2016年4月29日金曜日

磐田 x 広島 (1-0)

今日の磐田は広島のミラー、3-4-2-1というフォーメーション。
しかし実際は3-4-3-0の0トップのショートカウンター。
広島は攻撃時のビルドで4バックになるので4-3-2-1になる。
これが中盤の制圧力の差として現れる。
磐田はサイドが1人ずつ、中盤中央は5人になる。
広島はサイドが2人ずつ、中盤中央は3人。
この差が中央制圧で磐田有利に動く。
広島は崩しをサイド攻撃に頼ることになる。
しかし攻撃はSH1人と中央3人とのコンビネーションがメイン。
広島のSH1人に対して磐田はWB+DHかCBの2人体制で2対1を作る。
これでサイドでの優位性も失われた。
ポゼッションは広島でボールを回すが、磐田はディフェンスラインを上げ過ぎず、
かつ各ラインがコンパクトになりフォローしやすい守備を構築。
広島はそれを崩せず。

今回の磐田は0トップショートカウンターとしたことが非常に有利に出ていた。
0トップカウンターにしたことで広島はポゼッション状態でディフェンスラインはセンターライン付近まで上がる。
つまり裏のスペースがかなり広い。
磐田は自陣前方に布陣しそのラインをほぼ崩さず。
ハイプレスせずにラインを保つことで穴を空けない守備をほぼ徹底できた。
逆に中央を空けた場面では縦パス1本で通されたので危険だった。
裏を狙おうにも磐田のディフェンスラインは上がり過ぎず、GKとの間隔がよい。
どちらも間に合う間隔を保つことでスペースをうまく消している。
また3バックを採用しているのでお互いのフォロー間隔が狭くなり、
かなり早いタイミングで人とボールの両方にチェックしてクリア出来ていた。
ポゼッションを捨てることと敵のディフェンスラインを上げることでこちらの攻撃は通りやすくなっていた。

得点シーン
サイドの浅いスペースで小林がキープ。
逆サイドWBの中村がランしてゴール前へ。
サイドの浅いスペースをキープできたことが良かった。
いつもならサイド攻撃で深くまで攻撃してしまい、ディフェンスラインをゴール前まで下げてしまう。
つまり相手のゴール前をディフェンダーで塞いでしまうことになる。
サイドでキープしたことでディフェンスがサイドに寄り、中央の守備は薄くなる。
そこを逆サイドの視界の外から上がってきた中村を使った攻撃。
サイドの浅い場所という局面を橋頭堡として、ゴール前をガラ空きにしてからの得点。

 ・サッカーにおいて得点のしやすさ = ゴール前の相手守備の薄さ

これがわかればサイド深くへの攻撃は無意味だということがわかる。
また、0トップカウンターがより得点しやすく有利だということもわかる。

0トップカウンターの場合。
4-2-4-0 か 3-4-3-0 が良い形。
FWがいないので相手のディフェンスラインは上がる。
裏のスペースが広くなり、攻撃に使いやすくなる。
こちらの守備もFWがいないので守備人数が増えて守りやすくなる。
磐田は2列目向きの選手が多いので0トップの方が良いかもしれない。
今回の3-2-3-0は非常にはまっていてよかった。
0トップはマークされやすいジェイにとっても良い方向に向くはず。
1トップの難しさはジェイ以外で得点が出来ていない時点でよくわかっている。
また、ジェイが1対2、1対3の形でマークされ、傷むことも考えても1トップとしない方が良いはず。
アダイウトン、ジェイ、太田を0トップの2列目として裏を狙う。
ジェイも1トップでも下がってもらうことやサイドに流れることが多いので、こちらの方が良いはずだ。
アダイウトン、太田はラインの裏のスペースへ走り込んでいく。
ジェイは中央制圧と中央への2次攻撃でゴール前へ。
もしくは相手ボランチの横へ流れてサイドの起点としてWBと連携して溜めを作る。
ボランチは小林、山本、宮崎あたりのどれか。
WBは中村、小川
CBは大井、森下+1人

WBの中央攻撃はなかなか良かった。
中央攻撃はゴールに直接つながる動き。
後詰の隊が増援で攻撃に来るのと同じだ。
いつものサイド攻撃ポゼッションサッカーはまったく理にかなっていないのでやめて欲しい。
あれは戦術として全く通用しない。
強いチームは守備戦術も攻撃戦術もどちらも理にかなっている。
それを理解していればなぜ勝てるのかがわかる。

カウンターこそ攻撃サッカーの神髄。
しかも0トップはかなり良いかもしれない。
0トップショートカウンターは相当強い戦術のはずだ。

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