2020年9月4日金曜日

鹿島のNBOX対策

 https://number.bunshun.jp/articles/-/839224


裏抜け+ロングボールで最終ラインを下がらせる。

ボランチへの逆プレス。


鹿島はバックラインからロングボールを前線に供給して中盤をカット。

セカンドボールを拾うボランチに逆プレスしてボールを持たせない。


NBOXは2トップがワンサイドカットしてNBOXがサイドにスライドして奪う。

2トップのワンサイドカットは2CBへのプレスでSBにボールを持たせサイドチェンジさせない。

ここでSBの選択肢としてボールを持てるのでロングボールを出すことで中盤をカットしジュビロのNBOXを無力化するということ。

やはり相手の戦術、ストロングポイントの無力化というのは戦術的カウンターとしては非常に有効。

同時に戦術的カウンターに対するカウンターを用意する必要がある。

メタのメタである。


ロングボール対策には通常オフサイドトラップが有効だが、裏抜けと合わせられるとDFラインは背後のスペースを埋めないといけないので下がらざるを得ない。

プレスされる前にボールを出す、というロングボールに対しては、ロングボールを出される前にプレスする、というハイプレスの形にならざるを得なくなる。

ジュビロ戦を見ていても、3CBのビルドアップに対して同数でのハイプレスを多用するチームが多い気がする。

幸いジュビロは3CBとGKとの連携でハイプレスをかいくぐることが出来ている。

これは3バック+GKがダイヤモンドを形成できるということで、4バックのビルドアップの時は2CB+GKの3人になってしまいハイプレスに対抗できなくなる。4バックベースでも結局ボランチが1枚降りて3バックに可変するので結果的に攻撃時3バックが有効ということになる。

ポゼッションを取ることのできない時はどうするか。東京V戦ではリトリート+541によって引きこもりロングカウンターに移行することでどうにか対処できた。しかし東京Vも541のSHの上がったスペースに前線から戻って受ける形でボールを中に入れてきた。ボールサイドCBがそれに合わせて前に出て止めに行き、そのスペースを使われるようなシーンがあった。

偽5バック論では5バック形成とボール正面のDFが前に出て残りのDFで4バックを形成することでスペースを消す守備を想定しているが、サイドCBが出ただけで残りのDFがそのスペースを埋めないと走り込まれてしまう。




現代サッカーでもCBSBがパサー役をやる機会が非常に多く、以前はトップ下や中盤で行っていたパサーがどんどん後ろに下がってビルドアップをやるようになっている。それだけ中盤のゾーンプレスが強くなっているともいえる。

中盤ゾーンプレスの隆盛の結果として対策にパサーの後退化とロングボールでのビルドアップになったということ。



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