4231
____川又____
アダ__山田__中村
__ムサ__田口__
ギレ_高橋大井_櫻内
442(守備時)
__川又__山田__
アダ_ムサ田口_中村
ギレ_高橋大井_櫻内
守備時は川又が下がって山田とツートップの442を作って守備固め。
名古屋は433、3トップ、アンカー+2IH、4バック。3トップで4バックを押し込んでSBが上がってくる。中央はアンカー+2IHで1トップの川又を封鎖。SBがスペースを与えないのでアダイウトンとギレルメが深くまではいけない。SBもCBもアダイウトンとギレルメ対策についていける体力を持っている若手を起用。
磐田が3421でも4231でも3トップと4バックでサイドを機能させない仕組み。中央は3人だがCBを含めて5人ボックスとすることで強固にしている。2IHがフォアチェックしつつ、アンカーの小林が最終的に詰めて防いでいる。
結果は0-1で名古屋の勝ち。磐田はチャンスはあったが決めきれなかった。失点はムサエフのクリアが3トップのウイングをマークしていた高橋に当たってこぼれたところを決められた。
良かった部分はGKの三浦が5点近くセーブしていたことか。それだけ決定的なチャンスが多かった名古屋と、シュートできなかった磐田。アダイウトンはサイドのスペースを使っての上がりがメインでフィニッシュに絡む時はカウンターでの上がりから。スペースメインの選手。川又はラインと駆け引きして隠れながら狙うシャドーの動きの選手。1トップなのでマークがきつい上に5人ボックスの中央で密集された守備でマークを外しきれなかった。
トップ下は山田。守備時はコースを防いでフォアチェックもしていたが、プレスバックしないので、前に出たその後ろのスペースを突かれてムサエフが孤立で対処しなければならない部分もあった。
中村は動きが守備的で穴を空けないように後ろに動いてSBの櫻内が出て対処する時はその後ろに移動していた。反撃時に後ろから長いボールを蹴ることが出来るのは良い。
ギレルメはかなり攻撃的で左の攻撃はより活性化されていた。アダイウトンとの連携も多少あった。名古屋は中盤の両サイドが空いていたので有効に使えたわけだが、1トップの弊害で両サイドの攻撃を活かせなかった。クロスを上げさせても中央の5人ボックスで防ぎきるスタイルなのだろう。
試合全体としてはボールも動いていてチャンスも多数あったが決めきれなかった。磐田はシュート寸前の部分で、名古屋はシュートまで行ったがGKに防がれた。この差は大きい。チャンスの質が違った。3バックにして1人後ろに移してしまったわけだが、必要なのはむしろ前。2トップや3トップを考えないといけない。
4231にしただけではなく、中盤で封鎖せずリトリートして自陣で守るスタイルに変わってきている。ギレルメが前に出るので左CBを高橋にしてギレルメのスペースのケアを高橋がしていた。これは連携で上手くできていた。
田口はパスの出し手としてとボランチとしてのチェックと無難にこなしていた。ムサエフは攻守にわたってよく動けていた。失点はしたが、3トップとの相性の悪さもあった。攻撃では中盤のドリブルでボールを運べていたし、ゴール前でシュート出来たタイミングもあった。攻撃の厚みを作れたのでよかった。
ゲームの流れとしては早いタイミングでの失点。前半は上手くいかない部分も多かったが、後半40分までは良い動きだった。しかし時間切れ。5分のロスタイムも含めて後半最後はスタミナ切れ、大井がリベロで前に出てきたが得点できず。名古屋に逃げ切られた。名古屋は守りを固めて1点を守りに来ていた。
2戦目までの結果としては、2戦2敗勝ち点0と酷いものだが、4231、442のトランジッションと勝負内容としては40~50点くらいで及第点まではいかないかも。名古屋のようにシュートできた形で1-1の引き分け、勝ち点1なら及第点まで行っただろう。
チャンスの質の悪さを高める必要がある。シュートで終わることのできる状況を作ることが重要。川又が孤立せずにシャドーの動きが取れるような形を作れるか。山田とのペアだとむしろ山田がシャドー。川又1トップでポストをやらせるのは無理だし適性じゃない。
1トップはジェイ仕様であって、今はもう違う。去年のように川又、アダイウトン、川辺と攻撃はコレクティブにいかないと川又の良さが消えてしまう。山田とのペアより、山田、田口を2列目に置いた方がまだよいかもしれない。4231だとトップ孤立、トップ下はシャドーでトップを囮にスペース出てくるタイプ。両サイドも孤立で連携せずにワイドからのクロスや押しこみでラインを下げるのが仕事になる。はたしてこのスタイルがあっているのか。チームが1トップ、2列目3~4人の人数構成になっているという部分が難しさを出している。
1トップの川又をポストで使わないことと、2シャドーで2人が川又の近くでプレーすること。中央のこの3人に対して両サイド、SHかSBがクロスを入れること。この辺りが重要になる。
アダイウトンと川又をツートップにしたショートカウンターが良いと思う。ロングカウンターでは体力を使い過ぎる。ただ、ショートカウンターだとスペースも狭いので中盤で守備を散らして最終ラインを崩した上で裏にFW2人を走らせられるようにするのがいい。その為にはこちらのスペースに相手を引き込んでからしっかり囲んで奪ってカウンターがよい。
問題はどのような布陣で相手を引き出してカウンターするか。3421では中央を制圧して左右のどちらかに分断して人数差を作り、サイドで奪ってから中央に供給カウンターするスタイルだが、4231では中央はFW+OHの二人で破壊力が少ない。しかもOHにパサーを置いてしまうとFWが孤立する。OH、SHはFWと同じく前への推進力のある選手でないといけない。
山田、中村のどちらも前への推進力があるわけではない。2列目で足を止める選手はそもそも2列目向きではない。1列目、2列目には攻撃的な選手=走れる選手を置くべきであって、走れない選手は置くことが出来ない。また、サイドも同じ。守備力もなく、足の遅いタイプはどこにもポジションはない。たとえテクニックがあっても最終的には居場所がなくなる。
極端に攻撃と守備に分けるなら、攻撃とは機動力。足が遅くスタミナもないタイプは攻撃的とは言えない。守備は対人とスペース。テクニックタイプはどちらにも属さない。つまり最終的には使われなくなる。いざという時に必要となるのは機動力と守備力であってテクニックではない。
去年の3421、3バックの守備力と前線の走力が活きた。今年の4231は2016後半と同じ。2017の3421は名波のやりたいサッカーではない。しかし結果が出てしまった。名波としては2016年のスタイルでやりたい。しかし、フィットしないし、そもそも名波のスタイルでは全く勝てない。だから今年は全く期待できない。ポゼッションとパスを前提としたスタイルは日本代表でもまったく機能しないスタイル。そもそもポゼッションは守備スタイルで攻撃的ではない。パス重視は全員が素早いパスを回せるテクニックと判断力が必要でチーム全体でそれをやろうとすることは非常に難しい。それをやりたい場合、練習メニューが大変になる。名波にそれを構築できる能力はない。やりたいサッカーとやれるサッカーはまったくことなる。この時点で名波の監督適性は失格。攻撃の構築も守備の構築もできない監督に何が出来るのか。
今年の磐田は2016の焼き直しで失速、残留争いに巻き込まれることになる。
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