2021年11月17日水曜日

流動的サッカーとユーティリティー性

ジュビロのサッカーは人もボールも動く攻撃サッカー。

全員守備全員攻撃なのでポジションの移動も多く足の速さ、持久力、パス精度など高い能力を必要とされる。

小川航基がフィットしないのはいわゆる9番、CFとしての能力が高いのだがポジションを移動する流動性やユーティリティー性の部分でルキアンと比べるとマッチしにくい部分がある。

小川自身はCFとしての能力は高くボールが入ればチャンスを作ってくれる。問題はそこまでボールを持っていけるかどうかという部分。

多分442などサイド2枚の方がサイド展開と突破が楽なのでCFが動く必要がないのだが、361のWB1枚だとサイドが薄くまたアーリークロスを入れるより突破し崩して入れてくるのでCFのように待っているとチーム全体の上がりと守備の下がりが同時に押し寄せてスペースが無くなってしまう。確かにスペースが無い中でも高い技術でボールを受けてシュートまでもっていけるのだがやはりスペースのある方がもう一手を挟むことが出来るのでチャンスが広がりやすい。

442でSHやSBがどんどん放り込んでくれるという形やCBやCHが縦に入れてくれるというような場面の方が小川が活きるのだと思う。

現在の361の1トップ+サイド1枚だとどうしてもサイド前方に起点を作る時にFWが流れて0トップ化することからスタートする。ルキアンはWGの選手なのでそれがやりやすい。またボールをサイドに置き0トップになる事で中にいるOH2枚が中央攻撃に行きやすい。2列目の上がりが本命の攻撃になるし、流れたFWとWBのパス交換でWBがさらにサイド突破してサイドの多層攻撃からOHのフィニッシュに繋げている。

FWが流れることでゾーンディフェンス対策になったりサイドに釣り出す事でマークをずらしたりスペースを空けたりしてOHの2次攻撃を支援する形が出来ている。

小川がやるなら1トップではなくむしろOH役でフィニッシュに絡む方になる。

体格を生かして中央でブロックを組んでセカンドボールの回収からミドルシュート、サイドに流れたFWやWBからのクロスをシュートなどフィニッシャー役をやるにしても最初からいるのではなく味方との連携の中でフィニッシャー役をやるということができればマッチしてくる。

小川がCF役から抜け出さないなら今のスタイルとはマッチしにくいので難しい。脱皮してよりスキルを上げるのか、自分の良さを生かしてマッチするチームに行くか、どちらにしても小川自身がどう考えるかによる。小川は能力も高いのでマッチする方向で課題をクリアしてくれればチームとしては助かると思う。

自分で決めるという姿勢だけでなく、周りを使うことも覚えると中盤でいい仕事が出来そうな気はする。CFにこだわるより中盤で仕事をする方がボールにも絡めるし得点もできる。小林のようにトップ下など中盤の真ん中で強さを活かしたボール支配とサイド展開から縦に動いてゴール前でフィニッシュに絡むという動きが出来るとゲームメイクと得点の両方に絡めるので活きると思う。

縦の2トップの下の位置で後ろからのボールを受け取ったり相手ボランチに絡んでボールを奪いに行ったりと結構重要な位置でもあるので少し下がるだけで強さや大きさを活かせる仕事もある。中央はサイドより動きは少ないのでそれほど動かない小川でもプレイはしやすいと思う。

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