒)
FW______FW
__MFMFMF__
DF_DFDFDF_DF



主力は3CB+3DH、サイドにSH、SB、前線にFW。




オランダ式大隊

■□□□■


□□□
■_■


スウェーデン式大隊

_□□□_
_□□□_
■■_■■


どちらも中央に本体が存在し、側面、後方に支援部隊を置くスタイル。本体が中央攻撃に出る。


DF_FWFWFW_DF
DF_MFMFMF_DF

__FWFWFW__
__MFMFMF__
DF_DF_DF_DF


基本は中央攻撃。サイド攻撃は逆サイドへのサイドチェンジによる敵ラインの裏への侵入。

3人のFWとMFによる中央攻撃は2CB、2DHの42ライン、ブロックに対して数的優位を作り出すことが出来る。

3トップ、3センター、4バックで、SBがサイド守備や奇襲に攻撃参加する。攻撃時はPA内にFW3人が入り、PA外は正面に3センター、サイドをSBが包囲する。2CBが残るだけなのでカウンターには注意が必要。4バックが攻撃参加せずに後方からクロスやロングシュートを狙うこともできる。3センターはPA内のFW3人へのパスやミドルシュートを狙う。SBが上がった場合、サイドから切り込んでシュートするオプションもある。


三兵戦術による布陣

SBDHCBCBDHSB

SB______SB
__DH__DH__
___CBCB___


__SB__SB__
_________
__DH__DH__
___CBCB___

両翼SBが騎兵、中央CBが槍兵、中間のDHが銃兵、砲兵。騎兵のSBはサイドを移動しつつ相手の側面から裏を取る。銃兵砲兵はキッカーパサー。槍兵は中央で守備。あくまでドリブルによるサイド突破ではなく、DHからのパスをライン裏で受けることがサイドからの奇襲攻撃。

三兵戦術は4バック+Wボランチとしてみれば、CBが守る。DHがSBへのパスやミドルシュートを撃つ。SBがサイドを上がり、裏への侵入、カットイン、PA内への切り込みなどに例えることが出来る。

_FW_FW_FW_
_DH_DH_DH_
SB_CB_CB_SB

_FW_FW_FW_
SB______SB
_DH_DH_DH_
__CB_CB__

_FW_FW_FW_
_DH_DH_DH_
SB______SB
__CB_CB__

FWとDHとの間のスペースを使ってSBが切り込んでいくこともできるし、サイドを使って相手のSBのマークを引き付ける、サイドでパスを迂回するなど中央を支援する形で側面の位置を使う。SBの上がりが少ない場合は側面後方からの援護、本体のDHが上がってFWを直接支援する。またPA付近のバイタルを制圧してミドルシュートによる攻撃を仕掛ける。SBは長短のパスでFWのマークをDHへと移しながらFWが裏抜け出来るようにサポートする。

3センターは3人ラインで横幅をケアしやすいのでSBが上がった場合でもその裏のスペースのケアに行きやすい。アンカー+インサイドハーフなど縦のギャップが出来ると横幅のケアができずにSBの裏のスペースが大きくなってしまい、そこが穴になってしまう。

4231運用

4231で効果のある攻撃は何か。

4231の攻撃は中央とサイドのどちらも攻撃できるが、2列目の人選は裏抜け出来るタイプが重要。FWは強力なポストタイプ。相手が4バックWボランチの場合。相手CBがFW、DHがOHについている場合、こちらのSBのクロスをSHが裏抜けしてシュート。相手SB、DHがSHについている場合、OHが裏抜けしてシュート。松浦や中野のような裏抜け出来るタイプが2列目に向いている。現在の2列目の構成はアダイウトン、中村など裏抜けするタイプではない。力押しでラインを下げるとか、外から打ってくるタイプ。相手の守備ラインを下げてしまうと裏のスペースを使うことが出来ない。2列目には常に裏に抜けることを考えるようなタイプが向いている。ドリブラータイプは陽動型で後ろからの方が向いている。つまりSBがドリブラータイプで後ろから中盤までを陽動でサイドをドリブルして相手をボールサイドに引き出す。FW、OHはニア、センターを狙うがファーは空けておく。同時に逆サイドのワイドが裏のファーを狙う。SBはそこにアーリークロスを放り込む。

アダイウトンが前でドリブルしてしまうと守備ラインが下がってスペースを消してしまう。この場合はマイナスクロスでゴール前中央、OHや上がって来たDHが詰めてミドルシュートを狙う。ギレルメがSBから上がってくる場合は中盤当たりでアーリークロス。ファーで逆サイドから上がったSH、SBがシュートする。

名波のスタイルとして、ショートパスで崩す、つなぐ、というのをやりたがるが、これでは守備の穴を瞬時に攻めることはできない。時間がかかり相手のスタミナ切れを待つだけの消極的なスタイルだ。相手のスタミナがあるうちは守備に簡単な穴は開かない。なのでカウンターを狙う。相手が攻めているタイミングこそ守備が一番薄い。カウンターこそ最大の攻撃。ショートパスによるポゼッションでは相手の守備が食いつかない限り得点にはつながらない。相手を釣りながら針の孔に糸を通すように攻めなければならない。選手に高いレベルの技術を求めることになる。

名波の考えるスタイルでは守備も攻撃も機能不全で終わる。

名波が好きなのは、攻城戦、野戦、籠城戦の中では圧倒的に攻城戦。つまり敵陣に入って崩して得点しようとすること。しかし攻城戦は悪手。


孫子』では、防御に徹する守備側を攻略することは容易ではなく、攻城は下策で最も避けるべきと述べられている。


これを名波は理解していない。サイドをドリブル攻撃することで相手の守備ラインを下げて籠城させてしまう。しかも短期戦ではなく長期戦が好き。ポゼッションからの崩しを狙いたいタイプ。包囲は相手より多くの人数が必要で簡単ではない。


長期戦
  1. まず、補給路などを確保し防御設備を築いた上で、交通路を押さえて、城を包囲する。
  2. 攻城兵器火矢を使って城を破壊したり、印地あるいは鉄砲などの飛び道具で城兵の損傷を図る。
  3. 開城交渉や調略を行いながら、心理的な圧力をかける。
  4. 城設備の破壊度、相手の兵糧・物資の窮乏度、士気の低下度を確認するため時々、攻撃をかけてみる。
  5. 十分、弱まったと判断したら総攻撃である「強攻」をかける。あるいは敵が食糧不足などで降伏するまで、さらに滞陣する。
まず交通路=パスコースを潰すこと。中盤でラインを形成して抑え込む。飛び道具=ロングシュート、ミドルシュート、アーリークロスで得点を狙う。強攻=センターアタックで中央を割る。これらをやるかというと、自分達がパスを回し続けてロストする。チャンスにシュートせずにパスを優先する。こうしたことをやっているからまったく怖い攻撃ではない。奇襲は守備ラインの外側、サイドを突く攻撃。あくまで奇襲なのでサイドチェンジかつラインの裏に入り込む攻撃であってドリブルによる攻撃ではない。

アタッキングサード:攻城戦
ミドルサード:野戦
ディフェンディングサード:籠城戦

ロングカウンター、ショートカウンターなら相手をおびき出しつつ、背後の城を狙うことができる。ロングカウンターは籠城戦からの攻撃、ショートカウンターは野戦からの攻撃。押しこみ過ぎる攻撃は相手の守備を固めてしまい、後手になる。

戦術の基本は戦史研究であって、流行りのフォーメーションではない。

現在の問題点

現状の3421、4231の問題点と対処。

共通問題として1トップで決定力に欠ける。攻撃時にPA内に3人いないと決定力に欠ける。ポジション的には川又、アダイウトン、中村の3人だが、中村はPA内に入らない&入っても決定力に欠ける。

1トップの弊害は守備にも表れる。点としてのみの守備になり左右のスペースに対して効果がない。2トップ以上であれば線として機能して横幅に対して効果が出る。

2トップに早めに移行することは攻撃面だけではなく守備面でも有利になる。小川、中野以外の現在のメンバーでも2トップの布陣に変更して守備面の再構築も行うべき。

2トップのフォーメーションを採用すると中盤が少なくなる。3バックを維持するか、それとも4バックにするか。3バックの弱点はサイド。WB一人を下げて5バック化すれば中盤の優位性は無くなる。それなら4バックで最初から1人増やす代わりに5バック化を避けるという感が方もある。3バックかつWBを下げないようにWBの後ろにケアするポジションを作るという考えもある。3322で3ボランチ+WBであれば、中央を3バック+3ボランチで防ぎ、サイドはWB+DHで防ぐ。4バックであれば442か。

攻撃面ではPA内に3人、PA外の包囲に4人以上、守備に3人以上という形が安定する。守備にCB2人の場合はスペースが広すぎてケアしきれない。PA内3人は決定力が高ければ2人、低ければ3人必要になる。PA外では両サイドに1人ずつ+正面に2~3人。

攻撃で3トップを作る場合は相手のSBを上げさせないということが一つ。SBが下がることでこちらのSBがボールを持つことが出来る。ウイングはSBを下げさせるが1トップと同じなのでPA内にMFが入り込んでこないと孤立したままになってしまう。3トップの場合は横に攻めるので守備ラインが無効化されて攻撃しやすい面もある。逆サイドのウイングがPA内に入って2トップに移行することで決定力は上がる。3トップの場合、中盤や守備ラインの人数が少なくなるので、より守備的な選手を置かなければならない。磐田では守備的選手が少ないので2トップまでの方が無難かもしれない。

磐田の選手層を考えると、キッカーや2列目が多いので、MFを軸とした攻撃的な布陣が生かせるかもしれない。しかし守備に強い選手が少ないという点が問題として大きく残る。少ない守備的選手だけでは守り切れない。攻撃的選手が多いので、布陣自体は守備的にして置き、攻撃時はトランジッションしていく、という流れになるかもしれない。

攻撃タイプは中村、田口などパサー、キッカータイプ、アダイウトン、ギレルメ、小川などのドリブラー、山田、松浦などのストライカーと複数タイプが揃っているので、どこでどのように使うのかが問題。4バックの2ワイドの場合、外に人数がいるのでドリブラータイプは重複して使えない。3バックの1ワイドならばスペースがあるのでドリブラーが活きる。相手の布陣によっても相手が2ワイドならドリブラーが活躍できない場合もある。2ワイドだとSHが押しこんでWBが下がって5バックになり、相手のSBがクロスを上げられるようになる。中央に人数をかける場合はサイドの空いたスペースを生かす形でドリブラーを使うなど、工夫が必要になる。442ボックスでSBがギレルメ、OHにアダイウトンの場合、サイドには広いスペースがあるので、ギレルメの上がりで攻めるか、OHのアダイウトンがサイドに開いて上がるか、という2択での使い方が出来る。これが2ワイドの4231だとSBのギレルメが上がってもアダイウトンと被ってしまう。ギレルメは中村のいない中央にカットインしてくることもあり得る。パサー、キッカータイプは3列目に必要だが、3列目には守備力も必要になる。むしろ守備力があったうえでのパサー、キッカーであった方が良い。ストライカーは2列目としてPA内で活躍できるOHで起用できるし、SHとしてワイドからPA内に入る攻撃なども考えられる。

ドリブラーはスペースと人数に依存するので使うポイントが難しい。守備ラインを崩したり、守備の偏りを作ってスぺースを作るなど、味方が攻撃しやすいように誘導するのが良いかもしれない。カウンターで大きなスペースがある場合に生きるかもしれない。ポゼッション時に使おうとしても相手は守備ラインを構築しているので、突破はむずかしく、崩しがメインになるだろう。カウンター時に逆サイドのSBのドリブルで上がってからのクロスは使えるだろう。ドリブルでなくても走力があるので、攻撃時には逆サイドを一気に上がってからのフィニッシュなどもある。DH、CB、SBの得点は逆サイドのスペースを使った上がりからファーでのフィニッシュが有効。もしくは空いた中盤センターからのミドルシュートなど。サイドをメインに戦った場合は逆サイド、センターが空きやすくなる。

アダイウトンとギレルメを同じサイドで使う場合はかなり考えないと難しくなる。442でもボックスでないと使えない。4バック2ワイドでは同時に使うのは難しい。おなじドリブラータイプを同じサイドに置いて使うといっても、相手の戦術や布陣にも依存する。かなり難し条件になってくる。

DF、MF、FWを見ると、DF:9、MF:15、FW:4とMF偏重でバランスが悪い。DFは守備的MF兼任の部分もある。つまり攻撃的MF偏重過ぎる。物凄くバランスが悪い。もう少しDF、守備的MFの数を増やす必要がある。もちろんFWも2トップにするならもう少し変えるべき。OMFが多過ぎて守備出来ない中盤じゃ意味がない。もう少し比率を変えないと厳しい。OMF、それもキッカーパサー重視じゃ守備も攻撃も中途半端過ぎる。1人で守備が出来ない。1人で得点できない。これじゃ大差で負けるのもよくわかる。


現在の布陣を詳しく分析すると

____川又____
__アダ__中村__
ギレ山田__ムサ櫻内
_森下_大井_高橋_

DFは5人で3バック+WBでWBに攻撃もできるタイプを入れている。4バックの場合は櫻内が抜ける。ギレルメと新里の加入でDFは増えた。右サイドを守備的にして、左サイドを攻撃的にしている。
攻撃は川又、アダイウトン、ギレルメ。中盤のリンクに山田、中村、守備に以下5人と考えると、左からの攻撃でアダイウトン、ギレルメのドリブルによるサイド攻撃と川又のフィニッシュのみ。3人で左サイドから攻めて中央でフィニッシュ。この形以外にほぼ攻める形がない。アダイウトンとギレルメが左スペースを使うが狭い。ギレルメはサイドの直線とハーフゾーンからセンターへの斜めのカットインもしてくる。アダイウトンがどこに動いてもギレルメの邪魔になる。ギレルメが攻撃に出るとボランチの山田がその裏をケアする必要があるが余りしないようなので森下のケアする範囲が広がってしまう。DFを多めにした割に守備できなかった。ギレルメと櫻内がSHの押しこみで5バックになったために両サイドにスペースが出来て中盤ボックスもそれを潰しに横スライドしなかった。このためにSBやボランチが自由にボールを持つことが出来てクロスを上げやすかった。

4321ワイドと43ブロック

4321ワイドは4321の2列目をワイドに置いたタイプ。クリスマスツリーはOHだが、それをSHとして置く。4バック+3ボランチ+2ワイド+1トップとして構築する。

____FW____
SH______SH
_DH_DH_DH_
SB_CB_CB_SB

基本守備は4バック+3ボランチによる43ブロック。4バックでサイドを含めてスペースを消し、中央も3ボランチでスペースを与えない。

相手ボランチがボールを持った場合、両SHが中央に絞ってDHとボックスを形成し中央ボックスで囲んで奪う。SHが中央に必ず絞ってサイドへのパスコースを消しながら追い込む。DHがボールを刈り取る。

____FW____
__SH◎_SH__
_DH_DH_DH_
SB_CB_CB_SB_


サイド守備でも43ブロックを作る。

◎___FW____
SH__DH_SH_
_DH_DH_SB_
SB_CB_CB__

ボールと逆サイドのDHがOHの位置に入ってセンターラインを4人ラインにする。サイドはSH、DH、SBで3人ラインを作る。逆DHの抜けた穴は逆SBが一つ上がって3ボランチを維持する。



攻撃時はSHとSBが上がり、左右DHがOHに上がり、センターDHが下がる。

SH__FW__SH
__DH__DH__
SB______SB
_CB_DH_CB_

SHが上がって3トップを作る。左右DHがOHとしてFWをセンターでサポート。SBが供給。センターDHとCBで3バックを構築する。



(守備)
____川又____
アダ______中村
_山田_ムサ_田口
ギレ_森下_大井_高橋

(攻撃)
アダ__川又__中村
__山田__田口__
ギレ______高橋
_森下_ムサ_大井_

アダ__川又__中村
____山田____
ギレ__田口__高橋
_森下_ムサ_大井_

-----------------------

(守備)
____川又____
山田______アダ
_田口_ムサ_櫻内_
ギレ_森下_大井_高橋

(攻撃)
山田__川又__アダ
__田口__櫻内__
ギレ______高橋
_森下_ムサ_大井_


山田__川又__アダ
____田口____
ギレ__櫻内__高橋
_森下_ムサ_大井_




現在の磐田の4231だとOHの中村はポジションから離れるので結局中央が薄くなる。そこからWボランチ脇のスペースを突かれる。そこであえてOHを置かずに3DHにすることでDHの脇のスペースを少なくする。DHが3人並びになることでCBだけでなくSBとの連携も良くなる。

ギレルメとアダイウトンは使うスペースが同じで相手も4バックでサイドに2人いると4人になってスぺースが無くなり過ぎるのでアダイウトンを右に移すか、DHが縦になることでスペースを空けてギレルメの動けるようにする。3DHの守備時横並びと攻撃時の縦並びの変化で山田―田口の縦ラインも使えるし、山田がボランチとトップ下の両方のポジションを生かせる。縦並びだとハーフゾーンが空くので外にいるギレルメ高橋が中央に入ってくることが出来る。