2023 第12節 徳島戦

今回は見ることが出来なかったが結果は２－３で徳島

開始早々のセットプレーで失点

敵陣深くからの攻撃を全く止められずに柿谷を3～4人で囲むが決められる

松原の決めたシーンはコーナーからの落としが上手く決まって正面で打つことが出来たので良いセットプレーになっている

康裕のパスシーンは康裕が問題という以前に徳島が3-1-4-2でジュビロの4-2-3-1に対して前線で1対1を作ることができる布陣なわけで守備側は数的同数＝不利になるので後ろからビルドアップすること自体が悪手でしかない、監督自身が自分が指示したから自分の責任と言っているならその通りだろう、徳島は前線に2-2ボックスを作れるので当たり前だが中央でボールを持てない、だからサイドに逃がす以外にないのだが徳島は2列目が4枚なのでサイドも抑えられてそこから前に持ち出せないと自陣の低い位置で失うことになる、中に横パス出す判断をした時点でアウト、無理にでも縦に運んでサイドアウト狙う方がまだフォローの仕方はあったと思う

フォーメーションの不利を理解しているかどうか、その局面で「絶対にやってはいけないプレー」＝危険度の高いプレーを選択しから排除しているかどうか、そういう部分でかなり問題があると思う、プレー選択以前に状況把握、状況判断の部分で監督も選手も今一歩足りない。ビルドアップができない状態であるならそれをどのように無難に抜けるかという次善の策、フォローの選択肢、優先順位が決められていないのだろう。個人のプレーも問題だと思うがチームとして穴の少ないプレーができるかどうかというのはかなりウエイトは高いと思う

松本のゴールも松原の時の変形パターンに近い、セットプレーでしっかり得点できるのは良い事

ジュビロの弱さは一言で言えば「常に脇が甘い」という部分

静岡勢を見れば攻撃偏重なのが静岡スタイルなのだろうが、「それだけ」では通用しない時代なのが現代、強いチームは「得点力と守備力の両立」が出来ている

ジュビロがやるべきなのは攻撃の強化ではなく「守備の強化」、それは得失点差と勝ち点で理解できる、得点は上位チーム以上だが失点は下位チーム並み、つまり守備を高めて失点さえ押さえれば上位チームになることは不可能ではない

攻撃サッカーで重要なのはボールを保持するかどうかとは無関係だということ、ボールを持つことが前提での攻撃サッカーとボールを持つ持たないとは関係ない攻撃サッカーでは違いは大きい、カウンターサッカーは守備のサッカーかといえばボール保持より得点数が多ければこれは攻撃サッカーと言えるわけだが、何故だがカウンターは攻撃サッカーではないという大前提が頭の中から離れないのだろう、そういう古い知識や経験を前提に物事を決めるから余計に強くなれないということを考えないのだろうか

サッカーはミスをするスポーツであり得点は水物、だからこそ得点力を上げる再現性のある攻撃戦術の構築と浸透には大きな意味があるわけだが、同時に野球の様に簡単に得点出来ないスポーツで失点が止まらないというのはほぼ守備に関しては素人レベルに落ちているということと同義であることをまず最初に認識しなければならない

サッカーは認知と技術のスポーツではあるが、スポーツである以上アスリートととしての能力がまず高くなければ認知も技術も水の泡であることには変わりない、フィジカル能力が同じであればより認知と技術が高い方が有利になるということであって、フィジカルが劣っているが認知と技術でフィジカルを上回れると思ってはいけない、しかしジュビロにはそういう思想が根付いている感じがする

まずフィジカルが土台であり、認知や技術はその上に成り立つものでありそれぞれを区別して独立したものとして認識するのは筋が違う

戦術面で見てみると人数をかける遅攻メインで前線に人数を割く分守備の人数が少なくなる、中盤でのフィルターがかからないので守備ラインが同数もしくは不利な状況で守備をしなければならない、失点が多いのは攻撃スタイルの無駄なこだわりからくる

攻撃特化するなら速攻＋遅攻のミックスが出来ないと意味がない、さらにボール保持にもこだわらないこと、ボール保持へのこだわり＋人数をかけた遅攻という悪手がジュビロが低迷する理由でもある、ボール保持にこだわることでビルドアップに対するプレス回避ができずにロストからの失点というリスクを持ちすぎること、ボール保持が手段から目的になり本来あるべき目的の得点、勝利よりボール保持が優先されて負けているのに守備ラインでボールを回し続けるという本末転倒なことをやり続ける、こういう「理に適ってない」サッカーがジュビロが凋落する原因

攻撃特化するならどの場面でも最優先の選択肢は前線にボールを入れること、前線が少ない人数でも裏を狙うことで守備ラインは下がり中盤にスペースが出来てセカンドボールを拾いやすくなり、そこでボール保持率が上がってくる、この前提がまず理解できない、前線に入れてもすぐに戻ってくるから…というがそれは中盤の人数や配置の悪さ、強度の無さなどから来るものであってそこを改良しなければもちろんボール保持はできない、ボールを持っていても動かせないならそれは攻撃的でも何でもないので意味のない行為でしかない

ボール保持率はボールを持っている時間であり攻撃している時間ではない、自陣で持っている状態が長ければそれは無意味なことでしかない、疑似カウンターの様にさっさとボールを入れた方が攻撃の効率は良くなる、守備力の無いジュビロの場合、ボール保持は相手に攻撃されない時間を作る為ことが目的なわけでそうなるとそれはただの守備的なボール保持でしかない

速攻の出来ないチームが攻撃特化してもたかが知れているわけで、局面に応じて攻め方を変えることのできることが一番であり、それが共通理解として認知されているかどうかがチームとしての問題点でもある、サッカーは11人で守るには広すぎるので守備する方が不利、全ての位置を守ることが出来ないので完全に守りに入る為には引いてブロックを作るか敵陣内でボールを持ち続けるかということになるがロストすれば無人の自陣がさらされるので敵陣内で持ち続けるのは状況判断が必要

そもそも攻撃するにはボールを持っていることが前提なのだがジュビロはそのボールをどう奪うのかが曖昧、守備が弱いからこうなるわけで、攻撃の起点のボール保持自体に問題がある、相手が先制すれば持たせてくれる時間があるので持たせてもらっているというのが実情でありこれでは先がない

悪い時のジュビロは相手を見ていないし弱い相手にボール保持で崩して攻めようとしてカウンター食らう、自陣ロストから失点というパターンは多い

逆に良い時はロングボールを入れるし走れるし速攻できるしカウンターできるし守備が安定している

単純に良い時のスタイルを継続するだけでいいはずなのだが何故がボール保持遅攻という自滅スタイルに戻る、ジュビロからこの自滅スタイルを徹底的に排除しない限りJ1昇格J1優勝などあり得ない