2020年9月3日木曜日

東京V戦振り返り

 東京Vのポゼッションの上手さに先手を取られた試合。

逆にジュビロの問題点もよくわかってきた部分があるのでそれを改善できればOK。

上位陣が引き分け、負けでジュビロも6位後退したがほぼ変わらずの状態なのである意味ラッキーではある。


序盤は442で挑んだが東京Vの442ダイヤモンドが中盤を制圧してジュビロの右サイド中盤で形を作って守備を誘導してから逆サイドの左サイドからのフィニッシュを3回狙って3回目で得点。

直後にジュビロは541ベースに切り替え。ミドルサードでは361にしていたが、東京VはボールをDFラインに下げながら中盤が下がってきて受けるという形でボールを維持していた。

361の時のスペースを使われていた。これは442ダイヤモンドと361のスペースとが一致してしまうため。

361の時に縦横のスライドを使ってスペースを埋めるという形を取れば対抗で来たかもしれない。


ジュビロの中盤構成            東京Vの中盤構成

__OH______OH__           ______DH______

____CH__CH____           __SH______SH__

__DH______DH__           ______OH______

東京VのSHが捕まらずDHの中間のOHにボールが入ってしまう。

ジュビロの中盤構成は縦スライド、横スライドではぶつからない。


つまり

縦スライドなら

_________________            __OH________OH__

__OHCH____CHOH__            __DHCH____CHDH__

__DH________DH__            _________________


横スライドなら

____OH____OH____            OH____OH______

____CH____CH____            CH____CH______

____DH____DH____            DH____DH______


という風にスペースを埋めることが出来る。


ジュビロの守備のアンチパターンとしては

__OH________CHOH            __OH__________OH

______CH_________            ______CH______CH

__DH__________DH            __DH________DH__

CHが動いてしまい、DH間のバイタルに縦パスが通ってしまうということ。

ここでは左右が分断されてボールサイドのみ動いて、逆サイドが動かないことでスペースが埋まらない+バイタルを封鎖するはずのCHが動くことで中央のパスコースを空けてしまう。

ここでのカバーは中央が3CBということで2CBより中央攻撃に強いという特徴で耐えるように考えている。

442ダイヤモンドは中央を迂回できるのが特徴なので迂回ルートのSHとDHOHとを分断するという作戦を取る必要があったかもしれない。

もしくは中央守備を堅くするためにCHを下げた通常の361の方がマッチしていたかも。

通常の361の場合、1トップ2シャドーの中央3人攻撃でアンカー+2CBに対して3対3の同数を仕掛けられる。

同時にCHとDHの4人ラインを3列目に作ることでトップ下を封鎖して2トップに3CBを当てて3対2の+1守備で安定した守備が行える。

ショートカウンターなら通常の361で、ロングカウンターは541で、の対戦パターンが良かったかもしれない。

東京VはSBとSHとの縦の連携で戻りながらジュビロの守備を前に釣り出して裏のスペースを何度も狙って縦にパスを通してきた。あれは上手かった。

ジュビロでも崩しの形として使って欲しい。


CHがボランチとトップ下の2役をやるという点が難しいのかもしれない。

DHがボランチ役でもあるので上手く連携して欲しい。


オポジットV(左サイド守備)の場合だと

__FW____OH____

OH__CH________

__CH____DH____

DH_CB_CB_CB___

自軍左サイドを下げて4バック化+Wボランチの形成。逆CHが中央に。

FWとOHがボールホルダーのSBをマーク。逆OHはアンカーに対抗。

FWと逆OHは中央へのバックパスに対してプレスをかけて奪ってシュートを狙う。

相手の逆サイドを無視してボールサイドと中央のみに人を集めるのでサイドチェンジ禁止。

サイドチェンジをしない、させない。

ボールサイドで奪ってカウンターをしていく。


縦スライドは前後にスペースを作るがラインディフェンスで横幅を確保できる。

横スライドは逆サイドかサイドににスペースを作るが中央、片側サイドの相手に対応できる。

オポジットVは逆サイドにスペースを作るが4バック+Wボランチを作ることが出来る。


守備方法には利点欠点がある。相手のフォーメーションと攻め方、弱点を見てどの守備スタイルが有効か、カウンターがしやすいかを考えて使うことが大事。

相手のフォーメーション=相手の戦い方なので基本フォーメーションからの変化で複数の対応策が使える汎用フォーメーションは重要。


カウンターで重要なのは守り方なのだが、「どこで奪うか」というのが重要。

それに応じて守備方法も変わってくる。単純にスペースを埋める、ということではなく、スペースに入れてくることを想定してインターセプトを狙いカウンターする、という戦術が必要。

スペースを埋めるだけでは相手のショートパスは防げる。

肝心のミドルの縦パスをカウンター発動に使うというのが一番効率が良い。

すると相手に縦パスを入れさせない、ではなく、入れさせて奪うというのが一番。

しかし諸刃の剣なのでパスが通ってもカバーできる形を作った上でインターセプトできる体制を考えたい。


東京V戦のMVPはルキアン。

ルリーニャの得点はルキアンがPA外に出たGKに詰めて藤川が落ち着いて繋いでルリーニャがトラップで釣って逆にシュートという技あり。

ルキアン自身も3人に囲まれたが前にスペースを見つけて突破してのゴール。

どちらも素晴らしかった。


1失点目

流れからの失点。奪われたのが右サイドで3枚残っていたが相手も同数だったので不利。

東京Vは多分SBの上がりかな。外を選択してから中にパスを入れて得点。

4バックの2CBの脇を突かれた形。

問題点は前半7分で3枚残っているが、その前の中盤がスプリントしてないことじゃないか。

CBの役割がリトリートでゆっくり下がって中盤が戻って来るまで耐える事。裏のスペースを消す意味もあるが大事なのはボールが進むのを遅らせる事。

遅らせる理由は中盤が戻ってブロックを組む時間を稼ぎたいから。しかし中盤はボールホルダーには行くがパスが出た後は速度を緩めている。逆に東京Vのサイドの選手はスプリントして逆サイドを駆け上がってきた。


ジュビロの最悪な点:

オフザボールの質が最悪。自分がボールに関わらない=全力でプレーしない。

真逆の思想を植え付けないと始まらない。

自分が関わっていない=自由に動ける=見方をフォローできる。

という流れにした方がいい。

先を予測する、ということが出来ないからボールがない場所では積極的にプレーしない。

これではいつまで経ってもJ1に行くのは難しいよ。

J1でも定着できない理由の最大の原因はこれだと思う。

「オフザボールの質を改善する。」

これが最大のテーマであるべき。

「繋ぐ」とかまったく筋違い。

0 件のコメント:

コメントを投稿