2021年8月30日月曜日

強みを活かせない

ルキアン、ファビアンはスピードも強さも高さもある。

つまり1対1の「個」で戦う分には非常に有利。

しかしチーム全体の攻撃思想がこれを活かさない。

「遅攻」のせいでルキアン、ファビアンの個の強さを活かした速攻が出来ない。

ボールポゼッションするのは良いとしても、相手を自陣に引き込みつつFWが1対1で戦えるスペースを作るのがゲームメイカーの役割。

出来るだけ自陣でボールを回しながらも1本の速いパスでFWがスペースのある場所で1対1で抜き去ることのできる状態を作ることで得点率は大幅に上がる。

問題はボールポゼッションするとチーム全体を押し上げて相手陣地に入り込んでしまいFWの個の強さを完全に消してしまうこと。

ルキアン、ファビアンはWGタイプであってCFタイプではない。

スペースがありスピードを活かす事こそ彼らの攻撃力が活きる。

ゲームメイカーが活躍するのは味方が得点するからこそ。

ゲームメイカーは裏方であるべきでゲームメイカーが目立ったからといって得点力が上がるわけではない。

逆に全体を停止させてチームとして勝てなくしている。

ジュビロはずっとこれを続けている。

ポジションの仕事、役割をきちんとやるべき。

FWが得点できるという状況をチーム全体が作っていくべき。

「速攻」こそ得点力の高さに繋がる。

速攻がルキアン、ファビアンを活かす方法。


ゲームメイカーが目立つこと自体が終わっている。

裏方が表に出て目立ったところでそこに得点は生まれない。

裏方は裏方として仕事をするべきで目立つ役割ではない。

FWの仕事がスムーズにできるようにするのが裏方であるゲームメイカーの役割。

パスを何本通そうがボールを何分保持しようがFWの1得点には勝てない。

何故なら得点こそが勝つ為に必要な条件だからだ。


裏方のゲームメイカーは影であるべき。

裏方が目立って得点したところでFWの得点力より上になることはない。

逆に目立つことでFWの仕事を邪魔し続けている。


FWの得点力の高さはジュビロの特徴の一つだったはず。

しかし中盤選手の方が目立ちすぎてFWの強さを活かせない。

もっとFWが活躍するようにゲームを作るべき。

中盤が目立てば目立つほどFWが目立たなくなり得点力は減り続ける。


攻撃力とは「得点力」のことである。

得点することが最重要であり、パスもシュートもその過程でしかない。

一番効率的に得点できる方法論を実践するべきであって過程を重視しても意味はない。

それをはき違えている。

2021年8月29日日曜日

相手を見て形を変えろ

昨日の相模原戦

相手は361で同じスタイル。

そのままでは中央のボックス同士がぶつかって中央の乱戦でボールの取り合いになる。
そうなると遠藤がボールを保持できない分、不利になる。

相手が361で中央に人数を置いているのだからこそサイドを使った広い攻撃が必要だった。
それもWBを低い位置に維持したまま高い位置のサイドにFWやOHが入って幅を使える形が良かった。

縦パスも中央狙いばかりで相手の守備の堅い場所ばかりを選んでパスを通そうとした為に余計にシュートに行けない、行ってもコースがない、止められる、外す、という無理な攻め方ばかりだった。

相手の弱い場所を狙わずに戦うのはプロとしては失格。
有利不利は必ず発生するので有利なところで戦い、不利なところでは戦わないのが鉄則。

ボランチの守備力が弱いのでどうしてもOHが中央の守備を優先しなければならず、結果的にサイド展開できずにWBが上がらざるを得ない。
するとWBのサイド守備が効かずにCBが引き出されてしまう。

遠藤はむしろ最初からWBの位置で動かずにサイドのスペースを埋めることとサイドから縦展開、横展開をする方が良い。
無理に中央に居られると守備のしわ寄せがCBにかかり余計に守備が弱くなる。

WBが固定される分はOHの横展開、ボランチの縦展開で攻撃を補う。

2021年8月28日土曜日

サイド2枚のサイド攻撃

特に361の相手に対しては中央4枚ボックス+サイドWB1枚のミスマッチとしてサイド2枚での攻撃が有効になる。

その分相手の中央攻撃に対抗できる中央守備が必要になる。

サイド2枚のサイド攻撃の有効性は「広さ」の攻撃が可能なこと。

ジュビロの遅攻は相手がゴールを固めてから攻めるという「超非効率」な攻撃でいくらシュートを撃ってもそうそう得点に結びつかない。

相手がゴールを固める「前」にシュートを撃たなければ意味がない。

もしくは相手の守備が「広く散った」状態を作り出す事。

その為にはボールを広く回す必要がある。

前後左右の広い面積でポジションを取ることで相手の守備は薄くなるのでそれだけボールが通りやすくなる。

コンパクトなサッカーをやり過ぎると密集し過ぎてお互いにボールに集まってしまうのでシュートコースも無くなりチャンスは少なくなる。

もっと大きな局面を作り速い攻撃をすることが一番。


0トップ352

_WG________WG_
___IH____IH___
_WB___AN___WB_
___CB_CB_CB___


ルキアンの1トップと2シャドー、WBの攻撃の連携が上手くいかない。
ルキアンがサイドに流れた時に逆サイドがルキアンを追い越して前に出ない。
これだとルキアンが偽9番の動きをする意味がない。

2トップだと中央にFWが被ってしまいお互いのスペースを潰して動きを阻害してしまう。

ルキアンとファビアンは両方ともWGタイプなのでサイドの攻撃を徹底する。
ボールサイドのWGWBの縦関係で形を作りつつ、逆サイドのWGが中央裏に走り込んでくる+逆WBの上がりで逆サイドの高い位置も確保しておく。

中央はIHとANの3枚で潰す。

WBはSB的な感じでサイドの守備メインとしつつ攻撃時にはアーリークロスやWGへの縦パスでサイド攻撃を組み立ててもらう。
逆サイドWBは中央に入ってANとWボランチにシフト。

サイド2枚づつだがボールがサイドに寄っている時は逆サイドは空けて中央へ寄って中央を厚くして逆サイドへの展開は許さない。

サイド2枚体制なら442に対して対等、361に対しては2対1でサイド制圧が可能。

442はCH2枚だけなので中央で3対2が作れるのが強み。

361はWBをWGとWBで前後に挟んで3バックの裏を突ける。

IHとANが中央の守備をするが、攻撃時にはWGの間のスペースに入り込んでいくことも可能。

WGは相手SBを、IHは相手ボランチをけん制することでゲームを作らせない前からのプレスでショートカウンターを狙える。

ボランチにゲームメーカータイプを置かず、守備専門のANを置き、WBを後ろに固定することで3バックのサイドを守りつつ後方の安全な位置でゲームの組み立てができるようにする。

WBが実質的なゲームメーカーで前後のWG、CBとのつなぎ役をすることでサイド攻撃の組み立てを行う。
WB同士のサイドチェンジをすることで幅を使った攻撃を展開できる。
WGが高い位置を確保してくれることでWBが安定した攻撃と守備を維持できる。


2021年8月21日土曜日

PKに近い状況を作る

PKはGKと1対1、だから得点しやすい。


シュート数の多さは得点数と比例するが、シュートシーンの状況がPKに近ければ近いほど得点率は高くなる。

つまり相手の守備が整っていない状態。

カウンターや裏を取った時のシュートが得点しやすい状態となる。


一方でジュビロはポゼッション+遅攻で敵陣深くまでチーム全体を押し上げてしまい、自陣を手薄にしてしまう。

カウンターの失点が非常に多いのはこの為。

遠藤を中心としたショートパス、ポゼッション、遅攻サッカーではシュート数当たりの得点確率が非常に低くなる。

ほとんどの時間をパスと入らないシュートに時間を注ぐ事になり得失点差は上がらない。


ジュビロの攻撃がミドルサードからの速攻であれば得点チャンスと得点数が劇的に伸びるのだがそれを捨てて時間潰しがほとんどなのでいつまでも得点は伸びない。

詰め過ぎ

ジュビロの攻撃は遅い上に敵陣内に詰め過ぎ。

その為に相手はゴール前にキッチリと堅い守備を敷くことが出来る。

よってシュートコースもスペースもない状態になり得点が出来なくなる。

そして相手の守備が堅い状態で中央割ろうとし過ぎ。

これじゃ何回シュートしても入らない。


全体的に左右にもっと散らしていくべき。

3421より541で左右の縦関係の攻めを使った方が良さそう。

3421だと中央が厚くセカンドボールの回収がしやすくポゼッション向きだが、それが逆に得点しにくい状態を生んでいる。


541でもSBの偽SB化やSHのOH化でCH+2のボックスを中央に作ればよいので柔軟なボックス形成を考えればよい。

また左右に大きく使える+中央にスペースの使い方でバリエーションのある攻めが出来る。



テンポ

遠藤がいるとボランチが重すぎて攻守に遅くなる。

ジョグしかしない遠藤はスペースに入るチャンスがあっても他の選手との移動スピードの差があり入れずにボールを持っている選手がパスを出すチャンスが潰れている。

全体の動きのテンポが合わないことで攻撃の速度が遅い。



2021年8月15日日曜日

1点の得点差

暫定首位になっているが上位陣で一番得失点差が「低い」のがジュビロ。

つまり「勝利し続けないと昇格できない」状態。


この原因は得点力ではなく守備力の低さ。


2点取っても1失点すれば得失点差は+1のみ。


3-1か2-0の結果を出さない限り得失点差+2は作れない。


高い守備力+高い攻撃力の両方が+2を作る条件。


+2を作れないのは

2得点しても1失点する。

3得点しても2失点する。

ということなのでやはり問題点は「守備」


ポゼッションの場合は「1点勝負」という「コントロールされた試合」を前提としている。

自軍がボールを支配しつづけること=相手に守備を強要する=間接的な守備負担軽減、という思想であって、必ずしも攻撃的思想ではない。

ポゼッション≠攻撃力

全く異なる文脈を当たり前のようにボール支配=攻撃だと思っている時点で間違っている。


特にボール支配しながら敵陣に詰め寄り過ぎて相手が守備しやすい状態を作り出してシュートコースもなく、わざわざ崩す手間と時間を作るような下手な攻撃を望んでいる部分。

そしてその状態からボールをロストしてカウンターされる。

弱い時のジュビロの繰り返しパターン。

完全にチームの根幹的思想がおかしい。


テクニカル重視 = 選手生命の長さ 理論がチームの強さを奪っている。

特に若手の出場機会を奪っている。

そしてそれが「直接的」に若手がジュビロを選ばないという選択肢を積極的に選ばせているという事を理解していない。

この流れでジュビロの選手の新陳代謝が悪くなり余計にベテラン重視へと偏りが生じ続ける。


ジュビロのチームとしての戦略思想が悪すぎる。

トップレベルのチームとしてあり得ない思想を根底にしてチームを作っている。

そりゃ何年やっても陽の目はみませんわ。



2021年8月12日木曜日

ジュビロが強くならないのは「思想」

 https://www.youtube.com/watch?v=gUF5fi8DOeo


このビデオから理解できることは

「サッカー文化」と「プロサッカー」との違い。


政一監督は「サッカー文化」を「プロサッカー」の場でやってしまっている。

これが根本的にジュビロが強くなれない理由。


「プロ」とは「競技スポーツ」であり「ビジネス」である。

競技スポーツは「勝利を争う」ことが重要であり、それを軸にした「ビジネス」である。


政一監督は「サッカー文化」と「サッカープレイヤー」を思想の軸にしている。

だから「テクニック」と「長くプレー出来る事」を重視し「フィジカル」を軽視している。


ではこれが「プロサッカー」の場で通用しているのか?


伊藤の移籍で理解できるように「フィジカル」の強さはプロスポーツでは非常に重要。

黄金期にフィジカルで勝負する必要のないレベルでテクニックとIQで勝負していたのは藤田俊哉くらい。時点で名波。

他の選手は当たり前にフィジカルが強かったしそれで勝負していた。特に守備に関しては1対1の勝負に勝てる強さが求められるのでフィジカルは基本。


政一監督の微妙な点は長くプレーできる、フィジカルを軽視するわりに1対1の守備を押し付けて組織的守備を構築しないこと。

これは言っていることとやっていることが本末転倒。

フィジカル軽視ならむしろ組織的プレー、コレクティブに戦うのは基本中の基本。

ジュビロがいつまでも言っている事、やっている事がチグハグになる理由は指導者自身の言っている事、やっている事が「プロサッカー」の場でやるべき事とは全く違ったものだから。


ドゥンガが教えたのは目の前の勝負に対する熱い思いとプレー。目の前の1勝を奪い取る重み。

対して政一監督は「長くプレー出来る事」が基本。

全く異なる思想。

「ブラジルのサッカー」というが、南米で勝てない選手は撃ち殺されるレベルなんだが。

「プロサッカー」の場に場違いな「サッカー文化」を中心に置いてしまっているのがジュビロ。


遠藤が評価されるのは「長くプレー」しているからに過ぎない。

では遠藤が出続けた試合の勝率はどのていどなのか?

問題は「長くプレー」したことではなく、「プレー時間当たりの勝率」である。

プロにとって重要なのは長くプレーすることではなく、どれだけのプレー時間でどれだけの勝利を積み重ねられているか、ということ。

長くプレーしたところで、勝率が低すぎるならそれはチームの足を引っ張り続けるだけに過ぎない。

実際、遠藤のアリバイプレーで他の選手が2倍以上のタスクを押し付けられることになる。


ジュビロは絶対に強くなれない。

何故なら「思想」そのものが「プロサッカー」にコミットしていないからだ。


長くプレーして楽しみたいだけなら実業団サッカーかシニアサッカーに行ってください。

プロサッカーは「興行」、「勝敗」「ビジネス」が基本で「サッカー文化」は全く別のもの。一番プロサッカーに向いていない人がジュビロの全権を握っているのだから勝てるわけがない。


2021年8月10日火曜日

「圧倒的攻撃力」の概念

ジュビロは「攻撃力」が魅力のチーム。


では「攻撃力」とは何か。


試合に勝つことを条件にするなら「得点力」

試合を楽しませるなら「シュート数」

プレイヤーが楽しむなら「ボール保持率」


ジュビロはボール保持率にこだわり過ぎ。


攻撃力とは「得点力」

ゴール数こそすべて。


どうすれば一番ゴールできる状況になるか、といえば、「カウンター」

攻撃力=得点力、だからこそ守備からのカウンターの一撃が多くの得点を産む。


選手に寄せすぎたせいでチームが弱い。


守備範囲を自軍陣地だけに限定すれば守備範囲は少なくて済む=守備効率が良くなり体力消費が少なくて済む。


ポゼッションが危ないのはその後の守備整備が弱いこと。

先手を取ったつもりでカウンターされて後手に回される。

特に先制点を奪われるとポゼッションによる時間消費は勝利の効率を非常に低くする。

だからこそポゼッション戦術にとって先制点と常に相手より有利な状態を作り続けなければならないというプレッシャーが存在する。

しかしながらボールを持っていればチャンスは作れる。

シュートを撃っていればいずれ得点できるという麻薬に精神がやられて「内容は良かった」といって勝ち点を失い続ける。

ジュビロの失速パターン。


しっかりした守備構築と速攻による得点力は勝利の効率を非常に高くしてくれる。




2021年8月3日火曜日

ボランチとフォーメーション

ボランチの第一の役割は守備。

守備が出来ないボランチは役に立たない。

守備の方法はフォーメーションによって異なる。

3バックで1CBとなる場合はCBの脇のスペースを埋める役割をしなければならないのでボランチ+CBの両方ができるマルチタイプが必要。しかし1ボランチの場合は最悪でかなり厳しい。2ボランチならCB役とボランチ役で分けることも可能。しかし2ボランチだと片方を攻撃タイプにしがちなので守備の穴は開きやすい。

3バックでも3CBの場合は中央が堅いので弱点のCB脇のサイド守備まで出来る広範囲に守備の出来るタイプが良い。中央のスペースを埋めつつWBの背後のスペースを守るようにサイドに飛び出して守備ができること。機動力、スタミナが必要とされる。このタイプだと攻撃時に中央にドリブル出来るので攻守に機能してくれる。

4バックは2CBなのでCB脇とCB間の両方が狙われがちなのである意味もう一人のCBとなるタイプが良い。1ボランチはアンカー役とCB役、2ボランチならもう一人は攻撃的で問題ない。


ジュビロの場合はWBが攻撃タイプなのでボランチはサイドまで守備出来るタイプの方が良い。3CBではなく1CBの守備にするとボランチは1CB脇を守るために下がる必要があるしCB役ができないと意味がないので高さ、フィジカル面で足りな過ぎる。3CBが中央をしっかりと高さ、フィジカルで守るからこそフィジカル面で劣るボランチが広い範囲を守備するという役割分担が可能になる。しかしジュビロだとボランチに攻撃タイプを置いて守備が3バックのみになりがちな為に失点が多くなる。やはり守備はフィジカル面の強さも重要。プラス要素としてポジショニングや先読み、カウンターなどがさらに求められる。

ジュビロがボールを持って攻撃すればするほど守備担当のCBは求められる能力の高さが必要とされる。カウンターを食らった時に1対1で逃さない、潰しきるだけの能力が求められるので他のチームの連携重視の守備戦術ではなく、個の強さが徹底的に求められる。

しかし個は点でしかなく、やはり面として守備ができないとゲーム展開的には厳しい。特に相手にポゼッションされる時間が長ければ長いほど組織守備の効率の良さは重要になる。

フォーメーションから考えると中盤6人が広い面を作って守備することでCBにかかる負担を軽減しつつCBはボールを狩り取る事だけに集中する。ジュビロはCB以外の守備力が低い点に問題がある。

ボランチはチームの要。攻守に軸になれる強い選手がいることが望まれる。