現在のフォーメーションは3421。
戦術はポゼッションとサイド攻撃。
3421は中央に人数を置いて中央を支配する守備陣形。
中央が縦に長いので中央攻撃向き。
フォーメーションと戦術がミスマッチするとどちらも機能しない。
さらに相手のフォーメーションと戦術とのマッチ、ミスマッチもある。
町田戦に限らず442に対して3421だとSBへのマークがなくなりSBが自由にボールを保持することが出来る。
ここを抑えないとアーリークロスを自由に撃たせることになってしまう。
3421なのでサイドのWBが相手のSBを抑えに前に出てしまうと背後をSHに取られてしまう。
サイドで1対2を作られてしまうフォーメーションのミスマッチがある。
逆に言えば3421は中央に4対2で圧倒的な制圧力を持っている。
この中央の制圧力は中央攻撃とセカンドボールの奪取として示される。
しかしサイド攻撃を意識すると不利なサイドでWBが孤立し、さらに3CBの弱点であるサイドを晒してしまうことになる。
フォーメーションは選手の初期位置なので守備時に相手の選手に対してどれだけの距離があるかでマークの効果が反比例する。距離が短ければマークの効果は高く、距離が長くなればマークの効果は低くなる。
442のSBに対しては2シャドーからもWBからも距離が長くマークの効果はほぼ0に等しい。
よってどれだけ早くマークに行っても一歩遅い動きになってしまう。
後手に回ってしまうのはフォーメーションのミスマッチと自軍のフォーメーションに不利な戦術を用いているから。
2017の名波政権時代の3421はフォーメーションと戦術がマッチしていた。
サイドに寄せて中央攻撃の速攻カウンターが効いていた。
リーグ最少失点と6位の成績はフォーメーション、戦術、選手の能力特徴がほぼすべてマッチしていた。
ジュビロの成績が悪い時はフォーメーション、戦術、選手の能力特徴がミスマッチしている時。
政一監督の相手に合わせないというやりかたも良くない。
フォーメーションの初期位置は重要。
汎用性の高い基本フォーメーションから相手の動きに応じて攻守にシステム変更をする必要がある。
去年の金沢戦で442に6-0で勝てたのはシステム変更したから。
2シャドーがワイドに開いてSBを機能させないようにし、中央を2対2の同数にした。
こうしたシステム変更で相手の2CBに1トップ、相手の2トップに3バック、残りはマンツーマンに近い布陣で守備が出来た。
開いたシャドーがWGとして機能するのでWGとWBで相手のSHとSBを2対2で抑えることが出来る。
ジュビロの戦術軽視戦略軽視は自殺行為。
フォーメーションや戦術が決して勝利をもたらす保証にはならないが、計算できない負けを防ぐ保障にはなる。
下位チームに勝てない理由はこれ。
上位チームは基本フォーメーションも吟味した上で使用している上にシステム変更による別プラン、対応策など複数準備されている。
相手チームの分析と対応は必須項目で自分達のサッカーが失われるという心配する方が問題。
自分達のサッカーをして勝てるという保証がある時点でそれは圧倒的に自軍の戦力が大幅に相手を上回っていることを意味する。
上位の戦いは1%単位で鎬を削る戦い。
Jリーグ発足から既に29年。
ジュビロの思い描いている世界は既にない。
それほどJリーグのレベルは高くなっている。
多分ジュビロ内部の黄金期世代はそれをまだ理解していないようだ。
圧倒的な勝利を得るにはその背景が必要。
それは現在のJリーグの主流のメタ、対抗策を作る事。
それができない時点で圧倒的な勝利はない。
少なくともJ2リーグの他チームの分析とメタ戦術を構築し実行できなければ残留すら危うい。
2敗したチームの去年の順位を考えれば今のジュビロの認識の甘さがよくわかるだろう。
それすら理解できないのなら黄金期の同窓会は止めて頂きたい。
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