2024年3月11日月曜日

ゾーン突破

DFとMFで作られる守備ゾーンを突破していくには

DFとMFの中間=ライン間をどう空けるか、もしくは守備ゾーンのサイドへの偏りを作る工夫が必要になる

ボールの出口として使いやすいのは両サイドだが、突破を狙うか、ワンタッチで前に出すかなどの違いはあるがいずれにしても両サイドを使うのはやりやすい

ただ単純に両サイドに繋いでも1対1で対面、正対した状態だと松本や松原のように抜けない場合が多いので、サイドに寄せてから、逆サイドへの展開、サイドチェンジを受ける形でサイド突破する方がより突破しやすい、いわゆるアイソレーション、CBや開いたボランチからの対角クロスがアイソレーションしているWB/SBに収まりやすい

もう一つはFWの裏狙いで相手DFラインを押し下げてライン間を空けて受ける形、ジャーメインをトップに置いて裏狙いにロングボールを入れて届かなくても空いたライン間でトップ下が受けてキープ、ジャーメインへのスルーパス、両サイドへの展開などに繋がればゾーン突破となる

細かい崩しが必要になるが別の形ではMFを前に引き出して背後に空いたライン間へ縦に入れるパス、しかしこれは少し難しい、まずどのMFを引き出すかの部分と、引き出した時にボールホルダーが1対2で囲まれる危険性などがある、後ろから繋いで崩そうとするとこの形になる場面が多くなるので余り安全ではない、安全にするには自陣に十分なスペースがあること、引き出し役の背後にフリーの選手がカバーポジションを取っていること、引き出した後に空いたスペースに入り込む選手がいること、スペースに入った選手がワンタッチでゾーンの背後に出せる事、ゾーンの背後に即座にポジションを取れるFWがいること、などかなり連動性や連携がしっかりまとまっていないと安全に使えない、局面に対する人数が多くなるので他の場所にスペースができやすく、ゾーン内で囲まれて奪われた後のカウンターに対する対処が難しくなりやすい、かなりの連携、連動、練度が必要なので簡単ではない

前から1列ずつ剥がそうとするのは時間と手間がかかるうえに自陣方向にリスクを負うのでカウンターリスクが高い、つまり後ろから繋ぐという選択肢をする場合、まず最初にカウンターリスクをどのように管理するのか、という準備が出来ていないと手段として採用できない、しかしほとんどの場合、ボールを前進させるのにパスワークで崩そうとする割にリスク管理がされていない場合が多い


ジュビロ的に考えるとどのような方法が良いか
これは「ストロングポイントの作成方法」でもあるが、質的優位、量的優位、位置的優位をどのように「集中的に」構築するか、という部分でもある
例えば、マテウスの高さという質的優位を1トップという単体で使うのではなく、
1トップにジャーメイン、トップ下にマテウス、両サイドに松原、西久保、と配置すると質的優位を量的優位と連動させることが出来る、高さのあるSBを後ろで使うのではなく、攻撃的に配置することで比較的体格の低い2列目に高身長を当ててミスマッチ、質的優位を作るとともに、ボールの出口に攻撃的選手を配置することでバックパスではなく前に向かって攻撃する場面を作りやすくなる、松原は左SBで攻撃時にワイドに張るがやはり位置が低くゾーンの入り口からゾーン内の位置に立ってしまい、相手と正対してしまうのでしかけることができず多くの場面でバックパスを選択しがち、なので、WBとして高い位置に置くことで高身長を活かした体格差を1.5、2列目に配置して相手の中盤との質的差を量的に圧倒することで「ストロングポイントの面制圧」を作る
右サイドは植村というSBとボランチの両方ができる良い選手がいるので西久保の背後のケアを任せられる、左だとそれに相当する選手はいないが、中村、レオ、鹿沼辺りを配置しても良い、左WBに古川を入れて高さからスピードに変化させた場合、松原を1列下げておいて、古川をワイドに張らせて松原がインサイドを縦に突破する形のオプションも持てる

今のジュビロは悪い意味で「小さくまとまっている」状態なので、発展性が皆無
スタメン固定で実戦の中での選別が行われていない、練習で選別しても練習は練習、実戦とは違う、全員を実戦投入してその中で選別することに対して選手からは絶対文句は出ない、しかし練習だけで選別されるとチーム内競争の小さい状態やハーフコート、ミニゲームといったフルスケールではない状態で選別されるので、それに適した行動が出来たものがスタメン化されてしまう、実戦はフルコート、フルスケールで行われるのでやはり練習とは異なる
選手が文句言わない方法は実戦での選別以外にない、ハーフコートで練習すると距離が近いクローズドな場面しか練習できず、オープンな展開についていけない、必ずリトリートしてゴール前を守るブロックからスタートしなければならずネガティブトランジッションの動きができない、やはりフルコートで実戦に近い想定と練習でないと意味がない、フルコートだからこそ被カウンター時のネガティブトランジッションでスプリントで戻る、ということを徹底すべきだが、ハーフコートだとカウンタープレス程度しか練習しないだろう、つまりそのプレスが失敗すればその後の策が全くないということ、全てを実戦から逆算して計画しなければ意味がない

全ては実戦からの逆算、結果を先に考え、それを成す為には何が必要でどう構築するのかを考えるのが監督でありスタッフ

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