2017年12月19日火曜日

3421から3322へ

3421は強固な守備を形成したが、得点力が欠けていた。
3421で足りないものは得点力。
3バックによる中盤の優位性を得たが、WBが守備的にならざるを得なかった。
1トップでマークされやすく中央ボックスを打破するにはむずかしい。
1トップが中央ボックス外に出て受けつつスペースを使う形が活きた。

3バック+1ワイドの守備スタイルは変えずに、2トップ化をすること。
さらに中盤の優位性を失わず、相手をコントロールすること。
352のスタイルで3421を維持しつつ、3421で対策できなかった部分を補うこと。


前提となる3バックは

・3CBのサイドのスペースが弱点なのでWBが必要。
・サイドの守備がWB1枚で攻守両面で重要となる。
・WBが押しこまれるとサイドを制圧されてクロスを上げられて失点する。
・1ボランチではバイタルを守り切れない。

これを克服しなければならない。

問題点はWBのポジションと負担。
・WBを下げたままにせず、高い位置をキープさせる。
・WBの守備負担を軽減する。

これを解決するのがWボランチになるが、WBの裏をケアするためにサイドに出た場合1ボランチになり、今度はバイタルが致命的になる。
結果3ボランチが必要になる。

NBOXで服部福西がワイドに割れた時のバイタルには名波が下がってケアしたのと同じ理屈だ。
NBOXが難しすぎたのはワイドがいない初期配置だろう。
やはりWB1枚は必ずワイドに置くべき。

3ボランチ+WBの初期配置は5人ラインによるショートパス対策になる。
3ボランチ+3CBの初期い配置は中央の強固な守備を生む。

3421ではサイド1枚で後方に置かれフォローはCBのみになりリスクに対するフォローが少なすぎる。
WBを上げて3ボランチにすることでサイドのフォローが2段3段になりより強固なサイド守備が形成される。

3421では相手のSBからSH、WGへのワイドの大きなフィードによるスペースを狙った攻撃とWBのミスマッチ、ボランチのミスマッチなどが狙われていた。
これは宮崎の対人の弱さを狙ったもので、後ろをカバーする森下の援護でどうにかなった。
やはりワイドの守備の枚数の少なさが突破しやすい場所になっている。
これはどのチームでも同じであり、サイド攻撃は守備が薄くなる場所なので突破されやすい。
重要なのは2枚腰3枚腰でのサイド守備。
3322ではまず高い位置のWBがワイドで蓋をしている。
その背後は3ボランチのスライド、その背後を3CBのスライドでフォローする。
ワイドを高い位置に置くことで相手のサイド攻撃を事前に抑えつつ、3センターによる中央制圧プラスサイドに広いスペースを与えない配置を維持する。
3センター3CBによる強固な中央守備は両サイドに長いスペースを与えるが、横幅は狭い。
1ボランチ、Wボランチでは両サイドに広いスペースを与えてしまう。
3センター3CBは両サイドのスペースを最小限にしておけることと、前の列がワイドにプレスバックすることで3センター+1ワイドを2段構えにしておくことができる。

3バックの弱点であるサイドのスペースは前の列がワイドに入る形を維持する。
WBと3センター、スライドしたボランチと3CB。
さらに深い場所に入れられた場合はCBがサイドにスライドし、逆サイドのボランチが下がる。
3ボランチなのでボールサイド、逆サイドのボランチが離れてもバイタルには1ボランチが残ることになる。
絶対にバイタルに穴を空けない。


攻撃面では3421の中央のカウンターとアダイウトンのサイドアタック、ボランチの上がりがメインだった。これに中村のFK、PK、CKによるセットプレーが加わる。

3322では2列目のWBと2FWの4人の初期位置が4バックの攻撃時にマークしやすく、ハイプレスからのロスト誘発を狙う。
WBが2列目なので4バック+SHの中間位置で縦パスを防ぐことが可能。
トップ下を置かないので相手のバイタルに自由に飛び出す攻撃が可能になる。
左右でWBFWか、WBボランチの連携で起点をサイドに作ることができるので、相手のWボランチをサイドに誘導できる。
動かなければ裏やファーにクロスが入り、動けばバイタルに逆サイドWBやボランチが上がってくる。
ワイドと中央のギャップを使った攻撃で相手をコントロールできる。
これも3センター+WBの5人ラインだからできることだ。
サイドで2対1、3対1も作りやすく、中央は3センター2段。
どちらも多重にフォロー可能な強固な守備が取れる。
同時に厚い抗攻撃、相手に選択を強いる攻撃が出来る。

バイタルのスペースは自由に使える。
・FWが下がって受ける。
・WBがカットインして中央に切り込む。
・マイナスクロスにボランチが上がってミドルシュート。

バイタルに囮を置いて、空いたほかのスペースを使うのが本命ということもできる。
・FWがバイタルに下りてCBを釣り出し、WBが斜めにCBの裏に入って受ける。
・WBがカットインしてサイド守備を中央に釣り出し、ボランチがオーバーラップしてサイド深くに侵入してクロスを上げる。

あえてバイタルを空けておくことで相手のマークを外におびき出し、フィニッシュにバイタルを使えるように誘導する。
その為にトップ下やインサイドハーフを初期配置ではおかない。

相手ボランチにノーマークだとゲームメイカーを自由にしているように思えるが、周囲を取り囲んでいるのでパスの出しどころがない。
WBがインサイドハーフに絞れば相手ボランチを囲むボックスで奪うっ事が出来る。

トップ下、インサイドハーフを置かずにそのスペースをユーティリティに使うことでj攻撃の柔軟性を担保している。
0トップでスペースを使うのと同じ要領だ。
0トップでは使える空間が前だけになってしまうが、バイタルなら後ろに動くこともでき応用度が上がる。
バイタルにトップ下、インサイドハーフを置いてもボランチのマークが厳しいので機能させるには手間と時間がかかる。それならばむしろ空けてしまい、その分の人手を他の場所で有効利用した方が効率が良くなる。
バイタルはフィニッシュに必要な場所ではあるが、常に掌握している必要はない。むしろ警戒を強めてしまい有効に利用できるチャンスが減ることになる。


磐田の人もボールも動くパスサッカーはやはり352でないと機能しない。








2017年12月18日月曜日

3322の守備

3322の守備の基本は3センター+2ワイド

3322は中盤の3センター+2ワイドで構築されるが、3バックのサイドを狙われるので、3ボランチがワイドに開いて3バック+2ワイドを最終ラインでも作る。
3センター+2ワイドを中盤と最終ラインの2段構えで可能な構成なのでより堅い守備になっている。

3センター+2ワイドだとショートパスで抜ける場所がほぼなくなる。2センター2ワイドの4人ラインだとスライドが必要になり、ポジショニングの差が生まれる。

3センター+2ワイドを中盤と最終ラインの2つで作ることができるので中盤を飛ばされた場合はボランチが開いて3バックのサイドをフォロー。3バックはセンターをキープしておく。残った2人のボランチはバイタルを2人で守れるのでWボランチより危険度が低くなる。

中盤で3センター+2ワイドの5人ラインを形成できるのでショートカウンターしやすく、2ワイドがインサイドに絞ることで中央でボックスを形成してボランチを囲んで奪うことができる。

中盤5人ライン構成はセンター守備を3人で、ワイド守備を2人で出来るので1対1のデュエルに
頼らなくても良くなる。中盤の量で守備ができる。

中盤を無理矢理抜けても3バックがそれをスイープするので堅い守備が可能になる。

3バックのサイドは弱点でWBが下がってサイド守備をすることが通常だが、3ボランチのワイド守備参加でWBは必要以上に下がらずに済む。これによってWBがより攻撃的なポジションを維持できる。
WBが高い位置をキープできることで相手のSBを攻撃参加させずに済む。より良い守備がより良い攻撃を生み、相手の攻撃を未然に防ぐことが可能になる。
SBの攻撃参加は人数差を生むだけでなく、前線の人数がそれだけ自由になり不利な状況を生むことになる。
両ワイドのWBが高い位置をキープできることで相手SBを攻撃参加させずに押しこんでおくことが可能になる。

2FW2WBの4人が前線に張り付くことで4バックに対して1対1の状況を作ることができる。3バックの相手ならWBを下げさせて5バックにさせておくことができる。
3ボランチにすることで左右のWBを維持し、センター、ワイドの両方で攻めるポジショニングを維持できることが大きい。
Wボランチの場合ではこれはできない。

3センターの基本は中央の守備ポジションをベースに、左右がワイドの守備、攻撃を支援する。
戦力を分散せずに常に密集状態、ラインやボックスを意識しキープすることで守備力は格段に強くなる。

前線での守備の基本は2FWが2CBへのチェック、2WBが2SBへのチェックを基本とする。
チェックからボールロストを狙う。
前線のハイプレス、ボールチェイスで出し手のパス精度を下げる。

中央でボランチ、トップ下、インサイドハーフに渡った場合はWBが中央に絞って中央ボックスを作って囲い込んで奪う。
場合によっては2FWもやや下がり目になってCBへのパスコースを消し、プレスバックできるようにしておく。

SH、WBなどサイドに出て場合はボールサイドのWBFWが下がり、WBは3ボランチと3センター+1ワイドを作る。逆サイドのWBFWは中央に絞り、FWは1トップ、WBはボールサイドのFWと2シャドーを作る。
サイドに出た場合は3421に変形して中央にボックスを作り中央を制圧し、サイドチェンジさせず、ボランチやトップ下に渡さないようにする。

2017年12月17日日曜日

サッカーの戦略

戦略とは戦闘、戦術より大きな視点をもった作戦。

サッカーでの戦略はトップチームのレギュラーメンバーだけに限らず、ベンチメンバー、育成、スタッフも含めた全体の構成調達を含めたもの。

長い期間のリーグ戦、短期集中のトーナメント戦、チーム内の世代交代、選手の怪我の発生率や回復率、稼働実績、練習メニュー、スタッフのレベルなど試合には現れない部分のすべてを担う。

チーム運営は戦略が土台となる。常勝不敗のチームを作るには土台となる戦略が充実していなければ無理。

リーグ戦 : 1年、半年の長期間に渡る試合形式。選手の調子やアウェー移動の疲労、連戦の疲労、イエローカード数、戦術を補うベンチ補充、など多くの項目で考慮しなければならない。レギュラーメンバーだけが強いとベンチメンバーの出場機会が少なくなり成長が阻害される。疲労度に応じて選手の入れ替え、ターンオーバーをしても戦闘、戦術上の質の低下がない選手構成、育成が出来ているか。フィジカル系スタッフの充実による怪我の予防、疲労の回復、怪我予後の早期回復、筋肉体調の維持管理、食事の管理など、選手のメンテナンスを担うスタッフを充実させることで選手の不安要素を無くし、試合に集中させることができる。

トーナメント戦 : 多くは短期間の勝ち上がり制なのでリーグ戦以上の短期間での連戦を強いられる。戦術上のミスマッチに対応できるベンチ体制や怪我の発生頻度上昇などトラブルの出やすい状況になる。短期決戦なので集中力が切れることは少ないが、強度が上がり過ぎて怪我の発生率が高くなる。また短期間の連戦で疲労度も上がりやすいのでベンチメンバーとの入れ替えで質を落とさない戦術も必要になる。多くの選手を使うことで疲労度を分散して誤魔化すことが出来るが、後半まで残った場合に疲労度が全体に溜まるのでフレッシュなメンバーを望めなくなる。 無難に勝ち上がる為にはいいが、後半やや厳しくなるか。序盤と終盤でターンオーバーすると疲労度は一方に集中しているのでフレッシュな選手を維持できるが試合勘や体調などの維持でマッチするかが問題になる。

育成 : 多くのチームでレギュラーメンバーが固定されて黄金期を作った場合に育成できずに黄金期が終了することが多くなる。チーム全体の強さを維持するためにはレギュラーメンバー固定ではなく、ベンチや育成も含めて短時間でも試合を任せることは重要になる。レギュラーメンバーのイエローカード数や疲労度なども考えて下位チームとの対戦で使用するなど出場機会を増やして育成するタイミングを計画的に作らなければならない。

スタッフ : チーム全体のカラーが定まっている必要がある。それに合わせたスタッフが必要となり、さらにそのスタッフの知識、技術、経験が選手を育成することになる。選手のスカウトなどにもかかわるのでスタッフの質は重要になる。技術スタッフやフロントスタッフだけでなく、フィジカルスタッフなども選手の体調管理、怪我予防、怪我回復、練習メニュー、など選手の土台を作りメンテナンスする重要な存在。怪我しない、回復が早い、というのはチームの質を保ち苦しい連戦を戦いやすくしてくれる。

資金調達 : 良いスタッフ、良い選手を集めるためには資金調達は重要になる。観客、サポーターを多くする為の対外的な広報宣伝スタッフも重要になる。資金繰りが悪くなればチーム自体が存在しなくなる。ビジネスとして維持できる状態になければチームは強くなることはできない。


戦略はチームの土台であり、土台がしっかりしているチームは戦術戦闘=試合に集中できる。チーム全体の底上げが出来ていれば常勝不敗のチーム作りはかなり楽になる。

2017年12月16日土曜日

3322戦術

3322(2ワイド3ボランチ)の戦術はショートカウンター。

3322(ワイド)は基本形でここからボールの位置に応じて変形して対応する。


ゴールキック、CB、SBからのビルドアップには3322(ワイド)を使用。
キックオフ、リスタート、自陣に引く場合は2FWを下げた344を使用。
ボランチのビルドアップには3322(ボックス)を使用。
サイドのビルドアップには3421を使用。


3322(ワイド)は後方からのビルドアップに対して前方のFWWBのハイプレスによってオウンゴール、パスミス、インターセプトからのシュートを狙う。

キックオフ、リスタート、引く場合は2FWを下げてWBと並べて4人ラインを前線に置く334に変化。
4人ラインでパスコースを限定し、そのパスを3ボランチで奪う。

ボールがボランチに入った時には3322(ボックス)に変化する。
両ワイドのWBが内側に閉じてボランチを閉じ込めて奪う。

ボールがサイドに展開された場合はボールサイドのWBFWが下がり、逆サイドWBFWが内側にスライドして3421に変化してサイドで奪う。



3322ワイドはトップ下を置かずに、両サイドワイドにWBを置く。
カウンターメインなので前線には人数を余り置かないこと、特に中央を空けてFW、WB、ボランチがそれぞ使えるように空けておく。
その分3ボランチによって中央とサイドにかけてのスペースを十分にケアできるようにしている。
トップ下を置かないので最短はFWへの直接ロングボールを入れるかスルーパスを通すか。
中央の守備は22ボックスになることが多いのでそれをサイド攻撃で避けるか、ロングボールを裏に入れての攻撃になる。
最終ラインを押し込んで下げることで、こちらの3ボランチがマークされずに正面のスペースへと入ってミドルシュートを撃つことができる。
サイド攻撃は逆サイドの影の攻撃、フィニッシュを可能にする。正面からの攻撃だと2次攻撃が難しいが、サイドの攻撃は逆サイドが背面になり死角からの攻撃が可能となるのでフィニッシュに繋がりやすい。
サイド攻撃は中央攻撃より最終ラインを下げ、全体の守備を下げさせるので3ボランチの攻撃参加が容易になる。
出来ればラインを深く下げずにWBから2トップへの配球でフィニッシュとシンプルな攻撃が優先される。
最終ラインが下がればそれだけゴール前の守備は固くなる。
よって相手のラインが下がる前に裏のスペースを突いて得点まで行くことがショートカウンターにとって重要な点である。
ロングカウンターであれば自陣に引いているので相手は前がかりになって守備がてうすになるが、ショートカウンターでは相手の守備は薄くなっていない。
ショートカウンターでは手間をかけずに裏を突けるスピードのある攻撃が重要となる。
相手のボールをポジショニングでコントロールし、空きスペースへと誘導しつつ奪う。
そこから速攻のカウンターへとつなげる。

トップ下を置かず、中央を空けつつ、最短の中央は3ボランチ3バックの2段構えで守り、サイドは狭い一本道のみ空けておく。

ショートカウンターのエリアを3つに分ける。
アタッキングサード、ミドルサードセンター、ミドルサードサイド

アタッキングサード = 相手の最終ライン付近のボールに対して、3322(ワイド)の前線4人でロングボールのキッカーへとハイプレスをかける。

ミドルサードセンター = 相手ボランチを囲む3322(ボックス)でボールを奪う。

ミドルサードサイド = WBFWのスライドで3421に変化、サイドでボールを奪う。

ミドルサードへボールを入れられずに最終ラインへと戻せばハイプレスに変化する。
ハイプレスを避けてロングボールを入れれば3ボランチ3バックで制圧するか、狭いサイドに押しこまれる。



3421では
ミドルサードセンター = 中央ボックスで囲んで奪う。
ミドルサードサイド = 狭いサイドで奪う。
と中盤で奪うことをメインとしていたので、最終ラインからのロングボールへの対抗策が余りなかった。
3421では人数を後方に集めていたので前からの守備はスペースがあり過ぎて捉えられなかった。
また人数も中央に集中していたのでポジション的に無理があった。
相手のボランチを押さえてゲームメイクさせないというプランが優先されたが、後方からのフィードでプランを崩されることが多い。
ロングカウンタータイプのチームにショートカウンターが効きにくいという相性の問題でもある。

3322(ワイド)では、中央は3ボランチ3バックの2ボックスを基本として、2WB3ボランチの5人ラインで中盤のパスコースを潰す。
ラインとボックスの位置を3421とは入れ替えて、前方にラインを、後方にボックスを置いた形になる。
その分、中央のボックスがないので制圧されやすくなるので、ボールの位置によってWBを絞って中央ボックスを作る。
もしくはFWを下げてWBFW4人ラインを作る。

相手が引いた場面では、WBFWが両サイドへと起点を作り、相手のブロックを左右に分離させる。
中央を開かせて、3ボランチが空いた中央へと攻め込む。

中盤での制圧ではライン、ボックスの変化を意識して抜かれないように気を付ける。
サイドではラインを形成し、中央ではボックスを形成する。

3322(ワイド)は広げた網。どこかで網を閉じる。網の中に入らない=バックラインへ下げた場合は追い立てる猟犬になる。WBFW4人がスピードスタミナに優れた選手を揃えることが条件。

後方からのビルドアップにはハイプレスカウンター、ショートパスには囲んでカウンター、引いた相手には両サイドアタックからの中央攻撃。



より深い位置での守備

3ボランチ3バックの2ボックスで中央を堅く守る。
サイドに展開された場合は左右ボランチ、左右CBが対処し、中央はボックスを維持する。
まずは左右ボランチ、WBが連携してサイドで2対1を作り、その背後を左右CBがケアする形をとる。
最終ラインからのサイド深くへのロングボールは左右CBがケアする。そのスペースは左右ボランチが下がって埋める。
もしくはCBがスライドし、逆サイドのボランチが下がって、逆サイド側を埋める。
3バックは維持し、新たなWBを作り、逆サイド側から補充する形をとる。
ボールサイドの人の位置を変えると穴が開きやすいので、逆サイド側から補充した方がより安全に維持できる。

2CB、2SB、Wボランチの42ラインと、3ボランチ3バックの33ラインでは中盤でのスペースの大きさが異なる。
Wボランチでは左右に大きなスペースがあり、SH、WB、SBが自由に動くことができる。ただしSBがいるので前のスペースはない。
3ボランチ3バックでは前後のスペースの大きさの差はない。ラインが下がっても中央に6人なので跳ね返す確率は4人に比べ1.5倍になる。
前後に3人なので左右のスペースに対して中盤からチェックにいける。4バックではSBの前、ボランチの脇が穴となっている。
33ラインは大きな穴を空けない守備陣形。対応も早く反応できる。速いショートパスで崩す攻め方に対しても守備が有効になる。42ラインではサイドに穴があり、ボールを保持できる時間が長くなり、それだけ正確なキックでクロスを上げられてしまうことになる。
出来る限り均等に守備を配置することでボールへのアクセス時間を早くし、決定的なパスを出させない。
キッカーに対して精度のあるパスを出させないことがシュートや得点につなげない為の策になる。


3322(ワイド)ではサイド攻撃がFW、WB、ボランチと縦関係に3人で三角形を作りサイドで密集した状態を作ることができる。サイドで数的優位を保ち、かつ近い距離でプレーできるので連携が容易になる。

攻撃時にボールサイドはクロスを、逆サイドをゴール前でフィニッシュを狙う。両サイドを攻撃的に使うことで得点力が上がる。
引いた相手にはボランチを経由して両サイドへの攻撃を仕掛け、フィニッシュは中央の3ボランチが行う。
両サイドは2対1を作って中央の守備を左右に分けるようにする。
守備がスライドして中央を守りつつボールサイドもケアし、逆サイドを空けるなら、逆サイドに素早くサイドチェンジするか、攻める位置をやや下げて守備を引き出し、逆サイドへのクロスを上げて裏を狙う。


3322(ワイド)のはポジションの変化があるのでボールの位置によって動き、奪い方が変化する。選手がやるべきことは複数あるので変化に強い選手が必要になる。
3ボランチ3バックは4人ラインのスライドを3人ライン+1人のスライドで行う。常に中央には不動の3バックがいて、左右の1人を3ボランチの左右がサイドにスライドして守備のWB役になる。
3人ラインは統率しやすくオフサイドトラップもかけやすい。
中央3人ライン+サイド1人というパターンを中盤でも最終ラインでも作ることができるのでサイドチェンジにも強い。
同じ6人でも42だと中盤サイドでフリーを作ってしまいチャンスメイクさせてしまう。また制圧された中盤から左右へのサイドチェンジをされると4人ラインのスライドが間に合わなくなる。
33ラインでは中央に強く、サイドへの展開も1人のみのスライドで中央3人の形を維持してサイドチェンジに対しても対応できる。
42ラインでは穴となるボランチ脇のエリアに33ラインでは左右ボランチがスライドしてすぐにチェックに行くことができる。サイド攻撃に対しての守備が早くなる。
もちろんWBと2対1の数的優位を作り出せる。
WBと左右ボランチがそれぞれサイドの攻撃と守備を担当できるし、近い関係で2対1を作りやすい。中央3人来なので中央が堅く、サイドに1人割れても2人が残るので中央のボックスは維持される。

2017年12月15日金曜日

3322ワイド運用

3322ワイド

3バック
3ボランチ
2WB(ワイド)
2FW

対バックライン
FWはCBをマーク、WBはSB、WBをマーク。
バックラインからのビルドアップを阻害する。
CB、SB/WB、GKのパスのインターセプト、カウンターへ。
Wボランチへの配球を3ボランチでインターセプト、カウンターへ。

対サイド
WBが下がり、左右ボランチ、左右CBの3人でサイドで奪ってカウンターへ。

対センター
WBが中に絞って32ボックス形成。
WB3ボランチで囲んで奪いカウンターへ。

FWが下がって4人ライン形成。
34ラインを作ってショートパスを封じる。


3322ワイド → 対バックライン
3421 → 対サイド
3322ボックス → 対センター
334 → 対センター + 対サイド


3322ワイドは左右WBFWと3ボランチ3バックで3角形をイメージする
3角形のイメージは3421でも同じ。

WBFWラインはCBSB、CBWBのラインと同じで中央へと入れさせず、ボールをサイドで奪う。
WBはSBWBとのマッチアップで勝つことが重要になる。
WBのバックアップに左右ボランチがケアする。
3角形の中にボールが来た場合はWBが中に絞って中央で3ボランチ2WBのボックスお作って奪う。
相手の両サイドがストロングポイントでWBを動かせない場合はFWを下げて2FW3ボランチでボックスを形成する。
左右に配球される場合はまずFWがパサーキッカーへチェックに、WB、左右ボランチが受け手に対してチェックしてインターセプトする。

左右ボランチがWBと連携してのサイド守備、3ボランチでの中央守備と重要ポジションになる。
WBも攻撃守備の両方に対応しての動きが必要なので戦術眼が必要な重要ポジション。
攻撃の中心は2FW2WBの4人。

中盤5人が非常に重要なのでスタミナスピード戦術眼対人キックなど平均して質の高い構成が必要になる。

3421ではカバーしきれなかったバックラインへのチェック、ロングボールを抑える動きを3322ワイドで対応する。
サイドへの展開は3421への変形によって今まで通りの動きで対応。
3421、343の形は334にすることで34ラインをさらに前に上げてスルーパスのコースを出来る限り潰す。


守備で押しこまれる場合

352フラット
532

WBを下げることで352フラットを作り、5人ラインでパスコースをさらに絞る。
サイドのスペースを狙ってくる場合は5バックにしてあらかじめスペースを消しておく。
ロングボールでなく、ドリブルとショートパスでの突破に対しては352フラット、532で密集した守備で対処する。


352の復活(3322ワイド)

2017年は3421が当たりだったが、得点の少なさが問題として残った。
やはり磐田は2トップが合う。
現在の守備に残っている問題点はロングボールの出し手へのチェック。
2トップ化することで1トップではできなかったロングボールの出し手へのチェックが可能になる。
現在の守備の基本は343で、中央3人で最短コースを消しつつ、WBがサイドをケア、最終ラインも含めて4人ライン、5人ラインとすることで横のスペースを最小限にする。

352は332(ワイド)2に配置する。3ボランチとWBがSH位置まで上げた攻撃型のスタイルになる。
3ボランチはWBを上げた分、左右に空くスペースと中央のスペースの両方を埋める為に3人必要になる。
ボールがサイドにあれば、1人がサイド、中央2人、ボール中央ならば、中央3人。
ボランチがWBの守備の役割を担う。


3322ワイドは基本状態であり、ここから変形する。

1.ボール中央ならば : ワイドがインサイドハーフに入って中央ボックスを形成し3322にする。
2.守備重視ならば : 2トップが下がって334にする。
3.ボールサイドならば : ボールサイドのWB、FWが下がって、逆サイドはインサイドに入って3421にする。

守備の334からさらに押されても両サイドが下がって35(フラット)2、532とサイドを下げて5人ラインを形成できる。

ボールの位置に応じて、3322ボックス、3421、334、352フラット、532と変形可能。
1トップではなく2トップなので前線からの横パスを防いでワンサイドに絞りやすくなる。

3322ワイドの基本形から、3322ボックスの縦列型、3421、352フラットの横列型の両方に変化できる。

2トップと2ワイドの4人の攻撃陣が中央を避けてサイドから攻撃を行う。中央は3ボランチ3バックが守る。

課題として残っているロングボール対策は2トップ2ワイドの連動で、2トップが出し手へのちぇっく、2ワイドがショートパスの受け手へのチェックを同時に行う。
ボールはロングボールとして前線に配球される。3ボランチ3バックによってしっかりとロングボールを止める。


このフォーメーションでは、FWの得点の向上とWBからの配球による攻撃が重要になる。
守備面では3ボランチのうち、左右のボランチがサイド守備に出ることと、WBとの連携によるサイドの制圧。
WBと左右ボランチの位置が近いので、サイドでの攻防で連動制圧しやすい。
ショートカウンターを狙うので、WB+左右ボランチでのボール奪取から、ボールサイドのFW+中央に絞っている逆サイドのWB、FWの3人がアタッカー、フィニッシャーとなる。

3バックは今まで通り、3ボランチにムサエフを中心に櫻内などボランチ、WBの両方が出来る対人タイプ、左右WB、FWに配球出来るキッカータイプを置きたい。

WBは守備からカウンターで走ることのできるタイプ。スタミナとスピードの両方が必要になる。もしくは守備+キッカーで逆サイドのWB、FWへの配球やボランチとのパス交換で相手をコントロールできるタイプ。

FWは前線からのチェック、当たり負けしない体格や動きの出来るストライカー。WBと同じくスタミナスピードが要求される。


やはり磐田には3バック、2トップが合う。
3421でも4231でも1トップのみで流れからの得点は非常に少なくなっている。やはり2トップの方が得点につながりやすくなる。
重要なのは相手の隙を瞬間的に突ける正確さとスピード。ショートカウンターは堅守速攻のお手本。守備陣形、ボールの誘導と取り方の重要性や、そこからの少ない手数での速攻。速攻だからこそ得られるFK、PKが2次得点源になる。
2トップになる分、中盤が少なくなるので、中盤の守りの質を上げる必要がある。守備は分散すると意味がない。出来る限りまとまる必要がある。
特に3バックなので弱点となる左右のスペースをケアするWBが必要になる。そのWBをHの一に上げているので、その分を3ボランチでケアする。
N-BOXでは3バック2ボランチで2ボランチのみでサイドをケアしていたので非常に大変だった。
WBの後ろに3ボランチがいることでWBは攻撃に専念でき、CBもスペースのケアが少なくて済む。
2ボランチだと中央1人のみ残るが、2人残るので余力がある。
ボールサイドではWBも下がってスペースを閉じるので攻められるスペースはかなり狭くなる。

3322ワイドは3421ショートカウンターになるので2017年の積み上げを使うことができる。
積み上げをさらに底上げすることで攻撃力を上げられる。
3421の守備の強さはリーグ最少失点数で証明済みだ。
3421で対応できなかった部分を潰すことでより攻撃的に変化することができる。

最終ラインのボールに対しての前からのプレッシャーと連動して受けてへのチェック。
前線4人が連動して動くことで中央の3ボランチで潰してカウンターに行くか、3バックのオフサイドトラップで奪うか。
WBは後ろのスペースをボランチに任せて動くことができる。
2ボランチでは守備時のワイドのケアが出来ず、スペースを使われることが多い。
3ボランチはサイドのスペースのケアをしつつ、中央もしっかりと対応できる構成。
3ボランチは守備でも攻撃でも中央ワイドの両方を支える重要な土台となる。

3322ワイドは4バックの攻撃時に2CBにはFW、SBにはWBがマークにつくのでバックラインからの構築を阻むことができる。
4バック攻撃時の弱点はSBのボールにチェックへ行き、CBへとボールを戻させる。この時にインターセプトを狙う。
相手GK、CBはボランチへのパスコースを使うので3ボランチがこれに対応する。
SHへのロングボールは左右ボランチがサイドへ展開して対応する。
FWへのロングボールはオフサイドトラップを狙うか3バックで対応する。
SBからSHへのボールはWBが縦へのボールを防ぎ、抜かれた場合は左右ボランチ、左右CBが対応する。

4バック、3バックともにFWはCB、ボランチの縦ラインの外側でWBとの連携できる位置を確保。
ボールサイドのFWが正面ニアに楔としてCBボランチを引き付ける。逆サイドFWWBはファーサイド、守備の裏、影に入ってフィニッシュを狙う。

カウンター時は前線4人だけでなく、3ボランチもラインを上げておく。FWやWBからのマイナスのクロスに対してミドルシュートを狙ったり、インターセプト、セカンドボール奪取から積極的にミドルシュートロングシュートを狙う。シュートを狙うことでFWやWBがこぼれ球に詰めて得点、ファールを誘発してPK、FKをゴール正面で獲得、などの2次攻撃の形を作ることができる。