2021年6月27日日曜日

小川航基

小川はポジショニングで勝負する選手なので今のジュビロの戦い方だと1トップよりシャドーの方が活きる。

そしてポゼッションだと相手ゴールに守備が多くなるのでカウンターの局面などの方がより活きると考えられる。

FWが得点しやすいのはやはり守備の人数が少ない場面。ポゼッションで押しすぎるのは相手の守備を下げさせることになるのでよりゴール前の人数が多くなってしまう。

ポゼッションをやるなら相手の守備を中盤に引き出すように左右に振って幅を使いサイドの守備を強要する。守備を左右に広げることで深さに対応できなくなるので裏のスペースに出やすくなる。守備を左右に散らすことが出来れば遠藤もフリーに近くなりスペースができやすくなり縦パスが通りやすくなる。こうなると遠藤から小川へのパスも出やすくなる。

最近はショートパスを繋げることにこだわらずルキアンに長いボールを入れる選択肢も取りつつ攻めのスタイルを複数持つことが出来ているので中盤に出させる攻撃、後ろに引かせる攻撃とコントロールできている。

フィニッシャーをフリーにしやすいボール回しが出来ると良ポジションの取れる小川は活きる。

今はルキアンが偽CFの囮役でDFを釣ってOHがフィニッシャーとして上がってくるスタイルなので小川はOHの位置で中央守備+上がってフィニッシュというプレーが出来ると良い。

3CB+中央ボックス

ジュビロらしいサッカーというものは未だに微妙だが、ジュビロらしい戦術は出来つつある。


やはり「強固な3CB」と「中央ボックス」がそれになる。

3CBが壁になりDHのプレスバックによる挟み込みで奪う。

DHとOHで囲んで奪う。

ボックスは前後左右どこも2人が配置されるので2対1が作りやすい。中央4人いるので引き出されても中央が空きにくい。中央を縦に突破されにくいので最大のリスク管理が出来ている。

中央エリアにおける最終ラインと中盤中央に強固な守備を作ることでボール奪取が容易になりポゼッション率も上がる。

中央のボックスは攻撃時にはゴール前にそのままシフトすれば2CB+2DHに対して1対1を作ることが出来る。数的同数を作ることは攻撃側にとっては有利な局面。


中央は強いがサイドに弱くなってしまうのでWBの位置取りや選手の質は重視されないといけない。WBが攻撃時には全体がサイドによることでWBのスペースを全体で潰して個で守ることは避ける。

この形だと左右に振られるサイドチェンジに対して弱くなってしまうので、守備時はWBを下げて5バック+CFを下げて523か541の布陣にして幅を使った攻撃に対応する。

シーズン半分が終わって遠藤がいる時の攻撃、いない時の攻撃がそれぞれ出来上がっていたのでミックスされて守備バランスや攻撃バランスが良くなったといえる。

それぞれの点で強みは薄くなってしまっているが、守備面での弱さが無くなったことで勝ち切れる形は出来てきている。


昇格圏

得失点差は埋まらないが1-0で勝ち続けることで昇格圏2位をキープ


改良点は

1.守備の改善:個からチーム守備戦術へ

2.攻撃の改善:複数プランのミックス戦術


まず守備の改善は3CBやWBの個の守備ではなく、3CBが壁を形成しながらWBやDHがプレスバックにより挟み込むチームで奪う戦術が機能している。

プラス、WB攻撃時のチーム全体の横シフトによるスペース排除。

これは守備だけではなく攻撃でも連動してくる話になる。

攻撃では遠藤が居なかった時の攻め方と遠藤がいる時の攻めの2つのプランを良い意味でミックス出来ている。遠藤がいても過度に遠藤にボールを集めることなく、3CB+GKでビルドアップして攻撃のスイッチとなるWB、CFにボールを入れる。最後尾の3CBと最前線+両サイドのCF+WBの大きなトライアングルを使うことで、中央の2OH+2DHのボックスが中央を守るというビルドアップ時のスタイルがある。

WBへのマークがきつい時は一つ飛ばしてCFがWBの前のスペースにスライドして入ることでWBとサイドの縦関係を作って中央は空ける。サイド起点での攻撃を展開できる。同時に中央の2OH+2DHがそのまま前方にスライドして中央攻撃に参加できる。DHが残る場合は逆WBやCBの伊藤がDHを跳び越して攻め上がりOHが上がったスペースを埋めることで中央のボックスを崩さず中央のボール奪取能力を維持できる。

CFのルキアンが偽CFのWGというのが機能している。初期位置はCFだが左右のスペースに入ってボールを受けるのでWBが必要以上に上がる必要が無く、WBが攻守に中盤を維持しやすい。このおかげもあって3CBが無駄に広がらず個の守備にならないように出来ている。

CFのルキアンが左右に移動することでマークを外したり誘導したりして守備をスワイプできるので2OHの山田大津がゴールに近い位置でニア、ファーを取ることが出来る。偽CFからのプッシュアップ2トップという感じ。

3CBで左右に振りながらWBが縦に動く攻めを基本にすることでDHとOHが中央で守備が出来ることと、左右に振ることで中央の守備が薄くなりがちになって遠藤へのマークが弱くなったりスペースができやすくなる。すると今度は遠藤を通して縦パスがOHに入りやすくなる。外を使うことで遠藤をフリーな状態にしておける。ボールが前に入れば相手が引くので遠藤が中の縦パスを通しやすくなる。後ろで遠藤メインにビルドアップするとパス回数が多くなり流れが悪くなる。遠藤が選択肢の一つに下がることで外も使いつつ、遠藤の中の選択肢もできて相手や戦況によって使い分けが出来るようになった。

この3CB+WB+CFの外側の攻めとOH+DHの内側の攻めのバランスを取るようになってどちらか一方ではなく、ミックスして相手の状況によって使い分けている点が非常に良くなっている部分。

守備面では強力な3CBがスペースを空けず、後退もせずに相手の速度を遅らせるのでDHやWBが挟み込んで潰すことが出来ている。これが一番守備面で利いている。

やはり3CBとOH+DHの中央ボックスの守備は非常に硬い。きちんと運用すればかなり強力。そしてこの強力な守備はポゼッション面でも非常に有利に働く。

ポゼッションの前提はパスではなく「ボール奪取能力」。ボールの取れないポゼッションは全く意味をなさない。しかしやっと3CBを広げず、後退せずに運用できるようになってきたのでDH、WBの挟み込みによる守備でかなり安定したものになったし、同時に中央ボックスの面制圧が強く3CBが跳ね返したボールを回収しやすい。このボックスの制圧力は攻撃面でも有用でCF+WBの大トライアングルの内側で守備と攻撃補助をしながらもボックスを前進させることでゴール前の制圧にも貢献できる。人を余らせない+DHを動かさないという流れからWBとCBがOHの背後に入り込む形もできてる。


攻守においてかなり安定した形を作ることが出来るようになっているが、やはりラッキーなシーンが見られることがあり、危険な部分はまだまだ多い。やはりDHが問題点。

遠藤はよく走る、というが走行距離の話しであって、危険なシーンを予測によって動くために予測が外れた時や味方の連携で追いつけない時などスペースが空くシーンやミスのあるシーンは存在する。遠藤は数が多く小さいリスクに対してはケアできるが、数は少ないが大きなリスクになるシーンにおいては対処が出来ない。そういう部分をケア出来る事がDHに求められている部分。


シーズンも約半分が消化され上位4チームが勝ち点40点台となり30点台前半の中位チームと切り離されてきている。後半戦は下位チームに対して複数得点を取っていくスタイルを取らないといけない。上位中位のチームに対しては今の1-0のスタイルで勝ち優先でも構わない。


2021年6月13日日曜日

2021 第十八節 甲府戦

下位チーム戦にはすべて勝ったが問題となる得失点差を埋めることが出来ずに上位戦に突入。

しかも遠藤山本のボランチがスタメン。

下位チームには通用するが上位チームで通用しなければ全く意味がない。

上位戦で勝つ、というのは目標だが問題は勝ち切れない時にどう上位を維持するのかという点。


試合開始直後、いきなりルキアンへのロングボールでレッドカードゲット。

一発退場なのでこのゲームの展開がいきなり変わった。

ラッキーといえばラッキー。

FKを外したとしても11vs10を90分続けるわけで戦略的に超有利になった。

こうなると遠藤も使いようが出てくる。

甲府のプレス強度は極端に落ちるので遠藤がフリ―になる時間は多くなる。

スペースが出るのでそれを生かした攻めが出来るか。

交代枠は十分にあるので10人で90分戦う分には問題ないが局面での人数差が出てくる点で有利になる。

相手はフォーメーションの変更を余儀なくされる。

ジュビロはできるだけ得点を多く取りたい。

これは上位戦かつ11vs10という有利な展開になっているから。

甲府は441にシフト。

中央を空けずに全体を締めて守りを固めている。

ジュビロは人数がいても微妙だな。

これで2-0以上で勝てないようなら考えた方が良い。


14分 大津 1-0

まずは1点。ここから何点とれるかが今日の課題。

開始3~4分で11vs10になったんだから勝ち確定は当たり前。

こういうチャンスのある試合で徹底的に得点して得失点差を縮めないと1位2位との直接対決のタイミングが来た時に意味が無くなる。

5~10点の得失点差があるのだから勝てる試合では徹底的に得点する事。

これが今のジュビロの課題。

勝ち続ければいい、ではなく、勝の質をどこまで高められるのかが重要。

昇格しなければ意味がない。

勝てばいいわけではない。

1位2位との戦いが来るまでに5~10点の得失点差を無くさなければ本当に意味が無くなる。

だからこそここで徹底的に得点する必要がある。

5-0、6-0くらい行く必要がある。

2-0じゃ甘いくらい。

遠藤が無駄にパスし始めて時間潰すならこの試合は意味が無くなる。

大事なのは得点すること。

ただそれだけ。


京都が2得点してるのにジュビロは未だに1点止まり。

前半2-0くらいで終わらないとこの試合のチャンスを逃したの同然。

チャンスを掴めない奴に昇格のチャンスはやってこない。

流れを見てるとこの感じだと2-0がやっとだろうな。

せっかくのチャンスをまた逃す。

前半1-0は酷過ぎるだろ。

こういう舐めた試合するから肝心のチャンスを逃すんだよ。

取れる時に全力で潰さないと。

チャンスをチャンスと理解できずにペースダウンするから駄目なんだよ。

むしろペースアップしてどんどん攻めろ。

こういうところがベテランの連携重視の悪い所。

安定を求めすぎて勢いが付かない。

人数差で勝っているからこそカウンターする方が得点が入りやすいのに後ろでちょろちょろ回して時間潰してチャンス逃す。

60分でわずか1点。

あと30分で何点入れられるか。

やはり上位戦で山本遠藤は使えない。

今日の成果は「勝っただけ」

上位が負け引き分けでジュビロがレッドカードで勝てただけ。

このままだとやはり直接対決では負ける流れだろう。

更に得失点差も埋まらない。


3枚替え

藤川、大森、DF山本が投入される。

果たしてここから30分で何点もぎ取れるか。

遠藤は700試合出場メモリアルで交代なし。

むしろこれで足引っ張られている。


勝ち点的にはやっと昇格争いに参戦。

しかし得失点差が上位チームでは最低。

2位になったとはいえ薄氷を踏むような昇格圏であることに変わりはない。

いつ昇格圏から落ちてもおかしくはない。


遠藤を外さずに今野を入れて続行。

1-0は変わらず。

駄目だなこりゃ。

ただの700試合メモリアルってだけ。

こうやって1試合1試合潰されていくんだよなぁ…。


甲府は1点狙ってる。

甲府としては引き分ければ何の問題もない。

ここまで有利な状態で1-0で終わる酷さ。

メモリアルに足を引っ張られた。


2021年6月3日木曜日

JSPに踊らされる

下位チーム相手に遠藤を活躍させて遠藤がまだ使える的な宣伝活動に使われて低スコアで得失点差埋められず今後の昇格争いで後手になるのにどれだけ踊らされるのだろうか…。


元ガンバ勢が移籍して儲かるのはJSPでジュビロ的には良いように使われただけ。下位チームに1-0の低スコアで得点を積み重ねられずに今後の直接対決に昇格の望みを託さなければならなくなる。


身内スタッフでノウハウ無し、スカウト外注化で凌いでも最低限をクリアするだけで肝心の昇格争いに有利な状態で参加できるわけじゃない。


遠藤が戻れば無駄なパスで時間潰して低スコアで終わることもなくなり、昇格争いに参加できるようになる。

その為には2点差以上の勝利を継続しなければならない。


パサーを使うにはロングボールを使え

パサーは守備面に問題がある。
だからこそ中央でのショートパスではなくロングボールを多用しろ。

ロングボール=中盤カット

だからこそどちらのチームも中盤を薄くして前線と守備に人数を割くことになる。
こういう下ごしらえをすることで中盤を薄くしてパサーの守備面の不安を無くす。

同時に前線に入れたボールを薄い中盤でパサーが受けることが出来るのでパサーの配球に邪魔が入らない。

遠藤のように中央にいてショートパスを繋ぐ遅攻ではなく、ロングボールでの速攻を主体にして、速攻が防がれるサブ戦術としてパサーに落として中盤から左右のサイド攻撃に繋げることで守備の薄いサイドを攻める選択肢を増やす。

名波が活躍したのも3バック+Wボランチの5枚の強固な守備と前線の2トップ2シャドーがいることで前後に分かれた状態だからこそ中央の隙間で受けることが出来た。

針谷も同じで針谷が活躍する場面では中盤が薄い。相手が前後に分かれることで中盤の守備が薄くなりプレッシャーの無い状態でボールを持てるので配球が上手くいく。

全てのボールをパサー経由にするのではなく、守備面での考慮をしながら攻撃面の良さも出せる戦術を用いるべき。

中央で守備の弱いパサー経由でショートパスを繋ぐのは攻守でデメリットが大きい。
中央はゴール正面なのでハイプレスされた場合にゴールに直結してしまう。非常に厳しい場面が発生する。

よって守備面で不安のあるパサータイプをボランチで使うにはその背後に強固な3バックやアンカーがいなければならない。

第一選択がパサーのビルドアップ、という発想自体を選択肢の80%にする必要はなく、むしろサブの選択肢として考えた方が上手くいく。

CBやSBからのロングボールで相手の守備を必要以上に上げさせないことができ、かつ前線のFWを抑えようとしても空いた中盤がフリーになってパサーが第二選択肢として活躍できる。

攻撃に複数の選択肢を持つことは相手の守備を分散させることとターゲットを絞らせないことで守備が中途半端になり抑えるべきところが緩くなる。そしてその場所を突くことで攻撃が成功する。

パサーが活きるにはマークされないことが前提。現代の密集型の守備に対して縦パス入れるというのはそれ自体が悪手なので無駄なパスを多用して時間と体力を奪ってパスを数本通せればいい。こういう状態なので弱い相手に対して1-0の低スコア勝利に終わってしまう。低スコアの勝利は昇格上の問題点となる。

密集型守備に対してはワイドを使って迂回した速攻が効く。両サイドを使った速攻は今シーズンに上手くいっていた。遠藤のいない時の試合で複数得点できたのはこのパターンが多い。

同じパサーを使うにしても、ショートパスタイプよりミドルやロングでコントロールできる方が良い。

同時にCBやGKに正確なロングボールを蹴ることのできるタイプがいると非常に良い。

何が何でもショートパスのビルドアップをしなければならないルールなどない。
密集型の守備に対してはショートパスは不利。
状況戦況に応じた戦い方を模索して採用するべきで自分達のやりたいことをやる、という考えで勝てるものではない。