やっていることは
・選手を活かす
・話し合いによる連携強化
これは鈴木政一元監督のメソッドの継承が軸になっている為だと思う
ある意味「ジュビロ磐田らしさ」の原点がこれであって、戦術的な意味での「らしさ」というものは存在しない
多分ジュビロはイデオロギーベースでチームを再構築していく算段をしていて
戦術的、技術的に土台を再構築するという考え方ではない
つまり中身は何も変わらないし変えられない
チーム自体がイデオロギーベースなので技術、戦術というナレッジベースの土台構築をしない
今まで問題点がナレッジベースであるかどうか、どのような新規のナレッジを投入するべきかという観点から見ている人は多かったと思うが、チームはそうした部分よりイデオロギーベース、感情がメインのチームというのがわかる
イデオロギーベースであってもある程度の所まで行くと結局ナレッジベースでの問題点が出てくるのでそれをどう解決するのかというものが出てくるわけで遅かれ早かれそうならざるを得ないと思うが多分そこに到達するかどうかは不明
選手を活かす為には活かせる環境をどう作るかという話しになる、つまり選手のポジショニングや質の部分であり、それが活きる局地的な環境を生み出す為に他の選手のポジショニングや受け方、出し方などの技術的な対応、相手の守備形態がゾーンかプレスかマンツーマンかで局地的な環境は大きく変わるのでそれをどのようにマッチアップさせて選手の活きる形にもっていくのか、ということになっていく
ポジショナルプレーの質的優位は1対1のミスマッチを狙ったものだが、スピードのある選手を足の遅い相手に当てることで優位を取るということができるがもしこの環境がスペースの無い守備ブロックの揃ったサイド、という状況だと質的優位は無くなってしまう
スピードのある選手を活かすには大きなスペースが空いた逆サイドでアイソレーションさせるなど質の特徴と活かす為の環境と相手の守備形態とのマッチ、ミスマッチが重要になる
ゾーンのブロック守備なら逆サイドは空くかもしれないがマンツーマンでは1対1の状況になるのでアイソレーションしてもマークはなくならない
同じように量的優位はブロック守備や密集を作ることでボール奪取、ボール保持に有効だが密集していない場所に大きなスペースを作ってしまうので正確で速いパスを繋げられると量的優位は消えてしまう
ポジショナルプレーの重要性はポジショニングの「意味」であって、何故その場所にその選手がいるべきなのかを考えなければいけない
重要なのは考えることはピッチ外でもできるわけで、マインドのトレーニングはプレー中ではなくプレーしていないタイミングで行った方が良い
プレー中に重要なのは考えることではなく、判断の速さ、選択肢を増やすプレー、または相手の選択肢を少なくするプレーになる
ボールを蹴る技術も重要だがそれ以上に素早く的確な場所にポジションを移すことが大事なる
ポジションが良くても判断が遅い、選択肢がない、パスが遅いなどすべてのプレーの速度が落ちるような要素が多くなればなるほど優位性は消えていく
大事なのはすべてを考えるのではなく、まずはパターンを知り共有すること、プレー中の状況がどのパターンなのかを判断し、その対策になる形にポジションを再配置すること
ボールホルダーもオフザボールの選手も全員が状況認識を均一化できないと次のプレーの判断や選択肢は共有されない、よって連携は弱くなってしまう
パターンというナレッジの共有が出来ていないと各選手の判断に整合性がない連携の無いプレーとそれを押し付けあうだけになってしまう
パターンの理解と練習はアカデミーでやるべきことでトップチームがやるようなことじゃない
パターンがあればポジションの入れ替わりや選手の入れ替わりがあってもやることは同じなので判断や選択は最小限になるので脳がやるべきことはプレーの質を上げることだけに注力できる
考えながらプレーする、話し合いながら連携する、という手間はシーズン中にやる事ではなくてそれ以前にやっておくべきこと
プレーが遅いという事は全てにおいて準備されていないということ
準備されていればその選択肢の中から選べばよい
もし想定外ならばその時は最悪の想定で動くと決めておけばよい
ラッソの契約問題の影響から新規登録不可、移籍による新戦力投入が難しくなったが逆にアカデミー出身を戦力として使わなければならないという状況になったことでジュビロの内部の力がどれほどのものなのかというのがわかりやすくなったかもしれない
昨シーズンの降格決定が最終試合までもつれてしまったことで今シーズンへの向けての準備も遅くなりスケジュール的にはゆっくり、しかし中身はハードにならざるを得ないという切羽詰まったような状況でのキャンプだがハードになったことで怪我人も出ている
J2は試合数も多くターンオーバー必須なのでスタメン、サブの固定ではなく調子の良い選手をスタメンに、調整をサブに、と工夫する必要が出てくる、またトーナメント戦をどうするかという部分もある、トーナメント戦を調整用に使うような余力はないと思うので逆にさっさと負けてリーグ戦に注力する方が良いかもしれない
ただリーグ戦で戦績が芳しくない場合はトーナメント戦で一定以上の勝ちを取らないと何も残らないので結果を重視するならトーナメント戦継続も視野に入れなければならない可能性もある
序盤の出来によってリーグ戦、トーナメント戦のどこに戦力を入れていくはの判断は変わってきそうだが、キャンプの感じだと序盤の出来は良くなさそうな気がする
ジュビロはやる事に時間の概念、タイムパフォーマンスの意識が欠けているので即結果を出さなければいけないという状況に非常に弱い
多分ジュビロはイデオロギーベースのチームなのでJ1復帰も難しくなっていく可能性はあり得る
J1昇格目標とはいうもののJ1に戻っても全く歯が立たないのは昨年でわかっているので同じやり方を選択している時点で結果は変わらないと思う
理念や概念を理論に落とし込めるような選手やスタッフがいないというのが大きな問題点
藤田SDが「自分はふわっとしたことしか言えない」と言っていたがそういう部分
選手に考えさせるというイデオロギーをベースにしているがその土台となる基礎知識や頻出パターンの理解など問題を解くためのツールを提供できない、だから考えている間にプレーの速度は下がり手詰まりになってバックパスになってしまう、結果全てが後手になる
考えてプレーすることを完全否定はしないがそれはトップチームでやることではない
「歩くサッカー」というものがあるが、それを導入してワンプレーの判断と質を上げるような練習をしていかないと無理
多分いつも通り後の祭りになる
上手くいってもJ2で無双、J1で通用せずの形になる可能性は高い
「土台を作る」とは言っていたが、その土台がナレッジではなくイデオロギーなので実質的に土台になり得るかどうかは微妙
なので序盤は全く期待しない
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