1.横陣
2.縦陣
横陣はラインディフェンス、横1列に並ぶことでスペースを消してショートパスを入れる場所を消す
利点は人数が増えればサイドまでカバーできるのでサイド攻撃に対しても守備ができること
カウンター時はサイドから突破を図れる
横に長く背後を消すように引く位置に布陣するのでカウンターがしにくくロングカウンターかポゼッションがメインになる
欠点はラインの背後にスペースができやすい事、1ラインの人数が増えればライン数が減るので1ラインだけを増やしてもロングボール、ハイボールでパスされると効果がない
基本となる守備形式はリトリート、ブロック守備
FW・MF・DFの3ラインシステムで構築されやすい
縦陣は縦1列に並ぶことで前からボールホルダーにプレスに行き背後の選手がカバーをする
利点は前からの守備できることで敵陣内でのプレスから攻撃につなげたり、多段守備でプレスに来るのでゾーンプレスのエリアでは挟み撃ちにできボール奪取、セカンドボール奪取がしやすい
ゾーンプレスではプレスエリアがハッキリしているのでボールを奪うタイミングがわかりやすくそれだけ攻撃に転じる速度が速いのでショートカウンター向きでもある
欠点はサイドが開きやすいのでサイド展開されると一気にゴール付近までボールを進められる可能性がある
基本となる守備形式はプレス守備
FW・OMF・DMF・DFの4ラインシステムで構築されやすい
現代では可変システムによって攻撃時と守備時で変えることが多いのでどちらか一方ではなく両方の利点を生かした守備、守備からの攻撃、を構築する
ジュビロは352ベースだと縦陣型フォーメーションで前からプレスする多段守備形式のパターンと、442ベースの横陣型フォーメーションでリトリート、ブロック守備で引いて守るパターンがある
2022だと541の横陣、523の横陣、3421の縦陣を使うが守備ではほぼ横陣メインとなっている
縦陣の方が守備から攻撃へのトランジッションは良く、プレスによって相手がバックパスを多用してくれればそれだけ敵陣にボールを運ぶ手間が省けるわけだが、サイド守備の準備が出来ていないとサイドを突破され裏を使われる確率が高いので守備面からするとハイリスクハイリターンとなる
3バックの利点は中央を3枚で守ることで堅い守備を築くこと、人数が少ないのでオフサイドトラップがやりやすいこと、トラップを仕掛けられるので守備ラインを高くできること
しかし裏のスペースが広くなるとDFの走力、GKのハイボール対応や守備範囲の広さが必要となるので、DFとGKにその能力があれば3バックのハイライン化は可能でありその分バイタルを空けずに中盤を圧縮できるのでより固い守備を構築できショートカウンターを狙いやすくなる
2017ジュビロではカミンスキーがGKだったのでハイライン化が出来た
4バックの利点はサイドまで守備が出来て安定した守備を構築できる
ただし人数が多くなるほど統率が難しくなりオフサイドトラップを仕掛けにくくなり、背後のスペースを広くするハイライン化は危険になる
よって4バックや5バックなど1ラインの人数の多い横陣ではゾーン3やゾーン2の自陣に引いて裏に大きなスペースを空けずに布陣するのが良策となる
3バックと4バックでは4バックの方が安定するが攻撃的に行くなら3バックで5バックにはしないことが大事になる
そこで重要なのがWBなのだが、WBをつるべ式に使う疑似4バックだとボールサイドのWBが引かざるを得ず相手の中盤ラインの背後にボールの出口を作ることができない
逆サイドのWBがアイソレーションしてサイドを上がって逆サイドにサイドチェンジすることで中盤ラインの守備を超えることができる
以前のジュビロはこのパターンが多い
サイドチェンジすることでボールサイドのWBを上げずに低い位置を保つことでCBの脇を空けずにビルドできるのでカウンター対策になっている
3バックの利点は4バックに対して中盤ラインで5対4を作れること
これは4バックの中盤4人ラインがスライドすることに対して3バックの両ワイドのWBがワイドレーンを維持できるという強みからくる
このWBの対角フィードは疑似カウンターでもあるのでN-BOXの異常な勝率はあの時代にすでに現代サッカーの域に達していた部分を持っているからだと思う
N-BOXを考えるとWボランチの服部がサイド守備とサイドチェンジでWBのタスクをボランチのポジションでこなしたこと、同時にN-BOX自体のポジション、中盤でボックスを組むことで対角フィードして1列前のOMFにサイドチェンジしたボールが入ることで相手の中盤ラインを回避してボールの出口になる
これらを考えると3バックの前にサイドチェンジできるSBタイプを置き、その前のSHにサイドアタッカーを置いてボールの出口を作ることが攻撃の組み立てになるということ
またボックス自体がプレスエリアなのでボールの奪い所でもあり、中央にボックスがあることで中央を面的に制圧しサイドに誘導できること、誘導したサイドで奪い取って逆サイドに展開して守備ラインと対峙することなど中盤での攻防に有利なシステムであると考えられる
絶妙なのはN-BOXの名波の立ち位置
N-BOXは中盤自体が3ライン化しているので5ラインの縦陣フォーメーションともいえる
3ラインに対しては中央の2CHを囲い込んでしまうボックス
4ラインに対しては1対1、2対1で挟み込める
この時、名波は中央にいて3ラインでも4ラインでも1対1のマークが付きにくい絶妙な位置にいる
DHとOHの4人のボックスは相手と対峙するポジションだが、名波は中央にいながらフリーマンのように誰とも対峙しない、しかしすぐ近くにいて挟み込めるという立ち位置
3ラインの2CHに対しては中央で横パスを防ぎ
4ラインではライン間にいて囲まれれば逆にボックスとなる4人の誰かがフリーになる
ボックスの4人にマークが行けば中央の名波が浮いてフリーになる
中央にいながら浮いている存在というのが非常に面白い
やはりパサーを置く時にはライン間、サイド、密集隊列など孤立させるか周りと一体にするかでマークの薄い状態を作ることが活かす為に必要になる
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